【集中連載 第三回】tatsuoが猛烈チェック!本当にギターが弾けるようになるゲーム「ロックスミス」

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“本物のギター”を使ってプレイできる! 話題沸騰中のギターゲーム「ロックスミス」がついに10月11日に発売された。BARKSでは、eversetのギタリストであり、“ゴールデンボンバーの中の人”、トーキングブンブンのプロデューサーとしても知られるtatsuoを迎え、前代未聞のギターゲームの魅力をチェックするプレイレポートをお届けしている。第三弾はいよいよ「本当にギターが弾けるようになるのか?」という核心に迫る。

■コードは後回し、まずは単音、指1本から

さて、ここまで約1時間プレイをしてきたが、ゲーム内で押さえる弦は1本のみ。単音を弾くプレイしか出てきていない。一度に複数の弦を押さえて弾くコード(和音)とはまだ出会っていないのだ。

ギターの教則本では、まずはコードの押さえ方を教えるところから始まっていることが多い。CやG、そして初心者には指のカタチを作ることさえ困難なF、などなど。しかし、「ロックスミス」ではこれらのコードは後回しだ。単音だけで始まってもギターを弾く楽しみがしっかり味わえているのは、ここまでレポートしてきたとおりだ。

「初めてギターに触れる人には、こっちのほうがいいんでしょうね」とtatsuo。「そんないきなり押さえられないですもんね」「まずはギターに慣れることからっていうことなんでしょう」と、このゲーム構成に不満はない様子。というのも、tatsuo自身のギター最初の一歩も単音を弾くことからだったという。

「僕、実は単音なんですよ。初めて覚えたのは、忘れもしないですけど……(と、フレーズを弾き始める)X Japanなんですよ。X Japanのリフを初めて覚えたんで。だから単音から始めてもいいんじゃないですか」とのこと。

もちろん、「ロックスミス」でもゲームが進むにつれ、コードの押さえ方を基礎から教えてくれるパートがしっかり用意される。教則ビデオと練習曲でしっかりトレーニングできるので、心配は無用だ。



▲独特のグラフィックでコードの押さえ方もしっかりレクチャー。どの指を使うかもばっちり。



▲ゲーム中、複数の弦を同時押さえる場面では、各弦を押さえる位置を示す複数のノートがまとまって配置された状態で流れてくる。

■テクニックはビデオで解説、リフ・リピーターで繰り返し練習も

最初は弦を1本ずつ押さえて単音を弾くことから始まる「ロックスミス」だが、ゲームを進めるうちにミュートをはじめハンマリングやチョーキング、スライドといったギターならではの奏法も登場する。いきなりむずかしいテクニックが出てくるのではなく、プレイヤーの習熟度に合わせて練習メニューが提示されるのは第一回目で触れたとおり。それぞれのテクニックについて、解説ビデオが用意されるのだが、その数はなんと100以上。ギター教則DVDもびっくりの充実度だ。

もちろん、これらのテクニックがすぐに身につくわけではないだろう。そのため、練習曲のうち苦手なリフだけを練習するというモードも用意される。それが「リフ・リピーター」だ。演奏を間違うとプレイを止めて待ってくれたり、遅いテンポから始めてだんだん速度を上げていくといったモードを用意する。コードの押さえ方を習得するのにも有効なモードだ。

ストーリーモードでは先に触れたとおり、練習曲の難易度は次第に上がっていく。最後の方では画面にノートの表示もなくなるので曲を暗記する必要が出てくるのだという。そこで欠かせないのがこのリフ・リピーター機能というわけ。演奏終了後にはリプレイを映像で見られるので、どこで間違ったか確認できるのも他のモードにはない利点。さまざまな角度からギター上達をサポートしてくれる「ロックスミス」ならではの機能といえるだろう。



