【インタビュー】泉 沙世子、しんどい人の心のよりどころになるような歌が歌えればいいな

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キングレコード創業80周年企画「Dream Vocal Audition」でグランプリを獲得し、2012年11月21日にシングル「スクランブル」でデビューを果たした泉 沙世子が、2013年1月30日に早くも2ndシングル「境界線/アイリス」をリリースする。6歳のときからの夢を叶えた彼女だが、夢をあきらめずにここまで歩めたその生き様までも感じられる私小説的な2曲。リアルな言葉だからこそ、リスナーの心にも刺さるはずだ。

■あなたからも境界線を越えて欲しいし
■私からも境界線を越えて抱きしめに行きたい

――音楽を目指したきっかけは?

泉 沙世子(以下、泉):私は三兄弟の末っ子なんですけど、6歳のときに長女の影響でSPEEDさんをテレビで見て、突発的に「悔しい」って思ったんですよ。私も人前で唄いたいなって。

――早いですね。

泉:そこから、ずっとブレずに歌手になりたいって思っていたんです。初めてオーディションを受けたのも中学2年の時で、高校の3年間も何十個もオーディションを受けて落ち続けていたんです。そういう経験があったので、高校を卒業して上京してからは、このままガムシャラにオーディションを受けていても、また落ち続けるなぁと思ったので、いったんオーディションを受けるのをやめたんです。それで、もう一つ武器になるものを作ろうと思って、作詞作曲をはじめて。で、久々に受けたのがグランプリを獲得した、キングレコードと講談社がタッグを組んだオーディション(キングレコード創業80周年企画「Dream Vocal Audition」)だったんです。

――曲作りは独学ですか?

泉:もともと、ちょっとだけクラシックピアノを習ってたんですが、まったく上達せず。東京に来てから教室に通って、コード弾きの勉強を1~2年くらいやって、曲を作るようになりました。

――曲が作れるようになって武器が増えたら、自分の気持ちに変化はあった? 例えば自信がついたとか。

泉:曲を作れるようにはなっても、デビューが決まるまでは、自分の曲が良いのか悪いのかわからないような、とりあえずガムシャラに作るというような状態が続いたんです。オーディションに受かってからも、自作曲で行かせてもらえるかどうかわからなかったし。でも、デビューに当たって、自分で楽曲を作ってくださいって言われたときに、初めてオリジナル曲が認めてもらえたような気がして、それがすごく自信になりました。

――1月30日には早くも2枚目のシングル「境界線/アイリス」がリリースされますね。「境界線」は映画『さよならドビュッシー』の主題歌として作成したんですね。大きな意味でのラブソング。相手に対する深い思いが伝わってきます。

泉:原作の小説を読んで、オフライン(フィルムを繋ぎ合わせた仮の映像)も見せていただいて、『さよならのドビュッシー』用に、他にもいろんな曲を書いたんです。「境界線」という曲もその中の一曲で。もともとフンワリとした構想があったんですが、この曲をきちんと形にしたらハマるんじゃないかなって。友情でも親子の愛でも恋人でも、いろんな意味での愛とか、無償の愛をイメージして作った曲です。

――それは映画に引き出されたもの?

泉:ストーリー自体はミステリーなのでネタバレになるから深くは触れられないんですが、簡単に言うと映画の主人公が感じた孤独感とか、すごい辛い状況の中でうまく人に頼ることができなかったりする気持ちって、自分が普段生活している中でも感じることなんですよね。しんどい状況って、誰にでもあると思うんですが、そういうとき、他人と自分の間に線引きをして、ここまで言ったら重いかなとか、これを言ったら嫌われるんじゃないかなとか考えて、言葉や気持ちを呑み込んでしまうこともあると思うんです。そのうまく甘えられないような気持ちが映画とリンクしたので。あなたからも境界線を越えて欲しいし、私からも境界線を越えて抱きしめに行きたいって気持ちを歌詞にしました。

――映画の主人公は一人で頑張るタイプの人なんですね。もしかして、泉さんと似ていた?

泉:本当の自分をさらけ出すことの怖さとか、さらけ出すことによって見捨てられるんじゃないかっていう疑いとか不安を持って、線を越えずに閉じこもってしまうという状況は、私個人に似てるというよりも、誰にでもある状況かなって。私自身、そうなったとき、絶対的な味方がすごく欲しかったんですね。絶対に何があっても離れないし、弱い部分もズルい部分もなんでも見せてくれても大丈夫って言ってほしい気持ちがあった。この曲は書きながら、そういう風に、自分に対してそういう言葉をかけてくれる人物像を作っていくような気持ちで書きました。

――こんな人がいてくれたらラクになれるのになぁって気持ちですね。泉さんは18歳のときから上京して、夢のためにひとりで頑張ってきたわけじゃない? 泉さんのプロフィールを見て、この曲を聴いたら、頑張ってた自分に唄いかけているように感じたんですよね。

泉:まさにそうですね。東京に出て来て歌に挑戦していく中で、うまくいかないこともたくさんありました。でも東京には昔からの知り合いなんて一人もいない状態でスタートするわけじゃないですか。新たに友達を作らなきゃいけないし、家に帰っても一人。でも新しくできた友達とご飯に行くパワーもない。しんどい! 一人でいたくないけど、人と居るのもしんどい!って、逃げ場がないような状況があったんですよ。そういうときに、よりどころになるような歌ができればいいなって思いました。

――この曲ができて、よりどころになりましたか?

泉:不思議なんですけど、自分が唄うときは、レコーディングでも人前で唄うときでもそうですが、心の底からあなたのことを支えたい、私にとってはあなたが大切だし、あなたにとっても私が必要でしょ?っていう気持ちで唄うんです。でも聴くときって、私の歌なんですけど、私が別の人からそう言ってもらってるような気持ちになるんですよ。唄うにしても聴くにしても、体温みたいなものがこもっているように感じます。

◆泉 沙世子 インタビュー続きへ

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