工藤静香、ボックスセットに見る「シングルヒットに頼らないアルバムアーティストの素養」

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2012年にデビュー25周年を迎える工藤静香が、10月17日のシングル「キミがくれたもの」に続き、10月31日に15枚組アルバムBOX『SHIZUKA KUDO ORIGINAL ALBUM COLLECTION』をリリースする。

◆工藤静香画像

デビュー20周年時にはシングル・コレクションをリリースした工藤静香だが、今回の25周年記念としては、1988年の1stアルバム『ミステリアス』から2005年『月影』までポニーキャニオンからリリースされたアルバム15作のオリジナル作が一挙出揃うことになる。約42万枚のヒットとなった3rdアルバム『JOY』までは紙ジャケットLPが発売されていたものの、15枚すべてが紙ジャケットで復刻するのはこれが初のこと。172ページに及ぶブックレットも付いたプレミア感満載のボックスだ。

ここに集積されたアルバム15枚の総売上は250万枚以上を記録しており、1枚あたり約17万枚、15作中10作がTOP10入り、うち4作が1位獲得とヒット街道を牽引してきた作品集となっているわけだが、実は15枚のアルバムに収録されているシングル曲はわずか20曲しか存在せず、アルバム1枚あたり1.3曲にすぎない。1980年代後半から市場全体でシングルを詰め込んだハーフ・ベスト的なオリジナル作が増えていったことを考え合わせると、シングル・ヒットに頼らずしてアルバム・オリジナル楽曲が評価されてきた工藤静香というアーティスト性が浮き彫りになる。初期のライブから定番だった「嵐の夜のセレナーデ」や「証拠をみせて」、また20周年LIVEでも反響が大きかった「color」「BREAK OF STILL」もすべてアルバム収録曲であり、シングルヒットに頼ったものではなかった。

アルバムに高いクオリティが注がれてきた背景には、その特筆すべき制作体制の存在がある。1993年の8thアルバム『Rise me』までの66曲すべてが、稀代のヒット・メーカーである後藤次利が担当しているのだ。彼が、これほど集中して楽曲提供したアイドルは他に存在しない。作詞陣も、松井五郎、秋元康、三浦徳子、中島みゆき、大貫妙子などそうそうたる作家やアーティストが名を連ねていることがわかる。

対する1994年の9thアルバム『Expose』以降ではセルフ・プロデュースを始め、全74曲中65曲をペンネーム“愛絵理”として工藤静香本人が作詞を担当している。作曲には、シャ乱Qのはたけや、MISIA「Everything」などで後に脚光を浴びる松本俊明など、こちらも実力ある作家陣が手がけている。

今回のBOXでは、これらの作品は一気通貫して最新リマスタリングが施され、25年の時を一気に堪能することができる。工藤静香本人も大のお気に入りという絢香による作詞・作曲・コーラス参加の25周年記念シングル「キミがくれたもの」もリリースされ、工藤静香の再評価の機運も高まることだろう。アニバーサリー・イヤーで森高千里、中森明菜、小泉今日子といったアーティストが再びチャート上昇を見せる中で、工藤静香の活躍も期待したいところだ。

CD BOX『SHIZUKA KUDO ORIGINAL ALBUM COLLECTION』
2012年10月31日発売
PCCA-03797 \30,000(税込)
※紙ジャケット仕様豪華BOX SET、歌詞PHOTOブックレット172P付き
収録アルバム
『ミステリアス』
『静香』
『JOY』
『カレリア』
『rosette』
『mind Universe』
『Trinity』
『Rise me』
『Expose』
『Purple』
『doing』
『DRESS』
『I'm not』
『Full of Love』
『月影』

New Single「キミがくれたもの」
2012年10月17日発売
PCCA-03696  \1,300(税込)
1.キミがくれたもの
2.ガラスの花
3.バロックパール
4.キミがくれたもの(karaoke)
5.ガラスの花(karaoke)
6.バロックパール(karaoke)

◆工藤静香オフィシャルサイト
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