ブルース・スプリングスティーン、元ザ・バンドのレヴォン・ヘルムへ追悼パフォーマンス

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5月2日に行われたブルース・スプリングスティーンの全米ツアー第1弾の最終公演は特別な一夜となった。公演の地は地元ニュージャージー州ニューアークのPrudential Center。1st Leg最終公演でもあり、ブルース自身初めて公演を行なう会場ということもあり、セットリストは特別だった。

オープニングではいきなり『ボーン・イン・ザUSA』から「ノー・サレンダー」でスタート。最新作『レッキング・ボール』の楽曲を多く盛り込みながら、会場は特別な盛り上がりを見せる。そんな中、7曲目にはあっと驚く超レア中のレア曲「Bishop Danced」を披露した。

この楽曲をスプリングスティーンがパフォーマンスしたのは1973年以来約40年ぶりのことで、フルバンドとしての演奏は史上初というもの。オリジナル作には未収録であり、未発表曲集『トラックス』にて初めて世に出た作品だ。

アンコールでは、特別な夜をより一層特別にする出来事が起きた。スプリングスティーンはあるファンがショーが始まってから2時間以上ずっと掲げている「レヴォンのためにどうか1曲」というリクエストボードに気づいていたという。そのボードを受け取ると、4月19日に亡くなった元ザ・バンドのレヴォン・ヘルムに捧げるパフォーマンスを披露。ザ・バンドのヒット曲「ザ・ウェイト」をフルバンド演奏してみせたのだ。スプリングスティーンは「レヴォンはカントリーロカビリーとロックンロールの世界において、最も優れた声の持ち主の1人だった…」と語り、リクエストボードも自らステージに飾ってみせ、会場中を覆い尽くす大合唱が巻き起こった。

2012年9月23日で63歳となるスプリングスティーンだが、この日も3時間を超える凄まじいライヴとなった。全米ツアー第一弾はこのニューアーク公演で終了し、5月13日からはスペインを皮切りにヨーロッパツアーがスタートとなる。ある者は“HEAVEN”とまで呼ぶ史上最高峰のライヴ・パフォーマンスはまだまだ続く。

「カントリーロカビリーとロックンロールの世界において、最も優れた声の持ち主の1人だった。ドラムを叩きながら、目をみはるような声を聴かせるんだよ!それで俺も、オーディションの時にマックスに歌わせたんだ。でもレヴォンの声やドラミングはものすごくパーソナルなもので、ドラムには何か心を捉えるものがあり、過去のある特定の場所とつながりを持っていた。それを真似ることは誰にもできないよ。」──ブルース・スプリングスティーン

スプリングスティーンは1987年8月21日にストーン・ポニーでレヴォン・ヘルムと共演したことがあり、その時には「Up on Cripple Creek」と「Lucille」を演奏している。

<ブルース・スプリングスティーン 5月2日@ニュージャージー州ニューアークPrudential Center>
1.No Surrender
2.We Take Care of Our Own
3.Wrecking Ball
4.Badlands
5.Death to My Hometown
6.My City of Ruins
7.BISHOP DANCED
8.It's Hard to Be A Saint in the City
9.Jack of All Trades
10.Candy's Room
11.She's the One
12.Shackled and Drawn
13.Waiting on a Sunny Day
14.The Promised Land
15.Talk to Me
16.Apollo Medley
17.The Rising
18.Lonesome Day
19.We Are Alive
20.Land of Hope and Dreams
アンコール
21.THE WEIGHT
22.Rocky Ground
23.Born to Run
24.Dancing in the Dark
25.Rosalita
26.Tenth Avenue Freeze Out

『レッキング・ボール』
初回生産限定スペシャル・エディション:豪華デジブック仕様 ¥2800(税込) SICP3460
通常盤:紙ジャケット仕様 ¥2520(税込) SICP3461
※アルバムを紐解く全40ページ日本盤ブックレット付
iTunes
http://itunes.apple.com/jp/album/wrecking-ball/id507691647?uo=4
mora
http://mora.jp/artist/80307744/12191606/

◆ブルース・スプリングスティーン・オフィシャルサイト
◆ブルース・スプリングスティーン・オフィシャルツイッター
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