【ライブレポート】東北復興支援を掲げた<EMI ROCKS SENDAI>布袋、吉井、雅-MIYAVI-ら豪華セッションも実現

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▲NEKO PUNCH
▲蜜
▲The SALOVERS
▲The Mirraz
▲the telephones
▲雅-MIYAVI-
▲吉井和哉
▲ACIDMAN
▲布袋寅泰
2013年2月2日(土)、宮城県・夢メッセみやぎにてEMIミュージック・ジャパンが主催するロック・フェスティバル<EMI ROCKS SENDAI>が開催された。

◆<EMI ROCKS SENDAI>画像

第3回目となる今回は、番外編として東日本大震災の被災地でもある仙台港に隣接する夢メッセみやぎに会場を移しての開催。きっかけは、地元メディアから<EMI ROCKS>を仙台でややらないかと提案を受けたことから始まったのだという。「日本にもっともっとROCKを。」というイベントコンセプトのもと、ROCKの持つ力、音楽の持つ力で未だ復興の途中にある東北の地を盛り上げるために開催。そのイベントコンセプトに賛同したアーティストたちが<EMI ROCKS SENDAI>に集結、それを心待ちにしたオーディエンスが会場に詰めかけた。

開演に先立ち、オープニングアクトとして登場したのはEMIミュージック・ジャパン主催のオーディション<REVOLUTION ROCK vol.3>の最優秀バンドとして約1000通の応募のなかから選ばれたNEKO PUNCH。「こんなに大きなところでライブができて嬉しい」と話しながら、どうしても気になってしまう不思議なパフォーマンスでオーディエンスの目をクギ付けにさせた。

そしてトップバッターとして登場したのは<EMI ROCKS>初登場となる期待のニューカマー、蜜。ギター1本で演奏される「HE」の後に橋詰遼(Vo&G)は「まったり楽しんで行ってください」とオーディエンスに語る。時にコミカルな動きで観客を思わず笑顔にする木村ウニ(Vo)と、軽やかなアコースティックギターを演奏しながら歌う橋詰との絶妙なハーモニーが、自然光の入る午前中の会場に心地よく響き渡った。

続いて登場したのはThe SALOVERS。頭から「サリンジャー」「仏教ソング」と続けて、熱さと勢い溢れるライブを展開。「せっかくたくさんの人に聴いてもらえるので、新曲やります!」と演奏したのは、間奏で古舘佑太郎(Vo&G)が演奏するブルースハープが印象的な新曲。続く「オールド台湾」では「知らない人も隣の人の真似をして「台湾」コールをしてもらえると」という古舘のMCに数多くのオーディエンスが「台湾!」と叫び、腕を挙げた。

続いて昨年10月にEMIに移籍をしたばかりのThe Mirrazが登場。畠山承平(Vo&G)は「僕らがEMIに入ったのは去年の10月なんですけど、今日こういう場所でライブをさせてもらえて嬉しいです」と話したあと、2月13日にリリースされるメジャー1stアルバム『選ばれてここに来たんじゃなく、選んでここに来たんだ』に収録の「スーパーフレア」を演奏。畠山はバンドを組んで初めてコピーした曲がTHE YELLOW MONKEYの「LOVE LOVE SHOW」だったというエピソードを披露し、この日、同じステージに立つ吉井和哉との競演を「感無量です」と語った。ラストに演奏されたのはEMI移籍後初のリリースとなり、The Mirrazの新たなキラーチューンとなった「僕らは」で会場をひと盛り上がりさせ、ステージをあとにした。

そしてこの日が2013年初ライブとなるthe telephones。「今日はお祭りだぜ! 音楽に身を任せて何も考えずに踊ろうぜ!」という石毛輝(Vo, G, Syn, Programming)のMCにオーディエンスは両腕を挙げて応える。2曲目の「HABANERO」では石毛のバック転も飛び出した。「牛タンよりも笹かまよりも、その味を越えた、未知の先にある、愛をください!」という、岡本伸明(Syn, Cowbell, Shriek)による独特のMCに会場が沸き、そのまま会場のテンションは下がることのないまま「sick rocks」「Urban Disco」とキラーチューンが連発される。ラストの「Love&DISCO」で会場全体をハッピーな空間に包み、「2013年初ライブが仙台で本当に良かったです」という石毛のMCで出番を締めくくった。

