三宅洋平大いに語る、「バンドって社会を象徴してるんだよ」

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2012年6月18日月曜日、SHIBUYA LOOP annexにて開催された三宅洋平のライブ<唄 -UTA- ~三宅洋平 弾き語りワンマンライブ~>は満員御礼のもと、バンド(仮)ALBATRUSのメンバーである越野竜太(G)、小林眞樹(B)、元晴(Sax)の飛び入り参加もあり、(仮)ALBATRUSの1stアルバム『ALBATRUS』にも収録されている曲も披露される豪華な一夜となった。

◆三宅洋平画像

そんなライブ直後の三宅洋平にSLD Entertainment.Incプロデューサーの高橋マシがインタビューを敢行、我がままに生きる三宅洋平をお伝えしよう。

高橋マシ:改めて、今日ありがとうございます。

三宅洋平:こちらこそ。

高橋マシ:予想通りというか(笑)、予想以上に素晴らしいライブでした。最高でした。

三宅洋平:いい雰囲気だったね。1970年代ウッドストック世代っぽかったね(笑)。

高橋マシ:わかります(笑)この店は2011年10月にできたんですけど、今日みたいな会場の雰囲気は初めてでした。

──本日のライブはいかがでしたか?

三宅洋平:皆お客さんがいい顔してたし、前売り券も売り切れたし。震災以降、皆の音楽を聴く目つきが変わったのと、人も来るようになった。それが、わかりやすい意味でいい現象だなと。

高橋マシ:確かにそれはすごい思いますね。

三宅洋平:そういう意味でライブの熱量があがってるし。まあ、あるべき所に戻ったと。本来俺たちが憧れて聞いていた1970年代の黒人の音楽とかって、これぐらい切羽詰まった社会的な意識の中で作っていたんで、それにやっと俺たちもあるべきこの宇宙で生きていくシビアさの中にやっと立ち戻ったというか。平和ボケ日本、占領国家日本を卒業したんだなと。

高橋マシ:僕らはライブハウスをやってるんで、わかるんですけど、やっぱり音楽のパワーって聞いてる人達の人生を変えてしまうぐらいのパワーを持っていて。僕もその一人で、この世界でやっていきたいと。

三宅洋平:変えられたというか、後押ししてくれったって感じかな。

高橋マシ:ですよね。「お前そっちでいいんだよ」って勇気づけてくれる音楽を好きになってきたし。

──ライブ中のMCで町議会議員に立候補するとおっしゃっていましたが、本当ですか?

三宅洋平:まず、本気で検討することは誰にでもできるよね。じゃあ、どれぐらい年間拘束されるのか?選挙に出るのにいくらかかるのか?当選したらどうなるか?を友達とかと本気で検討するまではタダだよね。そういうことをみんなしたらいいと思うし。LOOPとかをやってる人が区議会の議員になって、そこの代表としてものを言ったりするのは、もっとカジュアルで全然敷居の低い話でいいと思うんだよね。

高橋マシ:うん。洋平くんの言っていた、(仕事を)やりながらっていうのは、すごいわかる。

三宅洋平:じゃないとやれないじゃん。そういうところで制限してきちゃったんだよね。専門政治家みたいな。でも、政治家しかやってない人に、世の中の何がわかるの?

高橋マシ:そうですよね。一般の人たちと同じ目線でやっているところがあるうえで、活動するっていう。

三宅洋平:同じ目線どころか、そこそのものでやれる就労条件じゃないと、不平等だよね。色んなアクションおこすよ。それは、ある種のメディアアートだと思うし。地元の沖縄の仲間を立てるかもしれないし。政治を政(まつりごと)にするっていう。俺らがやってるパーティーとかイベントとかオーガナイズっていうのは、実はまったく同じことをやってるんだよね。意識を政治に向けたときに、実は俺らが手慣れたあれやこれやっていうのが使えるわけですよ。1ヶ所にこういう(LOOPみたいな)場所に若者が何百人も集まるっていうのも、ちょっとした区議会議員や町会議員からしたら、脅威なわけですよ。それを僕らはもっとうまく使っていいんじゃないかな。なぜならもっと望む社会の形にしたいから。

──(仮)ALBATRUSの結成の経緯は?

