Stenberg Cubase 7登場!コードトラック新搭載でハーモナイズも可能

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ヤマハは、Steinberg Media Technologies GmbHが開発した、音楽制作用デジタル・オーディオ・ワークステーション・ソフトウェアのフラッグシップモデルである「Cubase 7」と、ミッドレンジグレードである「Cubase Artist 7」を発売した。

「Cubase 7」、「Cubase Artist 7」は、デジタル・オーディオ・ワークステーション(DAW)市場で高いシェアを誇る「Cubase 6」シリーズの後継ソフトウェア。フラッグシップモデルの「Cubase 7」、音楽制作機能を厳選して搭載したミッドレンジグレードの「Cubase Artist 7」は、いずれも最先端の音楽制作環境を実現する機能を多数搭載して登場した。新バージョンのキャッチコピーは「The Producer's choice」。プロからアマチュアまで音楽制作をするすべてのプロデューサーのためのソフトウェアとなっている。

多くの新機能が搭載されるが、まず注目したいのは「コードトラック」の搭載だ。MIDIキーボードやマウスでコード進行を入力すれば、メモとして利用するだけでなく、コード進行のガイドとして任意の楽器で試聴が可能。ガイド用にノートを入力する手間が省けるだけでなく、トラックにドラッグすると実データが生成され編集も可能となる。さらにピッチ修正を可能にするVariAudio機能で解析されたオーディオトラックに対して、コードトラックに沿ったボイシングやスケールの適用が可能となるのも大きな魅力だ。さらに「Cubase 7」では、コード進行を提案してくれるコードアシスタント機能を搭載。入力したコードとコードの間に、どのようなコードを当てはめればいいかを判断し、オススメの進行をリストアップ、推薦してくれる。

VariAudioはこのコードトラックと連携してさらに便利な「VariAudio 2.0」に進化(Cubase 7のみ)。コードトラックと連携して曲のハーモニーに合ったピッチ補正が可能になった。これまではハーモニーを作る際に単純に3度上げるとスケールに合わせていくつか修正が必要となっていたが、今後はその作業は不要。また、リードボーカルを基に、ソプラノ/アルト/テナー/バスといったハーモニーコーラストラックを一発で生成することも可能となった。和声の知識がなくてもハーモニーパートがすぐに作れるというわけだ。このほか、サンプルエディター上で複数トラック、パートを扱えるようになったので、ハーモニー全体を見ながら編集が可能になったのも見逃せない機能アップだ。


▲発表に先駆けて行われた内覧会では、コードトラックを利用した制作方法を実演。コードは構成音がわかればコードネームがわからなくても入力可能。オンコードに対応する。自分で考えたコード進行にひねりを加えたい場合は、コードアシスタントが威力を発揮する(画面左)。VariAudioは複数トラックの表示が可能になっったほか、立体的で見やすく進化。波形の端をつまんでかけあがりなどもカンタンにエディットできるように(画面右)。

楽曲制作に欠かせないソフトウェアインストゥルメントはさらに豊富なサウンドが用意された。ヤマハとの共同開発によるソフトウェア音源「HALion Sonic SE」に、ナチュラルなピアノからシンセサイザーサウンドまで、300種類の音色からなる「Hybrid Expansion」サウンドセットを追加。「Groove Agent ONE」は新規ドラムキット30種類追加、「HALion Sonic SE」の音色が自動で割り当てられてすぐに使用可能な2,000種類のMIDIループ素材なども用意される。

エフェクトではロシアVoxengoブランドの「CurveEQ」の搭載が目玉。64バンドのプラグインで、スペクトラムアナライザーも内蔵。スペクトラムマッチングにより、オーディオの周波数特性を解析し、ほかのトラックに適用することが可能。たとえば、自身で録音・制作したトラックをお気に入りの楽曲のサウンドに近づけたいという要望をカンタンにかなえてくれる。また曲のサウンドキャラクターをアルバムで統一したいときなどにも活躍する。


▲VoxengoのCurveEQはスペクトラム・アナライザー搭載。視認性が高く、バンドの追加もクリックでカンタンに行え、自由なカーブが描ける。Cubase 7のみの搭載。

完全に新しいミキサー「MixConsole」はミキシングの効率アップに一役買ってくれるうれしい新機能だ。これまでトラックが増えるに従い左右にスクロールする頻度が多くなってしまいがちだったが、本機能により、必要なチャンネルだけを表示したり、重要なチャンネルを左右に固定して表示させたり、カーソル位置のチャンネルだけを自動的に表示させるなど柔軟な設定が可能。作業に合わせたレイアウトでミキシングに集中することが可能となる。また、EQやダイナミクス、センド、インサートを任意の表示設定で保存していつでも呼び出せるのもポイントだ。また、チャンネルストリップにも手が加えられた。こちらもカスタマイズ可能で、チャンネルごとにハイパス/ローパスフィルター、ノイズゲートを搭載。4バンドのパラメトリックStudioEQはスペクトラムアナライザーを装備。適用前と適用後のスペクトラムを同時表示するので、その効果の確認も容易になっている。このほか、3種類のコンプレッサーと専用のエンベロープシェーパーで、最適なダイナミクスとパンチのあるサウンド作りが可能。チューブ/テープサチエーションによって、サウンドに暖かさと高級感を加えることができる。また、レベルのクリップを自然に防ぐことができるブリックウォールリミッターも新たに搭載されている。


▲MixConsoleはカスタマイズが柔軟に行なえるので、複数使用可能なウィンドウを使いスクリーンサイズや作業に合わせた構成が実現(画面左)。チャンネルストリップはより細かいサウンドメイクが可能になった(画面右)。

このほか、遠方にいるCubase 7ユーザーとインターネット経由で接続して録音、コラボレーションが可能な「VST Connect SE」(Cubase 7のみ)や、インテリジェントなドロップアウト防止アルゴリズムに基づいてレコーディングを安心して行える「ASIO-Guard」を搭載、SoundCloudへの対応なども図られている。

気になる実勢価格は、Cubase Artist 7はこれまで同様39,800円、Cubase 7は従来の79,800円から大幅に下げられ59,800円となった。機能同様、価格もこれまで以上に魅力的な新バージョンとなっている。

◆Cubase 7(キューベース7)
価格:オープン
◆Cubase Artist 7(キューベース アーティスト7)
価格:オープン
発売日:2012年12月5日

◆Cubase 7 製品詳細ページ
◆プレスリリース
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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