「WORLD SONIC NEWS VOL.32」アダム・ランバート「僕はアウトサイダー、でも自分の邪魔はさせない」

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今回は、待望のセカンド・アルバム『トレスパッシング』をリリースした美形ヴォーカリスト、アダム・ランバートをフィーチャーします。

◆アダム・ランバート画像

アダムは、2009年に出演した全米視聴率No.1のオーディション番組「アメリカン・アイドルシーズン8」で、どんなジャンルの音楽も歌いこなす歌唱力とルックスで大注目されました。そんな中、有名音楽雑誌で、自分がゲイであることを告白し、センセーショナルかつ勇気ある発言に、人気はさらに急上昇!そして、レディー・ガガを始めとする人気アーティストが楽曲を提供した待望のデビュー・アルバム『フォ・ユア・エンターテイメント』を2009年11月にリリース、全米チャート初登場3位を記録します。

アダム人気は日本にも飛び火し、2010年3月の初来日時には、空港に1000人を超えるファンが集まり、大変なことに。そしてワールドツアーの一環として行なった6月の日本公演も大成功。ちなみに「アメリカン・アイドル」出身で、デビュー・アルバムのワールドツアーを行なったのはアダムが初めてなんです。

それではアダムのインタビュー、お届けしましょう。ニュー・アルバムはサウンド的に、よりコンテンポラリーになったといわれています。その辺、アダムはどう思っているのでしょうか。

「間違いなく、もう少しコンテンポラリーになった。僕は自分が普段聴いているような音楽を作りたかったんだよ。それが『トレスパッシング』の主要な目標のひとつだった。エレクトロニックなプロダクションが大好きだし、より新しいダブステップみたいなダンス系サウンドも大好きなんだ。でもシンガーかつヴォーカリストとしては、声の面でじっくり掘り下げられる音楽を必要としていた。だから、新鮮な要素と、ヴォーカリストとしての僕ならではの、やや古風な嗜好を融合させることが重要だったのさ。だからダンス・ミュージックに関しては、このアルバムではファンクやディスコ路線を取り入れている。その手のサウンドなら極めてロックンロールなスピリットをもってヴォーカル表現に取り組めるから、アーティストとして進化し前進しつつ、僕の長所を引き出すことが出来たと思う。一方で、ダークな面については、質感や空気感で非常に斬新な音を鳴らしているんだけど、その核にあるには美しいメロディと非常にピュアなヴォーカルなんだ。そんなわけで、ふたつを融合させることがゴールだったんだよ」(アダム)

前作ではTレックスのアルバムなどを聴いてインスピレーションを得ていたそうですが、今回、何か手本にしたアルバムはあったのでしょうか?

「インスパイアされるために聴いていたアーティストが何人かいるし、スタジオに入って曲を作ってあとで聴き直した時に、『あ、あのアーティストみたいだ』と気付くケースもあった。多くの場合、意図したわけでもなかったんだけど、そのアーティストや、影響されるところがあまりにも僕の音楽嗜好に深く根付いているからなんだろうね。マイケル・ジャクソンの名前は会話の中で繰り返し挙がったし、中には意図的にお手本にしたケースもあったし、偶然、反映されて『わあ、まるでマイケル・ジャクソンだね!』って驚くこともあった。フレディ・マーキュリーも当然ながらそんなアーティストのひとりで、ファンクやディスコ系、そして1990年代のアーティストも大勢いた。当時のハウスやエレクトロニカに影響されているんだ。デペッシュ・モードやジョージ・マイケルっぽいところもあるし、C+Cミュージック・ファクトリーやディーライト、ジャスティスやダフト・パンクの影響もある。ダフト・パンク的なフレンチ・ハウスからの引用だね。それから、シンガー・ソングライター寄りの表現に接近することも時々あった。究極的には曲次第なんだよ。プロダクションがいつも重要だってわけじゃない。これは100%そういう考えに則ったアルバムなんだ」(アダム)

今回のアルバムの1曲目にアルバムのタイトルになった「トレスパッシング」という曲が収録されています。この「トレスパッシング」は「不法侵入」という意味なんですが、アルバムのタイトルにしたのはなぜなんでしょうか。

「曲としての「トレスパッシング」が、アルバム全体に通じる力強い決意表明にもなるんじゃないかと考えたことは、間違いないね。要は“僕はこの業界において、この世界において、少々アウトサイダーであるように感じるけど、自分の邪魔をさせたりはしない”と宣言することによって、アルバム全体を方向付けていて、それはアルバムに対する素晴らしいイントロダクションになると思う。それに、アルバムを『トレスパッシング』と命名することで、ある意味、リスナーに向かって、これから何をしようとしているのか教えてあげているんだ。彼らはまさに、僕を刺激するもの、僕の心の中、僕のハートの中に踏み込んで、僕という人間をより深く知ろうとしているんだからね」(アダム)

アダムは2011年11月にMTVヨーロッパ・ミュージック・アウォードで、特別賞を受賞したクイーンのライヴにヴォーカリストとして参加し、大きな話題を呼びました。そんなことから、クイーンとのツアーも期待されていて、アダムはこんなコメントをしています。

「何らかの形でこの先またクイーンとパフォーマンスをすることは確かだよ。それに、彼らとステージに立てるのは途方もない栄誉だし、フレディの代役を務めるというのは…フレディは僕のアイドルだから、彼の代わりを務めようなんて全く思っていないし、ただ彼とバンドに敬意を表して、偉大なロックンロールをプレイ出来ることがうれしいっていうだけさ。だから、彼らと今後もっと一緒にコラボしたいとは願っている。何しろ僕の夢、僕のゴールは、自分独自の音楽を作って、それをファンと分かち合うってこと。でもふたつを両立させる方法があると思う。それをどう実現させるか、今、模索している最中なんだ」(アダム)

ということなんですが、実はクイーンとのツアーが正式に決定。フレディに代わるヴォーカリストとして7月3日からモスクワ、ポーランド、UKで5公演を行なうことになっています。どんなステージになるんでしょうか。

そんなアダム、2012年のサマーソニックに初参加。8月18日のソニック・ステージのトリを飾ることになっています。こちらも楽しみです!

text by kenji kurihara:UNITED PROJECTS

アダム・ランバート『トレスパッシング』
SICP3446 2,310円

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