サイモン・ラトル最新作『ビゼー:歌劇「カルメン」(全曲)』に込められた、ビゼーの「原意」の生々しさ

ツイート
サイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による全曲録音シリーズ最新作『ビゼー:歌劇「カルメン」(全曲)』が、8月22日に発売となった。通常のCDプレイヤーでも再生可能な高音質SACDハイブリッド仕様でリリースされ、更に日本盤のみの特典として、前奏曲、ハバネラなどの名場面やドキュメンタリーを収録したDVDが同梱されているスペシャルパッケージでの登場だ。

◆『ビゼー:歌劇「カルメン」(全曲)』画像

今回、指揮者ラトルが世に送る歌劇「カルメン」の全曲録音に関して、オペラ研究家の岸純信氏は本作のライナーノーツで次のように述べている。

「今回の全曲録音は、歌劇(カルメン)本来の在り方に改めて光を当てるものである。19世紀から今日まで、本作は、ビゼーの大親友ギローが作ったレシタティフ(朗唱部)入りのシュータンス社版で上演される場合が多いが、本盤は、音楽学者エーザーが復元したオペラ・コミック様式のスコア(アルコーア社版)を採用している。ギローのレシタティフは「カルメン」のパスポートの如くフランス国外に活路を拓いたが、その一方でエーザーが蘇らせたビゼーの「原意」の生々しさに惹かれる人も多いに違いない。初演の際、客席を凍りつかせたという「物騒な会話」の迫力を、本録音で味わって頂くのも一興ではないだろうか。」

ラトルによって示された新たな「カルメン」、是非ご注目を。

なお、現在「ラトルも熱いぜぇ~。ラトル&ベルリン・フィル・キャンペーン2012」が開催されている。期間中に本作及び『ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章付)』の2作品を購入すると応募抽選により2012年12月31日に行われるジルベスター・コンサートのチケットやベルリン・フィル2012-13プログラムなどが当たるというキャンペーンだ。応募詳細は商品帯裏面、もしくはラトルの日本公式サイト(http://emij.jp/rattle/)。応募締め切りは2012年10月31日。こちらもふるってご応募を。

サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ジョルジュ・ビゼー:歌劇『カルメン』(全曲)
2SACDハイブリッド+DVD TOGE-11094・95 ¥4,800(税込)
・サイモン・ラトル指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
・ベルリン国立歌劇場合唱団&ベルリン国立歌劇場少年少女合唱団
・カルメン:マグダレナ・コジェナー(メゾ・ソプラノ)
・ドン・ホセ:ヨナス・カウフマン(テノール)
・ミカエラ:ゲニア・キューマイヤー(ソプラノ)
・エスカミーリョ:コスタス・スモリジナス(バリトン)
・スニーガ:クリスティアン・ヴァン・ホルン(バス・バリトン)
・モラーレス:アンドレ・シューエン(バス・バリトン)
・フラスキータ:クリスティーナ・ランツハンマー(ソプラノ)
・メルセデス:レイチェル・フレンケル(メゾ・ソプラノ)
・レメンダード:ジャン=ポール・フシェクール
・ダンカイロ:シモーネ・デル・サルヴィオ(バリトン)
・録音:2012年4月16日~21日
特典DVD(日本盤のみ。約62分)
・前奏曲(3:15)第1幕より/ハバネラ(4:15)/ミカエラとドン・ホセの2重唱(10:15)/セギディーリャ及び2重唱(4:57)/闘牛士の歌(6:09)/第3幕よりフィナーレ(5:45)/第4幕よりフィナーレ(10:17)
・ドキュメンタリー〈録音風景及びサイモン・ラトル、マグダレナ・コジェナー&ヨナス・カウフマン インタビュー収録〉(17:16)」

<ラトルも熱いぜぇ~。ラトル&ベルリン・フィル・キャンペーン2012>
『ビゼー:歌劇「カルメン」(全曲)』と『ブルックナー:交響曲第9番(第4楽章付)』の2枚を購入いただいた方の中から応募抽選によりプレゼント
A賞:2012年12月31日ジルベスター・コンサート・チケット(3組6名様)
B賞:ベルリン・フィル2012-13プログラム(50名様)
カルメン賞:赤いバラ
ホセ賞:スペイン産赤ワイン
応募詳細は商品帯裏面、もしくはhttp://emij.jp/rattle/ まで
応募締め切り:2012年10月31日消印有効

◆サイモン・ラトル・オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報