三宅洋平:僕がアコースティックギター1本でいろんなセッションしてて、Peace-K(Dr)とやったり、竜太(G)とはらぞく時代から20歳のころから対バンしてたから。色んな人と対バンしてくなかで、だんだん定まってきたんだよね。で、できたのが(仮)ALBATRUS。

高橋マシ:なるほど。メンバーもスペシャリストばかりですけど。洋平君のなかで選定していたんですか?

三宅洋平:いや、俺はそんな選んでない。もともとそんな選ばないし。編成も歪な構成じゃない?俺はパーソナリティ重視・キャラ重視なんだよね。バンドってそうじゃん。

高橋マシ:確かに。キャラ濃すぎですよね(笑)。

三宅洋平:ねえ、(仮)ぐらい言っておかないと(笑)。

高橋マシ:本当キャラ濃いメンバーですよね。それぞれが主役になれるというか。

三宅洋平:そう、音楽のブラジルサッカーをやりたい。

高橋マシ:なるほど、わかりやすい(笑)

三宅洋平:自分で考えて自分で決められる人達同士でジャムを構築するのが楽しいし、それってインフォメーションより先に自分できめるっていう。実はこの時代、放射能のこともしかり、必要な態度だと思うんだよね。自分で決めるっていう。自分自身がインフォメーションになるっていう。

高橋マシ:でも、今そういう時代ですよね。自分でtwitterでもなんでも言えるし。

三宅洋平:そうなんだよ。意外と影響してんだよ。100人とかのフォロアーもってさあ。友達に自分が何言うかって、実は思っている以上に影響力あるんだよね。

高橋マシ:レコーディングとかはどんな感じなんですか?

三宅洋平:レコーディングは摩擦係数0。

高橋マシ:へえー!

三宅洋平:そこは、大丈夫。むしろ皆のスケジュールをどう合わせるか?(笑)そっちの方が大変で。そういうとこの大変さはあるけど、でもこだわりがあって自分のやり方で生きてる人たちの中で、皆のわがままが成立する魔法のポイントを探り続けることこそ、社会の意味だから。5人っていうバンドの社会はそれを象徴的にやってると思う。皆が何にバンドみて感動するかって、いうこと聞かなそうな選手が4人とか5人協調しながら、顔とか見合わせながらやってるのが感動的なわけじゃん。絶対普段このとき以外は協調してなさそうな人達が(笑)それって社会なんだよね。バンドって社会を象徴してるんだよ。今Peace-Kが関東来れないのとかも、今起きてることを象徴してるバンドの相関関係でしょ。それを、どういう風に俺たちがクリエイティブにピースに乗り越えてくかが、時代に対しての一つの表現になってると思う。

高橋マシ:確かに。そうですね。

三宅洋平:安易に関東で叩けるドラマーじゃなくて、Peace-Kっていう存在がいるから、関東でやるときは4人までで。でも、Peace-Kがいいたいのは、自分が今いけないぐらい、そこは放射能に汚染された場所なんだよってことをあいつは教えてくれてるし。あいつがいなかったら俺らももっと「大丈夫だ」って方に傾いたかもしれないし。そういうことを、あいつは根気強く俺らに教えてくれてるんだよね。色んなこと言われながらも。

高橋マシ:ですよね。

三宅洋平:そういうバンドです(笑)(仮)ALBATRUS。

──一生音楽をやっていきたい、音楽で食っていきたいって思っているアーティスト、そんな夢見る未来のアーティスト達へメッセージを。

三宅洋平:アドバイスとかは特にないし。真面目に答えれば、アートするっていうことの、フィジカルな追い込みと、スピリチャルな追及を本当にしてほしいなっていう。変わることを恐れないで、毎日自分をバージョンアップして、本気でモノづくりしている人は昨日自分が言ったことと、今日自分が言っていることが違うことを恐れない人だと思うから。その果てに「変り者」だの「嫌われ者」だの言われたとしても、大概えらいものこさえてた人はそう呼ばれてたっていうことで、恐れないでほしいし。願わくば全人類がそのぐらいの気概で自分を表現していきあえる社会がいいなと、俺は思う。特別なことやるのがアートだから。俗っぽいものに流されないでほしいな。

高橋マシ:僕もやぱり店に立ってて、さっきも言いましたけど、音楽の力って恐ろしくて、それで仕事やめてやります、みたいな。それぐらいのきかっけを与えるパワーもってるので、中途半端が一番よくないなと。

三宅洋平:世界のスペインとかフランス・イギリス・アメリカ・南米とかの音楽の現場のガチ熱さ、「そこまでマジで踊るの」っていう、そういうものを垣間見たときに、遠慮してる暇ねえなっていう。ソウルフルに生きないと損。

──半生を振り返ると?

