【ライブレポート】スピードスター20周年イベントDay1「初日から溢れる特別な瞬間、たくさんのドラマ」

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1月18日からZepp DiverCity(TOKYO)で開催されているスピードスターレコーズ20周年記念イベント。18日のDay1のオフィシャルライブレポートをお届けしよう。

◆<SPEEDSTAR RECORDS 20th Anniversary Live ~LIVE the SPEEDSTAR 20th~>1日目 画像

数々のアーティストを世に輩出してきたスピードスターレコーズが、20周年を記念してZepp DiverCityでイベントを行った。開演を待っていると、素敵な声で注意事項のアナウンスが……なんと、その声の主はUA! 早くも、特別な空間だと感じさせられた。さらに、客電が消えると、スピードスターのスタッフからのメッセージと、これまでリリースされてきたアーティスト、そして三日間のラインナップが、スクリーンに流れる。

いよいよ、三日間の幕を開けるアクトが登場。その役割に相応しい、この20年間スピードスターでリリースし続けてきたアーティスト、シーナ&ロケッツ! まずは、鮎川誠(G・Vo)、奈良敏博(B)、川島一秀(Dr)の男性陣三人だけでステージに現れ、鮎川誠がボーカルをとる「Oh No I'm Flash ホラフキイナズマ」からライヴをスタート。オーディエンスは、レジェンドに向けて、ハンドクラップと熱視線を送る。曲を終えると「お祝いに来てくれて、ありがとう。20年間、ずっと一緒にやっています」と、スピードスターを代表するように挨拶。流石は大人! ……と思いきや、「ローック!」とやんちゃなコール&レスポンスを炸裂させ、その勢いでシーナ(Vo)を呼び込む。そして、キンクスのカヴァー「You Really Got Me」を披露。やはり、二人が揃うと、最強の夫婦感たっぷりだ。追い打ちを掛けるように、待ってましたの「Lemon Tea」! とにかく、メンバーが楽しそうで、オーディエンスも巻き込まれていく。最後はシーナが「みんなに夢を贈るレコード会社よ」とスピードスターに賛辞を述べ、その言葉にピッタリなナンバーと言えば……「ユー・メイ・ドリーム」。キラキラとミラーボールも回る中、溢れるロマンティックなロックンロールに、誰もがうっとりと身を任せていた。

二番手は上田剛士のソロプロジェクト、AA=。歓声に包まれて登場すると、TAKESHI(B・Vo)はステージのセンターで、胸をトントン叩いてみせる。一曲目は「Loser」。TAKESHIとTAKA(Vo)のツインボーカルが、美しい。二人と児島実(G)のフロント三人は、縦横無尽にステージを動きまくり、容赦なくフロアを煽っていく。「sTEP COde」を終えて、TAKESHIは「2013年、しょっぱなのライブになります。俺たち、2013年バージョンです」と言って、ミドルテンポの新曲「Lasts」を披露。さらに、「The Klock」、「GREED」、「FREEDOM」と、惜しみなくライヴを沸かせるキラーチューンを畳み掛けていく。「肝心なことを言ってませんでした。スピードスター20周年おめでとうございます。僕は前のバンドからの付き合いで……ちょっと長ったらしい名前だったんで忘れましたが」なんて言いつつ、最後にしっかり「思い出しました、THE MAD CAPSULE MARKETSです」と付け足していた。彼の口から、このバンド名が出てきたことが、休止中の今は嬉しい。さらに、ラストは、昨年末に急逝したPay money To my PainのKに捧げられた、彼がボーカルとしても参加していた「We're not alone」。メンバー全員が、それまでの楽曲以上にエモーショナルになる。特に金子ノブアキ(Dr)のドラミングは、鬼気迫るほどだった。思いが音になる、その究極を見た気がした。