続く雅-MIYAVI-は、ギターとドラムのBOBOというすっかりおなじみとなったスタイルで、極少のセットながらも厚みのある音でひとつひとつのプレイに熱い歓声が起こった。「震災があって、たくさんの方々が大変な時間を過ごしたと思う。少しでも皆に元気を与えたいし、きれいごとでも構わない、ずっとずっとメッセージを発信し続けたいと思っている」と話した。2月20日にリリースする新曲「Ahead Of The Light」を含む6曲を、超絶ギタープレイで演奏し、観客を魅了した。

吉井和哉は「CALL ME」からスタート。圧倒的な存在感と歌声で会場を呑み込んでいく。「仙台の皆さんとロックを鳴らしたいと思います!」と挨拶。「VS」「点描のしくみ」「ビルマニア」と、アッパーな曲でステージを左右に移動しながらオーディエンスを煽った後、「東北の、自分のなかの雪国の凍っていた部分が溶けるような新曲ができました。その曲を聴いてください」というMCのあとに演奏されたのはソロとして初のベストアルバム『18』に収録されている「HEARTS」。同じく新曲の「血潮」も東北をイメージした曲だといい、同曲の音源にも参加しているフラメンコギタリストの沖仁がゲスト参加。全9曲を、東北への思いとともに届けた。

続くACIDMAN・大木伸夫(Vo&G)は「EMIのおかげで今の俺たちがある。まっすぐに俺たちの音楽を愛して、支えてくれる」とレーベル愛を語り、イベントに関して「仙台ならぜひやろう、ちょっとでも皆の力になろう、と思って参加した」と語った。その後「新世界」「ある証明」をたて続けに演奏して会場は一体に。最後は「ALMA」を壮大に演奏し、ステージを後にした。

満を持して登場したのは布袋寅泰。亀田誠治(B)、高橋まこと(Dr)、野崎 泰弘(Key)という、一夜限りの豪華バンドを引き連れて登場、「今日この日が来るのを本当に心待ちにしていました。せっかく同じ場所に同じ気持ちで集まったのだから、大いに楽しんでください」と挨拶した。「スリル」「さらば青春の光」「バンビーナ」と、ヒット曲をプレイした後、「彼とセッションするのもずっと楽しみだったんだ」と雅-MIYAVI-を呼び込み、「BAD FEELING」ではギターセッションならぬ最強の“ギターバトル”を披露した。

最後の“EMI ROCKS Session”では、布袋寅泰バンドに加えて吉井和哉、ACIDMAN大木伸夫、雅-MIYAVI-という豪華メンバーで、BOφWYの代表曲である「Dreamin’」のセッションが実現。吉井と大木がボーカルを、布袋と雅-MIYAVI-がギターを演奏し、布袋の「We are EMI ROCKS!」という言葉に会場が沸いた。最後はこの4人に加え、バンドメンバーも加えた7人で肩を組んで一礼し、<EMI ROCKS SENDAI>の最後を締めくくった。

この<EMI ROCKS SENDAI>の収益の一部は「東北ライブハウス大作戦」へ支援金として寄付される。また、EMI所属アーティストによるチャリティーオークション「EMI ROCKS SENDAIチャリティーオークション」(本日23時まで開催中)や、出演アーティストのサイン入りチャリティーTシャツの販売も実施。

当日の会場内には、ACIDMAN、雅-MIYAVI-、吉井和哉から提供されたTシャツを使用した布ぞうりを制作・展示し、同じデザインのものを販売した「ふんばろう布ぞうりサポーターズ」とのコラボレーション企画等、「東北ライブハウス大作戦」の協力のもと、東北復興支援プロジェクトとして様々な展示や実演販売も行なわれた。

また、当日にはスマートフォンとパンフレットを利用して、出演アーティストの最新ミュージック・ビデオをARカメラで見る事ができるという企画など、さまざまな企画が行なわれた。

写真●山本倫子

◆<EMI ROCKS SENDAI>オフィシャルサイト
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