三宅洋平:勝手に半生にしないでよ(笑)まだ3分の1生(笑)。

高橋マシ:そうですよね(笑)。

三宅洋平:まあ、自分ていうものの態度は貫いてきたよね。なんか、たった一人の人間がこんなに頑張って自分を貫くだけで、社会ってちょっと変わるんだなっていうことが、10年過ぎて実感することかな。だから、すべての人がそうすればいいって思う。「いや、私はー」とかじゃなくて。誰もそんなに強くないよっていう。俺が外国で生まれて日本帰ってきて、完全に違う視点で日本を見てて、皆が気づいてない自分たちの部分って見えてて。だから、そこの部分を一生懸命伝えたかったりとか。逆に、外国の人が分かってない日本の部分が見えてて、「いや、そう見えるかもしれないけど、本当はこうなんだよね。」っていうのが。

高橋マシ:どっちも見えてるっていうことですね。

三宅洋平:双方繋ごうとしているうちに気づくのは、自分はどっちにも属せてないっていう、ある種のロンリネスに陥る時もあるんだけど。本当にもう、変わり者でいいやっていう。世界のどこにいても、俺は俺なんだなっていう。国家とか民族とかそういう意識はどんどん薄れて。地球人的な、「地球が家」っていうのが、俺のキーワード。

高橋マシ:いえー!

──今後、三宅洋平はどう動いていくのか?

三宅洋平:より自然な方へ帰ろうかなと。そして、より自然な地球を作ることに加担していこうかなと。いかに、地球の果ての辺境の街みたいなところに、たった俺一人がいくことで、そこが世界の中心ぐらいの存在感の場所になりうるかっていう、それは俺がどうこうじゃなくて、素敵なローカルはみんな素敵なんだよ。東京とかじゃなくて、みんなが住んでる小さい町々がUstreamしかりインターネットラジオしかり、発信できる力をもうもっていて、センスもあって、そういう独立したローカルの色とりどりのものがネットワークを通して繋がるのが本当のあるべきグローバリズムで、商売ベースの一元化された「みんなで同じもの食いましょう」みたいな、それはグローバリズムじゃないから。みんなが自分の地元を大事にして、大地を大事にして、そこで取れたものを食って、仲間を大事にしてっていうのが、ちゃんと繋がりあってる世の中だから。単純な話、放射能がどうとか、最近の降ってわいた話はすごく僕ら勉強させられてるし、認識しなきゃいけないことなんだけど、それ以前に、東京の空気をよくしようっていうことは、もっとさらっとできることだと思う。例えばピストバイク減税するとかね(笑)そういうことをさくさく実現するためには、自分たち自身がさっさと出馬してやるしかないよ、日直を。若いやつがやらないでどうすんの。町内会のゴミ当番みたいなもんですよ。めんどくさいし、色々いわれるし、でも誰かやんなきゃなんないんだから。例え落選したとしても、その期間で爆裂レベルアップ。はぐれメタル15匹ぐらいの(笑)

高橋マシ:めちゃめちゃ経験値あがりますね(笑)

三宅洋平:そんな感じの姿勢でいます。最後に、「日本アーティスト有意識者会議」っていうものを立ち上げたいなって思っていることを伝えておこうと思っていて。知識はなくてもよくて、意識がある人。色々な意識のあるアーティスト達が、集まる、話し合う、見たいでしょファンの人達。
高橋マシ:そうですね!楽しみです。是非、またLOOPでもお誘いしますので、お待ちしてます!

◆三宅洋平オフィシャルブログ
◆ライブハウスLOOPオフィシャルサイト
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