続いては、昨年スピードスターに仲間入りしたORANGE RANGE。先輩方に囲まれて、どんなライブを見せるんだろう?と、ちょっとドキドキしていたが、ステージに現れるなりRYO(Vo)は「今日はパーティでございます!」と宣言。そして、一曲目の「おしゃれ番長」から、♪ば~んちょ~のコール&レスポンスを敢行。続く「サディスティックサマー」では、HIROKI(Vo)の「せっかくだから、みんなで一つのことをしたい!」という呼び掛けで、フロアに綺麗なウェーブが巻き起こる。流石は、ロックバンドであり、エンターテイナーである。オーディエンスを一瞬にして惹き付ける力は、半端ではない。トドメは、RYOの「沖縄では、お祭りで必ずやるダンスがあるんです」、「スピードスターの成人式です、音楽に酔いましょうか!」という言葉から、オーディエンスと共にカチャーシーを踊りまくった「上海ハニー」。外は寒いのに、ここは常夏。季節まで変える熱演だ。その後は、昨年スピードスターからリリースしたアルバム『NEO POP STANDARD』より、「Restart」、「Warning!!」と続けていく。最後は、「GOD69」、「鬼ゴロシ」とヘヴィに突っ走ってエンディングへ。どんな楽曲でも盛り上がりを途切れさせない、彼らの真価が表れたライブだった。

トリを飾るのは、先日武道館公演も大成功に収めたTHE BACK HORN。いきなり、インディーズ1stミニアルバム『何処へ行く』から「ピンクソーダ」。驚く間もない展開だったが、すぐに拳をあげるオーディエンス。そして、歪で妖しい彼らの世界観が表れた「カラス」、さらに名曲「冬のミルク」と続き……ん? これは『何処へ行く』を曲順通りに演奏していないか? 特別なセットリストの予感に胸をざわめかせていると、松田晋ニ(Dr)が「今日はスピードスター20周年、本当におめでとうございます!」と口を開く。「2001年のデビューから13年近くお世話になっていて、そんな感謝を込めて、スピードスターと出会うキッカケになった『何処へ行く』を再現します」── なんて粋な計らい! メンバーのステージングも、何処となく懐かしい。菅波栄純と岡峰光舟(B)は、ちぎれんばかりに頭を振り、山田将司(Vo)が舞踏のように全身で表現する。さらには、オーディエンスのクレイジーなノリにも、あの頃を思い出させられた。しかし、「魚雷」、「雨乞い」、「怪しき雲ゆき」、「晩秋」── 振り切れてはいたけれど、彼らは昔から名曲ばかりを生み続けていたんだと、改めて思う。最後は「何処へ行く」を轟かせ、ステージを降りた。それでもアンコールは止まず、松田の「はっちゃけて帰ろうと思います!」という言葉ではじまったのは「無限の荒野」! インディーズ時代からハイライトで演奏されていた、眩しき生の歌。素晴らしいラインナップを締め括る、堂々たるトリだった。

終演後にも、UAのアナウンスが緩やかに流れる中、帰路につく。ロックレーベルとしての誇りを感じるような、隅々まで特別な瞬間に溢れたイベントだった。初日から、こんなにたくさんのドラマが生まれて、二日目、三日目はどうなるんだろう? 期待が高まる。

written by 高橋美穂
photo by TEPPEI

【セットリスト】
シーナ&ロケッツ
1. Oh No I'm Flash ホラフキイナズマ
2. You Really Got Me
3. HAPPY HOUSE
4. Lemon Tea
5. ユー・メイ・ドリーム

AA=
1. Loser
2. sTEP COde
3. Lasts
4. The Klock
5. GREED…
6. FREEDOM
7. We’re not alone

ORANGE RANGE
1. おしゃれ番長
2. サディスティックサマー
3. 上海ハニー
4. Restart
5. Warning!!
6. GOD69
7. 鬼ゴロシ

THE BACK HORN
1. ピンクソーダ
2. カラス
3. 冬のミルク
4. 魚雷
5. 雨乞い
6. 怪しき雲ゆき
7. 晩秋
8. 何処へ行く
en. 無限の荒野

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