ドナルド“ダック”ダンを偲び、プレベでトリビュート・イベント

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2012年5月12日、ブッカーT&MG'sのベーシストとして来日中のドナルド“ダック”ダンが、滞在中の赤坂のホテルで亡くなった。享年70歳。このことは同じくメンバーであるスティーヴ・クロッパーによるフェイスブックへの書き込みで知られることとなったが、ツイッターなども経由してあっという間に広まった。

来日した時既に体調が悪く、心配した他のメンバーが無理してステージに上がる必要はないと進言したとも聞くが、それでもしっかりした演奏ですべてのステージをこなしていた。

ドナルド“ダック”ダンは、1964年にSTAXのハウスバンド、ブッカーT&MG'sに加入。オーティス・レディングやサム&デイヴらのバックを務め、メンフィス・サウンドと呼ばれるソウル・ミュージックのスタイルを作り出した立役者のひとりだ。1976年のSTAX倒産後は、ブルース・ブラザーズ・バンドでの活動や、エリック・クラプトンらのバックでもプレイした。スティーヴ・クロッパーと共に忌野清志郎のバックを務めたこともある。

そのプレイはシンプルそのもので、余計な事は一切せずリズムを刻むことに徹したスタイルで、日本でもかなり大きな人気と影響力を持っていた。フェンダーのプレシジョン・ベースとアンペグのアンプの組み合わせを愛用したことはよく知られるところだ。

そんなダック・ダンを追悼して、トリビュート・ライヴが行われる。

彼に影響を受けた5人のプレシジョン・ベース・プレイヤーたちを囲んで、ソウル系のベテラン・プレーヤーたちとソウル・シンガーたちが、ダック・ダンがプレイしたSTAXの名曲を演奏する。

長らく大橋純子のバックを務めるなどセッション・プレイヤーの大御所である六川正彦。元ラストショー、ルーツ・ミュージックを中心に活動する河合徹三。ニューミュージック系のシンガーのバックを多く務めた井上哲也。長らく徳永英明のバックを務め、自らもシンガーソングライターとして活動する池間史規。ブルース・シーンでは名の知れた、コテコテ系ブラックミュージックで力を発揮する野間一郎。

同じバンドの中で5人のベーシストが変わるがわる演奏する"ベース・レヴュー"というのはなかなか珍しいが、全員がプレシジョン・ベースのみを使いながらもそれぞれの個性を楽しめるという点は、ベース・プレイヤーなら見逃せないもの。それ以外のシンガーやプレイヤーたちも、ソウル・ミュージックの実力者ばかり。ダック・ダンのファンはもちろん、サザンソウル・ファンも楽しめること請け合いだ。

2012年9月7日(金)
@BLUE MOOD
出演
Precision Bass:六川正彦、河合徹三、井上哲也、池間史規、野間一郎
Guitar:星川薫
Keyboard:モンゴル松尾
Drums:成田昭彦
Tp:佐々木史郎
Sax:藤井正弘、春名正治
Vocal:森崎ベラ、SUga-Pimps(Funky-T & Jun-Bay)、青山陽一、南條倖司、井倉光一
Open18::30 Start19:30
Adv:¥4,000 Door:¥4,500(ドリンク別)
BLUE MOOD:東京都中央区築地5-6-10 浜離宮パークサイドプレイス1F
03-3549-6010
http://blue-mood.jp/
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