▲教則ビデオは、ギターの基本からしっかりレクチャー。リアルな映像で指使いもしっかり把握できる。



▲その他教則ビデオの例。ロックギターには欠かせないハンマリング・オンやプリング・オフも詳しく解説



▲プレイの正確さの採点やリプレイ機能で苦手なリフが克服できるリフ・リピーターは、3種類のモードを用意。

■ベース練習もOK、ギターでベースも、さらに左利きでも

ここまでギターの話ばかりしてきたが、「ロックスミス」では、ベースの練習も可能だ。練習曲にはベース用のコンテンツが用意され、4つの弦が並ぶベースのグラフィックもしっかり用意。ベースならではの奏法もバッチリ収録されている。

そして、ベースを持っていない人でもベースの練習ができるよう、ギターでベースをエミュレートするモードまである。この場合は、ギターの低音側4弦(すなわち3弦から6弦)を使ってプレイする。テレビから鳴る音はちゃんとベースの音域(つまりギターの1オクターブ下)で鳴ってくれる。レコーディングの際にベースパートを、ギターとエフェクター(ベースシミュレーター)で録音する人もいるかもしれないが、「ロックスミス」はそのための練習にも一役買ってくれるだろう。

実際のところギターとベースでは、弦の太さや、弦と弦の間隔が異なる(ベースの方が広い)など、いろいろと違いがあるのだが、ギターでベースの練習をするという点についてtatsuoは「大丈夫。練習にはなりますよね。ギターとは違うフレーズの構築とかできるので」と評価。レコーディングではギターだけでなくベースも手がけるtatsuoの言葉だけに、ベーシストも安心して楽しめるのは間違いない。

このほか、左利き用のギター、ベースを使用する場合は、設定によりネックとフレットの表示を反転させることも可能だ。一般的な教則本に掲載される図は右利き専用なので、頭の中で図を反転させる必要があり、左利きの人は混乱しがちだ。あきらめて右利き用ギターにスイッチする人も多いのだが、すでに左利き用ギターを買ってしまった人はそうもいかないだろう。「ロックスミス」ならレフティでも見たまま押さえればいい。何も考える必要はないのだ。



▲ベースギターの練習もOK。4弦でも画面構成はほぼ同じ。

■収録曲一覧

Animals/House of the Rising Sun
Best Coast/When I'm with You
The Black Keys/Next Girl
The Black Keys/I Got Mine
Blur/Song 2
The Boxer Rebellion/Step Out of the Car
Cream/Sunshine of Your Love
The Cribs/We Share the Same Skies
The Cure/Boys Don't Cry
Dan Auerbach/I Want Some More
David Bowie/Rebel Rebel
The Dead Weather/I Can't Hear You
Eric Clapton/Run Back to Your Side
The Horrors/Do You Remember
Interpol/Slow Hands
Jarvis Cocker/Angela
Jenny O./Well OK Honey
Little Barrie/Surf Hell
Lynyrd Skynyrd/Sweet Home Alabama
Muse/Unnatural Selection
Muse/Plug In Baby
Nirvana/Breed
Nirvana/In Bloom
Pixies/Where is My Mind?
Queens of the Stone Age/Go With the Flow
Radiohead/High and Dry
Rapscallions/California Brain
Red Fang/Number Thirteen
The Rolling Stones/(I Can't Get No) Satisfaction
The Rolling Stones/Play with Fire
The Rolling Stones/The Spider and the Fly
Sigur Ros/Gobbledigook
The White Stripes/Icky Thump
Silversun Pickups/Panic Switch
Soundgarden/Outshined
Spoon/Me and the Bean
Stone Temple Pilots/Between the Lines
Stone Temple Pilots/Vasoline
Taddy Porter/Mean Bitch
Titus Andronicus/A More Perfect Union
Tom Petty and the Heartbreakers/Good Enough
White Denim/Burnished
The xx/Islands
The Yellow Moon Band/Chimney

