ガブリエル・リプキン、超個性派チェリストが来日でドヴォコンを演奏

ツイート
個性派チェリスト、ガブリエル・リプキンが、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団と共に来日し、ドヴォルザークの「チェロ協奏曲」(通称:ドヴォコン)を演奏する。

リプキンはイスラエル出身で、若手ながら一級の実力者として人気も高い。世界的指揮者からの信頼も篤く、多くの楽団と共演している。また自身で録音をプロデュースしたり、山篭りをして生活をしたりとミステリアスな一面も持つ。

彼が演奏するドヴォルザークの「チェロ協奏曲 ロ単調 作品104」は、チェロといえばこれ、というほどの有名曲。作曲家が新大陸(=アメリカ合衆国)に招かれた時代に書かれ、母国チェコを想う気持ちが底辺に流れており、また新大陸の先住民族たちの旋律を見事に取り入れた傑作といわれている。「哀愁と望郷」――聴けば涙する本当の芸術作品だ。

聴きどころは山ほどあるが、ことに第三楽章のコンサートマスター(ヴァイオリンの第一奏者)とのソロの掛け合いなどは絶品。これを名手・リプキンがどう表現するかは聴きものだろう。

スロヴァキアフィルハーモニー管弦楽団とリプキンは旧知の仲である。東欧-スロヴァキアの深い弦の響きと、リプキンの個性が溶け合い、また現地で評価の高い指揮者、レオシュ・スワロフスキーの采配にも注目したい(6月28日公演)。

また他日(6月27日)には、最近ぐんぐんと人気・実力共に急上昇中の指揮者、三ツ橋敬子による交響曲第9番「新世界より」他もある。チェロ協奏曲と同じ時期に作曲された、これもまた有名曲で、スロヴァキア・フィルがどのような響きを聴かせてくれるか楽しみだ。この日、ソリストを務めるエリック・シューマンも天才の誉れ高いヴァイオリニスト。音楽の響きに圧倒されること間違いなし、の素敵な一夜が待っている。

<スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団>
6月28日(木)19:00 サントリーホール大ホール
指揮:レオシュ・スワロフスキー、チェロ独奏:ガブリエル・リプキン
曲目/スメタナ:歌劇「売られた花嫁」、ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調作品104、交響曲第8番 ト長調作品88
[問]コンサートイマジン 03・3235・3777

6月27日(水)19:00 サントリーホール大ホール
指揮:三ツ橋敬子、ヴァイオリン独奏:エリック・シューマン
曲目/スメタナ:連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」、ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調作品53、交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界より」

◆コンサートイマジン
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス