今回ご紹介するバンドはルネッサンス。1969年、元ヤードバーズのメンバーが中心となって結成されますが3枚目でメンバーを一新。“天使の歌声“アニー・ハズラムが加入し、プログレ的にはここからスタートと考えて差し支えないと思います(初期2枚の時期はオリジナル・ルネッサンスと呼ぶそうです)。

そのサウンドは美しいピアノ、ときにオーケストラも導入した正統派クラシカルプログレ。クラシックの要素を取り入れるのはプログレの常套手段ですが、クラシックでも近代以降の難解な要素はなく、ロマン派(?)志向、メロディアスかつドラマチックな曲展開に特徴があります。そして何よりアニー・ハズラムの美声! 幅広い音域をカバーする気品に満ちた歌いっぷりが楽曲とぴったりマッチ。ロックバンドにありながらメンバーもどこか上品なイメージで(^^)自然にクラシカルサウンドに溶け込んでいます。ロックの荒々しさを求める方には不向きかもしれませんが、エキゾチックなトラディッショナルフォークの香り、上質なポップスに通じるような楽曲は聞き手を選ばず、プログレ初心者の方にもお薦めです。

1973年の『燃ゆる灰』から『運命のカード』『シェラザード夜話』『お伽噺』はどれも甲乙つけ難い名盤ばかり。「マザーロシア」「シェラザード組曲」「Can You Hear Me?」といった大曲での王道プログレ展開、大げさ(笑)かつ効果的なオーケストラが聴き手をメルヘンの世界へ誘ってくれます。個人的にはメロディアスでありながら、どこかひねりを効かしたキラリと光る作曲センスにニヤリとさせられます。その後は例によってポップ路線→解散→近年再結成(再解散)という流れで現在に至っていますが、上記4枚はプログレファンでなくても抑えておきたい名盤。是非一度ルネッサンス・ワールドに触れてみて下さい。

アニーのおかげで“天使の歌声”的女性Vocalはプログレのひとつのスタイルとなり、幾多のバンドが出現。小難しく難解な曲の多いプログレの中で清涼剤のような役割を果たしているのか、プログレマニアの皆さんは清らかな女性Vo物がお好きのようです。トラッドフォークや民族系などへフィールドを広げ、女性Voマニアへと変貌を遂げるマニアの方もいらっしゃいます。私も自身の作品で何曲か女性Vo(コーラス)を取り入れていますが、プログレにとって重要なファクターのひとつだと思っています。

さてアコースティック・アストゥーリアスのニュースをひとつ。2006年avex ioから発売された2ndアルバム『Marching Grass on the Hill』。一時amazonの中古盤が39,000円(!)に達するなど、品切れ状態が続きご迷惑おかけしましたが、このたび紙ジャケ仕様(プログレといえば紙ジャケ!)で装いも新たに再発されることになりました。アニメ界の歌姫いとうかなこ嬢も2曲参加しています。8/8全国発売、是非この機会にお買い求め下さい。7/28(土)には二子玉川KIWAにて再発記念ワンマンライブも行われます。皆様のご来場をお待ち申し上げますm(_ _)m。


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