真野恵里菜、ハロー!プロジェクトからの卒業を発表

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ハロー!プロジェクト恒例の夏公演、<Hello! Project 誕生15周年記念ライブ 2012夏>が、大阪オリックス劇場からスタート。7月21日の初日公演にて、真野恵里菜が2013年2月23日に開催される単独コンサートをもって、ハロー!プロジェクトから卒業することが発表された。今後は女優、歌手として引き続き活動を行なっていく。

◆2012.07.21<Hello! Project 誕生15周年記念ライブ 2012夏~Ktkr(キタコレ)夏のFAN祭り!~>画像

全国3カ所全8日程18公演で約4万人を動員予定の2012年ハロプロ夏公演は、モーニング娘。、Berryz工房、℃-ute、真野恵里菜、スマイレージおよび光井愛佳のハロー!プロジェクトメンバー30名と、ハロプロ研修生(選抜メンバー)が出演。「Ktkr(キタコレ)夏のFAN祭り!」「Wkwk(ワクワク)夏のFAN祭り!」というセットリストの異なる2パターンの公演が回替わりで行なわれるほか、Berryz工房「cha cha SING」、℃-ute「会いたい 会いたい 会いたいな」、そしてスマイレージ「好きよ、純情反抗期。」といった新曲の初披露、直前になって急遽発表されたピーベリーとDIY♡という新ユニットの出演、ハロー!プロジェクトの研修生(旧・ハロプロエッグ)出身の吉川友のゲスト出演、さらにファンと一緒に盛り上がる企画などなど、初日開演前から大きな注目と期待を集めていた。

そんな昼公演の冒頭に行なわれたのは、真野恵里菜からの「2013年お正月のハロー!プロジェクトのコンサート、そして2月23日に、東京・中野サンプラザで開催予定のソロコンサートをもって、ハロー!プロジェクトを卒業することになりました。」というサプライズ発表。その瞬間、会場を埋めた約2400人からの「えーっ!」というどよめきがオリックス劇場を大きく揺らしていた。

真野恵里菜は、2006年にハロプロエッグの第2期メンバーとして芸能界入り。めきめきと頭角をあらわし、翌2007年、音楽ガッタスのメンバーに選出。さらに2008年6月29日には「マノピアノ」でインディーズソロデビューを飾り、2009年3月18日には「乙女の祈り」でメジャーデビュー。ハロー!プロジェクト所属のソロアイドルとして、これまでに3枚のアルバムと12枚のシングル(インディーズを含めると15枚)をリリースしている。

一方で、2008年には宮崎あおいや堀北真希など数多くの若手女優をブレイクさせてきたBS-TBSの丹羽多聞アンドリウ プロデューサーに見出されて『Pocky 4Sisters! ~出せない手紙~』で女優デビュー。その後、数多くの舞台や映画、ドラマに出演し、2011年公開の映画『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』にて仮面ライダーなでしこ(美咲撫子)役に抜擢。さらに2012年には第35回モントリオール世界映画祭審査員特別グランプリを受賞した『わが母の記』にも出演しているほか、8月からは野島伸司脚本の舞台『ウサニ』のヒロイン・ウサニ役(平野綾とダブルキャスト)や、天童荒太原作で10月に舞台化される『悼む人』への出演も決定と、女優としても順風満帆なキャリアを重ねている。

ところで、先日リリースされた真野恵里菜のメジャー12枚目となるシングル「Song for the DATE」。この曲は、学校を舞台にした青春の一コマを切り取っているようでもあり、真野恵里菜とマノフレとの関連性を歌っているようでもある。このことは、彼女自身もライブや各インタビューなど様々な場面で口にしている。

そんな同曲の歌詞には、<共に刻んだ日付は / 一歩一歩踏みしめる助走><もっと高く もっと遠くへ行こう><いつか終わりを告げるこのときを / 僕らはきっと忘れない>といった、今思えば、真野恵里菜のハロー!プロジェクト卒業を匂わせるようなフレーズも散見される。

また、この曲についてインタビューを行なった際、真野は自らの卒業についても語っている。あらためてその時の言葉を紹介しよう。

  ◆  ◆  ◆

── じゃあ、つまり、“終わりを告げる時”のことを考えたりは、する?
真野:
この歌詞を見た時に考えちゃいました。この間の新垣さんと光井さんの武道館(<モーニング娘。コンサートツアー2012春 ~ウルトラスマート~ 新垣里沙 光井愛佳 卒業スペシャル>)を観に行った時も、「あ、そっか。私にはこういう卒業セレモニーはないんだ。」って。

── あっ!!
真野:
そうなんですよ。ひとりだから。モーニング娘。っていうのは、加入がある限りはグループとして続くじゃないですか。でもハロー!プロジェクトとしての真野恵里菜は、卒業したらそこで終わるから、そこがなんか不思議な感じというか……。そうなんですよ。

── で、でも、考えようによっては、卒業しなくてもいいっていうか、ハロプロは卒業する時がくるかもしれないけど。
真野:
そうですね(笑) 別に今までもグループじゃなくてひとりでやってきたから、卒業した後もなんにも変わらないんです。だから、「私の卒業ってなんだろうなぁ?」って(笑)不思議な感じなんです。

( BARKS 2012年6月28日掲載 「真野恵里菜インタビュー。Wikiに載っている“スタッフ説教”疑惑も語る」より)

  ◆  ◆  ◆

真野恵里菜はハロー!プロジェクト卒業後も、今まで以上に歌や芝居の表現の幅を広げられるよう頑張っていく、とのコメントを発表している。つまり、今後の活動について、ハロー!プロジェクトのメンバーとしての公演やユニットへの参加といったものはなくなるが、先に紹介したインタビューで本人が語った言葉をそのまま引用するならば、

「別に今までもグループじゃなくてひとりでやってきたから、卒業した後もなんにも変わらないんです。」

ということだ。そして、これにあえて言葉を加えるならば、これまでハロー!プロジェクト全体での活動に充てられていた時間(コンサートとそのリハーサルなど準備期間を含めると相当な日数となるのは容易に想像できるはず)が、単純に真野恵里菜としての活動へと振り替えられる。そう考えるならば、今回のハロー!プロジェクトからの卒業は、これまで順調にステップアップし、周りからも確かな評価を獲得してきた真野恵里菜が、表現者として、さらなる高みへと歩みを進めるための第一歩。このように表現するのが、最も的確だろう。
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