「ロックスミス」は楽しく遊べるゲームであると同時に、ギター習得のためのツールでもある。それが今回のレポートで感じてもらえたと思う。ここまでのプレイで、tatsuoは「楽器の楽しさを知ることができる」とコメント、ギターに慣れるための第一歩として十分とその内容を絶賛した。

前回紹介した、入力されたギターの音をソフトウェアで処理するという仕様から、弾いてから音が出るまでのタイムラグを気にする人も多いと思う。これについては「(ゲーム開始前に)レコーディングをずっとやってたんで、最初に音が出たときは気になったんですけど」とさすがプロギタリストな発言。しかし、「ゲームになると夢中になってぜんぜん気にならなかった」とコメントを残している。

次回は、「ギター初心者はとっくに卒業したよ」という人も注目のアンプ&エフェクターについて。普段のレコーディングでもコンピュータのアンプシミュレーターを使っているというtatsuoが、ばっちりチェックしている。お楽しみに。

(次回掲載は10月17日予定)

■渋谷109で発売記念イベント開催、ダイノジがロックスミスに挑戦


▲ロックスミス専属ギタリストとともに2人同時プレイする大地(写真中央)。相方の大谷(右)から「下手!」と鋭いつっこみが入る。大地は途中からプレイをあきらめエアギターに突入。
「ロックスミス」が体験できる「全国キャラバンキャンペーン」が日本各地で開催中だ。10月13日には、発売記念イベントが東京のSHIBUYA109前で行われ、お笑いコンビのダイノジがゲスト出演した。

イベントでは、エアギターの世界大会で2回の優勝経験を持つダイノジの大地洋輔が、エアギターのパフォーマンスを披露し、ステージ前に集まったロックファンを沸かせる。その後はロックスミスをプレイ。実は本物のギターの経験はまったくないという大地は、チューニングからつまづき、ゲーム突入後はさらに苦戦。「むずかしい」を連発するも「ギターを弾けるようになって奥さんの信頼を取り戻す! やればできるところを見せたい」と宣言。一方、中・高時代からギター経験のあるという大谷ノブ彦は、「ロックファンが好む選曲」とロックスミスの収録曲を評価。「これからギターを始める人にも、前やってて今はやってないという人にもオススメ。バンドの楽しさをこれで味わってほしい」とゲームのおもしろさをPR。「これで練習してバンドを組んで紅白を目指したい」という大地に対して、「お前とは絶対に組みたくない」と大谷が笑わせる場面も。最後は大地が「みんなでロックスミスをやって、かっこいい男、かっこい女になりましょう! モテるようになりましょう!」と締めた。

◆ロックスミス
対応機種:PlayStation 3、Xbox 360
価格:8,880円(リアルトーンケーブル同梱) ※リアルトーンケーブル単体は2,940円
発売日:2012年10月11日

tatsuo
プロデューサー・作曲家・編曲家として活動。ビジュアル系エアバンド・ゴールデンボンバーの編曲・レコーディングやその他多数若手バンドのプロデュース作業に従事。また、アニメ番組「SKET DANCE」では、The Sketchbookをプロデュースし、自身の所属するロックバンド「everset」でも主題歌を担当。近年では、仮面ライダーシリーズにて3作連続で主題歌の作編曲家に抜擢される他、楽曲提供、アーティストの総合プロデュースなど幅広い音楽制作を手がけている。

◆ロックスミス 製品詳細ページ
◆ユービーアイソフト
◆ロックスミス 全国キャラバンキャンペーン

◆【集中連載 第一回】本物のギターでプレイできるギターゲーム「ロックスミス」にtatsuoがチャレンジ
◆【集中連載 第二回】音がどんどん増えて知らない間にギターが上達する「ロックスミス」をtatsuoが熱狂プレイ
◆【集中連載 最終回】tatsuoがチェック!このゲーム「ロックスミス」で日本のロック界の卵たちがいっぱい出てくるといいですね

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