Line 6とJammitのパートナーシップでiPhone/iPadでお気に入りのバンドとギター・ジャム共演ができる

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Line 6は、iOSアプリ・メーカーのJammitと、iPhoneやiPadで最高のジャムやレコーディング、学習体験を提供するパートナーシップを結んだことを発表した。

Line 6とJammitのコラボレーションにより、JammitソフトウェアへアーティストのサウンドとLine 6 Mobile Inギター・インターフェースが統合されることで、ギタリストのスキルやスタイルを問わず、オリジナル・マスター・レコーディングと一緒に演奏できる、まさに夢のような体験が提供される--プレス資料にはこうあるものの、Jammitという名前が日本ではあまり有名ではないので、ピンとこない人も多いだろう。しかし、これはとても画期的なコラボなのだ。

Jammitは、「Jammit」という同名のiOSアプリをリリースしている。このアプリは、オリジナルのマルチトラック・マスター・レコーディングから、個々のオーディオトラックを独立して再生できる音楽ソフトウェア。オリジナル音源(!)を、通常は聴くことができないパートごとに再生できるソフトと言い換えても良い。


▲JammitのMixer画面。各トラックの音量調整が可能。LINE 6ボタンでギタートーンの選択ができる。
楽曲データはアプリ内課金で購入($1.99~$5.99/170円~500円)。ギターやベース、ドラム、キーボード、ボーカルなどパートごとに販売されており、たとえば、ギターパートの楽曲を購入すれば、ギター1、ギター2、バンド(ベース、ドラム、ボーカルなどギター以外が1トラックになっている)で構成されたデータが入手できる。これらのトラックは個別にボリューム調整が可能。バンドのボリュームをしぼればギターパートだけを聴くことができるし、ギターパートをミュートすればマイナスワン演奏が楽しめる。そう、オリジナルの演奏をバックに、自分の演奏を加えられるのだ。

各パートのトラックを個別に再生することで、細部を聴き込んだり、ループしてじっくり練習したり、さらに初心者にうれしいスロー再生も可能だ(この際、音程も変わらないのがポイント)。画面には五線譜やタブ譜も表示できるので、まさに楽器の練習にはうってつけのアプリとなっている。

アプリ単体でもこのような刺激的な体験ができるのだが、今回のパートナーシップにより、さらにそれを推し進める体験が可能となる。Line 6のiPhone 4/iPad用インターフェイスMobile In(2011年11月発売)を接続すれば、Jammitアプリ内の追加機能がアンロックされ、Line 6が誇るギタートーンを使ってギタープレイが楽しめるようになるという仕組み。


▲楽曲データの購入画面。ギター、ベース、キーボード、ボーカルなどのパートごとのデータが販売される。7月のアップデートでカスタムトーン収録データの確認もアプリ内で可能になった。
Jammitアプリへのオーディオ入力は、アプリ内のミキサーのUSERトラックに立ち上げられるのだが、そこには「LINE 6」と書かれたボタンが出てくる。Mobile Inを接続した状態でこのボタンを押せば、Mobile In用のアプリ「Mobile POD」と同じトーン選択画面が出現、あのPODサウンドでの演奏が可能になるのだ。

また、Jammitアプリ内で購入できる楽曲の中には、Mobile In接続用にカスタムトーンのデータが収録されたものも用意されている。こうした楽曲を購入すれば、その楽曲向けにカスタマイズされたアンプとエフェクト・サウンドをロードして、楽曲の演奏されている場所に応じて自動的にサウンドを変更することも可能となっている(Autoモード)。ギターのサウンドメイキングもアプリにおまかせ。ギタリストのサウンドを、オリジナル楽曲で演奏されていたギター・パートへ瞬時にマッチさせられるシステムが用意されているというわけだ。

Line 6の共同創業者、マーカス・ライルが言うように「Jammitアプリは、これまでギタリストがずっと抱いてきた、お気に入りのバンドと、お気に入りの曲を共演したいという思いを刺激的な独自の方法によって提供」してくれるアプリになっている。

カスタムトーンが収録された楽曲には、BostonやDream Theater、Megadeath、Pantera、Rush、Deep Purple、Yesなどそうそうたるラインナップが揃っている。しかも、今後も続々と追加される予定とのこと(対応楽曲リストは下記リンクを参照)。楽曲用のカスタムトーンが用意されていない楽曲でも、自分でトーンを選択すればよい。それならNirvana、Foo Fighters、Norah Jones、The Ramonesなど、さらに楽曲の選択肢は広がる。

また、Jammitアプリでのプレイは録音することもできる。録音される音はアンプとエフェクト・サウンド込みのもの。著作権保護のためか、オリジナルトラックは録音されないが、録音データはメール送信できるので、パソコンで再生したり、友達に聞いてもらうことも可能だ。

Jammitアプリ自体は無料。楽曲データは有料かつiTunesで購入できる楽曲よりも少々値段が高かったりするが、オリジナル・マルチトラック・マスター・レコーディングの演奏とともにマイナスワン演奏ができるという経験はほかでは得られないものなので、そこに価値を見出す人は多いはず。また、今回のLine 6とJammitのパートナーシップで、さらにMobile Inの魅力が高まったと感じる人も多いだろう。Mobile Inをすでに持っているユーザーはもちろん、購入を検討しているという人、お気に入りのアーティストの演奏をじっくり研究したいという人も一度Jammitアプリをチェックしたい。

◆Mobile In
価格:オープン


◆プレスリリース
◆Mobile In 製品詳細ページ
◆Line 6
◆jammit.comの楽曲リスト
◆jammit.comのカスタムトーン収録楽曲リスト
◆iPhoneやiPadをマルチエフェクターに! Line 6がギター用インターフェース「Mobile In」発売
◆BARKS 楽器チャンネル

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