「WORLD SONIC NEWS VOL.33」アッシャー「みんなを音楽的な旅に連れて行きたい」

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今回は無敵のエンターテイナー、R&Bシンガーのアッシャーをフィーチャー。2012年6月に発表した待望のニュー・アルバム『LOOKING 4 MYSELF』が全米アルバム・チャート初登場1位を記録、これで2004年のアルバム『CONFESSIONS』から4作連続でNO.1に輝くという偉業を達成しました。

◆アッシャー画像

ちなみに全米R&Bアルバム・チャートと全米デジタル・アルバム・チャートでも1位、さらに日本を含む9カ国のiTunesアルバム・チャートで1位、そして日本の週間洋楽ランキングでも1位と、世界各国のチャートを席巻しています。

今回のニュー・アルバムはポップなR&Bにチャレンジした意欲作といわれ、ロサンゼルス・タイムスは「マイケル・ジャクソンの“キング・オブ・ポップ”を継承できる最有力アーティスト」とアッシャーを評価しています。

さて、アッシャーは1997年に発表したセカンド・アルバム『MY WAY』が世界中で大ブレイク、“NEW KING OF POP”と呼ばれ、スーパースターの仲間入りを果たします。2001年のサード・アルバム『8701(エイティセヴン・オーワン)』も大ヒットを記録し、グラミー賞ほか、音楽賞を総なめ。さらに4作目の『CONFESSIONS』も世界中でメガヒット、これまでの全世界のトータルセールスはなんと4300万枚以上といわれています。

そんな無敵のエンターテイナー、アッシャーが前作『RAYMOND V RAYMOND』からおよそ2年ぶりにニュー・アルバム『LOOKING 4 MYSELF』をリリースしました。それではアッシャーのインタビュー、お届けしましょう。

前作『レイモンド V レイモンド』の成功についてどう考えているか聞いてみました。

「世界中をツアーして周れる音楽と素材を作れたことは嬉しく思っているよ。今までのアルバムの曲よりも、新しい地域で反響の大きい曲があった。ドイツ、オランダ、ニュージーランド、アフリカといった場所では、前のアルバムからの「Yeah!」や「ラヴ・イン・ディス・クラブ」といった曲よりも「OMG」への反響が大きくて。その上「DJ・ガット・アス・フォーリン・イン・ラヴ」も愛されていた。それで、そういった新しいサウンドがチャンスを生み出しているのなら、それを念頭において創作を続けた方がいいのかな、と」

そんな要素を新作に反映させたのでしょうか?

「いくらかはね。でも、全部ではないよ。シングルだけを聴いたら、エレクトロのアーティストだとか、R&Bのアーティストとか決めつけるかもしれない。エレクトロのシングルもR&Bのシングルも作っているからね。アルバムを買った人には、俺がどんなアーティストか全体像で把握して欲しい。そういった地域では、彼らがそういう曲を好んでいた、という話だよ」

すでに大きな成功を収めているにもかかわらず、新たなスタイルに挑戦しているのはなぜなんでしょうか。

「成功し続けるにはオープンでいないと。進化し続けないといけないし、インスピレーションを探し続けないといけない。一カ所に留まったり、ひとつのことだけで知られたりするのは良くないと思う」

今回のニュー・アルバムに、何か特定のコンセプトがあるのか聞いたら、ひとこと、こんな答が返ってきました。

「旅。みんなを音楽的なジャーニーに連れて行きたいんだ」

今回のアルバムは開放的でポジティヴな雰囲気が漂っているといわれています。その辺は意識したのでしょうか。

「そこに気がついてくれて嬉しいよ。すごくクールだったのは、自分がどういう人間で、実際にどう感じているか改めて認識したこと。暗い時期や恐れがあるような時期でも、それが自覚できていればなんとか乗り越えられる。「Sins of the Father(シンズ・オブ・ザ・ファーザー)」といった曲では、ものすごく深いところまで掘り下げて、自分がどんな人間性なのか考えた。俺の親父が近くにいなかったので、どんな男性になるべきかお手本がなかった。そのせいで、恋愛関係でつまづいてうまくいかなかったりする。それでも、この作品にはポジティヴなトーンがある。以前の作品にはダークなトーンが根底に流れていたけれど、今回はもっと明るい。自分をオープンにして楽しんで作ったよ」

