▲EGO-WRAPPIN
▲さかいゆう
▲ヒダカトオルとフェッドミュージック
▲坂本美雨
▲オリジナル・ラブ
▲kotringo
▲THE BEATNIKS
▲きゃりーぱみゅぱみゅ(PHOTO:大木大輔)
▲KREVA
▲TOKYO No.1 SOUL SET
▲木村カエラ
▲GRAPEVINE
▲YMO(PHOTO:大木大輔)
5年目を迎える<ワールドハピネス2012>が、8月12日(日)東京・夢の島公園陸上競技場にて開催された。開演前に降った雨もすっかり上がって晴天となった12:30、EGO-WRAPPINが登場。オープニングはYMOがアルバム『増殖』でカバーした「Tighten up」。この日がYMO祭りとなる予感を感じさせる選曲で、いきなり会場内は総立ちとなる。

◆<ワールドハピネス2012>画像

レフト・ステージ1組目はワールドハピネス初登場のさかいゆう。ベース、ドラム、ピアノのシンプルなトリオ編成で、広い会場に向けて朗々と唄い上げる。

「世界でいちばん出たいフェスに呼んでもらったので、これ演ります!」とYMOの「君に胸キュン」を1曲目に演奏したのはヒダカトオルとフェッドミュージック。爽やかな80年代風のAORサウンドと見せかけて、随所に毒気を含んだ演奏でオーディエンスを翻弄。

意外にもワーハピ初参戦の坂本美雨はエピフォンカジノを抱えてレフト・ステージに表れ、静かなステージングの印象を裏切るアグレッシブなパフォーマンスを展開。セットリストも全て発表されたばかりの新アルバムと、意欲的。YMOファンのお父さん世代から、まるで娘の初舞台を見守るような「美雨ちゃ~ん!」という野太い声援が飛び交っていたのが微笑ましい。

オリジナル・ラブは、ファンキーなカッティングのギターと、ソウルフルなボーカルでMCを一切行わずに黙々と演奏する潔さ。ラスト・ナンバーとなった大ヒット曲「接吻」では、会場全体が火傷しそうな熱すぎるグルーヴ熱風に巻き込まれたように盛り上がる。

ワーハピ3度目の参戦となるkotringoは、AOKI takamasaと参加。演奏された3曲は、全て本イベントの為に準備して臨んだという。3曲目のBjorkのカバーが、このユニットの方向性を示唆してるようで、次回も楽しみなパフォーマンスを見せてくれた。

暑さ真っ最中の15時台に登場したのはデビュー31年目となる御大ユニットTHE BEATNIKS。これまでにリリースした4枚のアルバムからセットリストで、まさにベスト・オブ・ザ・ビートニクスの選曲。これぞオトナ!と思わせる余裕を感じさせる演奏で、暑い筈の会場をクールでお洒落な空間に変えてしまう力量はさすが。

そんなオトナの空間を、一瞬でお子様の世界に変えたのは、YMOグランド・チルドレン世代のきゃりーぱみゅぱみゅ。8人のちびっ子ダンサーと共に、お馴染みの曲を間髪入れずに踊り歌う。ラストでは、オーディエンスも参加させ、会場全体を「つけまつける」ワールドに染め上げしまう手腕は見事。

前日同じ会場で行われたフェスにも参加したとは思えない程、アグレッシブなパフォーマンスを見せてくれたのはKREVA。4曲目の「I'm yours」ではゲストに坂本美雨が登場。異色の組み合わせのように見えるが、坂本の新曲でもある同曲のゲスト・ボーカルにKREVAが参加したのが縁で、このコラボレーションが実現。

ライジング・フェスから帰還したばかりのTOKYO No.1 SOUL SETは、そのままの熱気を持ちこんだかのように、目の醒めるような疾走感溢れるステージで、20分と短い時間ながら濃厚過ぎるパフォーマンスを魅せた。

ワールドハピネスでは、伝統的に毎回女性ロッカー枠があるが、今年度の枠は木村カエラ。最新シングルの「マミレル」でスタートし、4曲目には出来上がったばかりという新曲を披露。広い空や大きい雲をイメージしたという爽やかなカントリー調のナンバーで、暑い会場が涼やかな高原に変わったような錯覚を感じさせてくれる。最後は集まったオーディエンスが一体となる「Butterfly」の大合唱で30分のステージを終えた。

続いてのCurly Giraffeは高桑圭のソロプロジェクト。3月にリリースされた新アルバム収録曲「Rootles Wanderer」等、ビートルズや高橋幸宏にも通じる独特のポップ・ワールドを披露。

今年のワーハピの白眉ともいえる岡村靖幸。人気者とはかくあるべしと、昭和の時代の"スター"を彷彿させるオーラを纏ってステージに表れるや場内は騒然。タイトなブラックスーツがはち切れんばかりの唯一無比のダンス、圧倒的な声量のソウルフルなボーカルに、「YMOベイベ!ワーハピ・ベイベ!」と煽りながら会場をグイグイと岡村ワールドに持って行く。「カルアミルク」に「ア・チ・チ・チ」「だいすき」といったヒット・ナンバーを惜しげもなく歌い、集まったオーディエンス全員を岡村ちゃん信者にしてしまうのでは?と思える程の破壊力を持つパフォーマンス。ステージを去った後ですら、会場にはまだ余韻が残っていた程。

