ジョージ・マーティンの軌跡をたどる、音楽好き必見のドキュメンタリー映画登場

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ザ・ビートルズと共にポピュラー音楽に革命をもたらした名プロデューサー、ジョージ・マーティンの軌跡をたどった大作ドキュメンタリーが、10月13日(土)よりTOHOシネマズ・六本木ヒルズで公開される。英BBCの総力を結集し、彼の手がけてきた音楽を散りばめながら、60年以上にわたるキャリアに人間性に肉薄、音楽プロデューサーとは本来どのような役割で仕事であるのかが明確に描き出されている作品だ。

◆「プロデューサー ジョージ・マーティン~ビートルズを完成させた男~」映像

1950年にEMIレコーズに入社、パーロフォン部門の長となったジョージは1962年に若手グループ、ザ・ビートルズと契約を交わす。彼らは世界にセンセーションを巻き起こすこととなるわけだが、本作ではポール・マッカートニーとリンゴ・スターを迎え、その音楽的変遷について語っている。

「キャント・バイ・ミー・ラヴ」「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」「エリナー・リグビー」など、ビートルズ・ナンバーの作曲時のエピソードが語られるのに加え、彼らがアビー・ロード・スタジオで行ってきた数々の実験についても解き明かされていく。ストリングスやテープ操作、人間の聴覚では聞こえない周波数の音などを駆使して、ポピュラー音楽を進化させていく過程は、スリリングなものだ。

ザ・ビートルズの音源やフッテージ、『レット・イット・ビー』セッションの映像などを交えながら、ビートルズの崩壊についても言及されており、当事者ならではのリアルな証言を聞くことが出来る。ジョージがザ・ビートルズと出会う以前、ピーター・セラーズやスパイク・ミリガンらのコメディ・レコードをプロデュースしたことで、旧来のポップ・ミュージックの先入観に囚われることがなかったことも、本編中で語られている。

ザ・ビートルズ解散後のプロデューサーとしてのキャリアについても掘り下げられており、ジェフ・ベック、ジョン・マクラフリン、デューイ・バネル(アメリカ)らがジョージとの作業についてインタビューに応じているのも興味深い。また、ジョージがモントセラト島に建設したAIRスタジオの盛衰、シルク・ド・ソレイユがザ・ビートルズを題材にとったショー『LOVE』など、近年の活動についても語られている。

ジョージにインタビューするのは彼の息子であり、自らもプロデューサーとして活躍するジャイルズ・マーティンだ。またコメディ・チーム、モンティ・パイソンのマイケル・ペリンとのトークにおいても、さまざまな事実が明るみに出る。EMI入社当時、受付嬢だった愛妻ジュディとの対話、ジョージ流のマティーニの作り方など、その人柄をも垣間見させるドキュメンタリーだ。ザ・ビートルズファンはもちろんのこと、全音楽ファン注目の作品である。


『プロデューサー ジョージ・マーティン ~ビートルズを完成させた男~劇場版』
10月13日(土)よりTOHOシネマズ・六本木ヒルズで公開
出演:ジョージ・マーティン、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、ジョン・マクラフリン、ジェフ・ベック、アメリカ 他
フッテージ:ザ・ビートルズ、ポリス、バート・バカラック、クリフ・リチャード、ピーター・セラーズ はじめ貴重映像多数
登場楽曲:ザ・ビートルズ「イエスタデイ」「プリーズ・プリーズ・ミー」「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」「サムシング」「ジ・エンド」他多数
ポリス「マジック」、ジェフ・ベック「ダイヤモンド・ダスト」、ポール・マッカートニー&ウィングス「007/死ぬのは奴らだ」はじめ数々の名曲が登場
配給:カルチャヴィル 協力:ワードレコーズ
2012年作品 / 上映時間約85分

◆『プロデューサー ジョージ・マーティン ~ビートルズを完成させた男~劇場版』オフィシャルサイト
◆TOHOシネマズサイト
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