アルバムのタイトルを『ルッキング・フォー・マイセルフ』にした理由を聞いてみました。

「みんなが話題にしやすいと思ったから。たくさんの人が俺のストーリーや、どんなアーティストか知っていて、俺が常に進化している様子を見ながら、いろいろな問題を解決したのかな、って思ってくれている。タイトル曲の仕上がりも良かったからね。あのタイトルはアルバム全体を表現してもいるし。俺は、いつも自分自身を探しているんだ」

今回は特にファルセットを多用しています。これは、意図したことでしょうか?

「そうだよ。今回のアルバムのヴォーカルでは本気でチャレンジをしたかった。その点をみんなに聴かせたかったというか。コンセプチュアルなアルバムではないから、違ったトーン、フィーリング、エモーションを新しいクリエイティヴなサウンドに乗せて届けているんだ」

ステージでファルセットを多く歌わないといけなくなることについて、心配になったりしないのでしょうか。

「いや、それでむしろ面白くなると思っている。この年齢、この時期に敢えて自分を鍛えたいんだ。簡単な道は選ばない。みんなに踊りながら歌っているのに、ステップも音も外さないってびっくりされるようなステージを見せたい」

ホイットニー・ヒューストンとの思い出があれば聴かせてください。

「ホイットニーはいつだって素晴らしかったよ。いつもいいエネルギー、高いエネルギーを放っていた。最初に会ったのは俺の家…その時はLAリードの家だったんだけど、そこで彼女がレコーディングをしていてね。…これ、今になって思い出したよ、彼女がブースの中にいて、ある箇所を完璧にしようと頑張っていたから、俺は大胆にもボタンを押して、彼女にどう歌えばいいのか提案した。俺はまだ素人の、アルバムも曲も出していないようなガキだったのに、彼女は驚いたことに俺のアドバイスを聞き入れて、その上ですごく優しくスタジオの外に連れ出された(笑)。あの経験はおかしかったな。後になって、一緒に仕事をする機会もあって何回も会ってるよ。マイケル・ジャクソンの30周年コンサートでは共演している。亡くなる数ヶ月前もロンドンで一緒に時間を過ごして、すごく楽しかったし。彼女がいなくなって寂しいよ」

スタジオでのエピソードはいつの話ですか?

「13歳(笑)」

日本では2011年に震災があって、まだ大変な状況にある人達がたくさんいます。何かひとこといただけますか。

「悲劇に見舞われた人達に伝えたいのは、俺は自分の基金を通してサポートを続けるつもりだ、ということ。その基金で災害に見舞われた地域に貢献する方法を話し合っている。みんなが助け合わないといけないし、大変な状況にある人のために俺のUsher's New Look(http://www.ushersnewlook.org/)を検索して、どうしたらいいかという対話に加わってもらいたい。それで、被害に遭った家族や個人をどう助けたらいいのか知らせて欲しい」

最後にアッシャーからメッセージです。

「日本のファンには先にお礼を言いたいね。アリガトウゴザイマス。ニュー・アルバムを手に入れたら絶対に楽しんでもらえると確約するよ。もし違ったら…いや、気に入ってもらえると思うよ」

心優しいアッシャーをぜひ応援してください。今回のニュー・アルバム『LOOKING 4 MYSELF』はポップな仕上がりなので、アッシャーを初めて聴くかたでも、すんなり聴けるアルバムだと思います。ぜひ!

text by kenji kurihara:UNITED PROJECTS

アッシャー『ルッキング・フォー・マイセルフ』
SICP3487 2,310円

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