レフト・ステージのトリは、初参戦のGRAPEVINE。デビュー15周年のアニバーサリー・イヤーを迎え、先日行われたファン投票1位の『光について』を始め、演奏された4曲全てがグレイテスト・ヒッツ的な贅沢すぎる選曲。20分では物足りなく、来年はセンター・ステージで見たいアーティストのひとつだ。

大トリはいよいよYMO。オープニングSEは、ファースト・アルバム1曲目の「Computer Game」。続けてアルバムと同じ曲順の「Firecracke」のイントロが奏でられるや、場内は怒号と声援が入り交じる。2曲目の「Rydeen」は、遂にオリジナルのアレンジに近い状態で披露された。2007年版「Rydeen」のエレクトロニカ・アレンジに忸怩たる思いを抱いていたマニアにとって、待ちに待った解放の瞬間。続いて「Solid State Survivor」「Absolute Ego Dance」と立て続けにアップテンポ曲が演奏されると、場内が揺れているように見え、広い会場が巨大なダンス・フロア化する。

8曲目に演奏したのはアルバム『増殖(1980)』収録の「Nice Age」。高橋幸宏の無機質なボーカルが映えるナンバーで、1980年以来の32年振りの披露となる。

アンコール1曲目はライブで初披露となる「磁世紀 - 開け心」。スネークマンショー の『急いで口で吸え!(1981)』のみに収録されたレア・ナンバー。発表当時は電子楽器が演奏されていたパートを、人力で演ってしまう所が現在のYMOの凄みで、もはやテクノではなく、凄腕職人が集まったロック・バンド。そしてラストは、遂に29年振りの解禁となる「TECHNOPOLIS」。事前にアナウンスされてはいたが、多くのファンにとっては、半信半疑だっただけに、教授のボコーダー・ボイスの「T・O・K・I・O・!」が東京・夢の島の杜に響き渡ると、泣き崩れた人が続出した程。「Rydeen」同様、オリジナルに近づいたアレンジで、長く応援してきたファンの溜飲を大いに下げた。

初期の曲が多かった今回のセットリストは、古くからのファンをも満足させ、又、過去4回のワールドハピネスに比べても、ベストアクトと言える2012年の圧巻のパフォーマンスは、YMO原体験世代ではない新しいファンをも掴んだと思える。終演後、3人のメンバーがステージで堅く握手をしてる姿が印象的であった。2013年も是非、この夢の島でYMOを見たいものだ。

この日の模様は9月9日(日)よる9:00よりWOWOWで放送される。

<WORLD HAPPINESS 2012 SET LIST>
●EGO-WRAPPIN
1.Tighten up~BLACK SUNDAY
2.love scene
3.BRAND NEW DAY
4.黒アリのマーチングバンド
5.くちばしにチェリー
6.GO ACTION
●さかいゆう
1.jammin
2.ストーリー
3.サンバ☆エロティカ
4.君と僕の挽歌
●ヒダカトオルとフェッドミュージック
1.君に胸キュン
02.The Long Good-bye
3.Emitt Paul
4.Poison Ivy
5.Double Fantasy
6.Losing Face
7.The Fantstic Treasure
●坂本美雨
1.あなたと私の間にあるもの全て愛と呼ぶ
2.甘い匂い
3.ダンスダンスダンス
4.雨とやさしい矢
●オリジナル・ラブ
1.セックスと自由
2.灼熱
3.フリーライド
4.The Rover
5.接吻
●kotoringo+AOKItakamasa
1.RHYTHM VARIATION 02
2.o by the by
3.Hyperballad (bjorkのカバー)
●THE BEATNIKS
1.Dohro Niwa
2.Ark Diamant
3.ちょっとツラインダ
4.Go and Go
5.NO WAY OUT
6.Inevitable
7.LEFT BANK
8.Total Recall
●きゃりーぱみゅぱみゅ
1.ぱみゅぱみゅレボリューション
2.CANDY CANDY
3.PON PON PON
4.きゃりーAN AN
5.つけまつける
●KREVA
1.基準
2.NO NO NO feat. SONOMI ゲスト:SONOMI
3.Na Na Na
4.I'm yours ゲスト:坂本美雨
5.EGAO
6.C'mon, Let's go
●TOKYO №1 SOUL SET
1.RISING SUN
2.Innocent Love
3.Hey Hey Spider
4.SUNDAY
●木村カエラ
1.マミレル
2.TREE CLIMBERS
3.BEAT
4.新曲(曲目未定)
5.Circle
6.Butterfly
●Curly Giraffe
1.Run Run Run
2.Rootles Wanderer
3.Water On
4.96708
●岡村靖幸
1.どぉなっちゃってんだよ
2.カルアミルク
3.ア・チ・チ・チ
4.Vegetable
5.聖書(バイブル)
6.いじわる
7.あの娘ぼくがロングシュートを決めたらどんな顔するだろう
8.だいすき
●GRAPEVINE
1.光について
2.スロウ
3.風待ち
4.真昼の子供たち
●Yellow Magic Orchestra with 小山田圭吾, 高田漣, 権藤知彦
SE.Computer Game
1.Firecracker
2.Rydeen
3.Solid State Survivor
4.Absolute Ego Dance
5.灰色の段階
6.中国女
7.Cosmic Surfin'
8.Nice Age
9.東風
E1.磁世紀 - 開け心
E2.TECHNOPOLIS

◆<ワールドハピネス2012>オフィシャルサイト
◆WOWOWオフィシャルサイト