第55回グラミー賞、FUN.が最優秀新人と最優秀楽曲の二冠、最優秀アルバムはマムフォード&サンズ、最優秀レコードはゴティエに

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音楽業界最大の祭典と呼ばれるグラミー賞の授賞式が、日本時間の2月11日(現地時間2月10日)、ロサンゼルスのステイプルズ・センターで行なわれ、恒例の豪華なパフォーマンスとともに各部門の受賞者が発表された。授賞式は毎年世界中に中継されているが、今回日本ではWOWWOWが同時通訳つきの生中継を行なった。ジョン・カビラと滝川クリステルを案内役に、独自インタビューや特設スタジオに招いたゲストのコメントなどの映像を挟みながら、授賞式の模様を伝えた。なおこの番組は2月11日の夜10時から字幕つきバージョンでリピート放送される。


▲FUN.は、「伝説のヤングマン ~ウィー・アー・ヤング~(feat. ジャネール・モネイ)」で最優秀楽曲賞、そして最優秀新人賞の二冠に。
今回は、JAY-Z、マムフォード&サンズ、ダン・オーバック(ザ・ブラック・キーズ)、フランク・オーシャン、カニエ・ウェスト、FUN.が6部門にノミネートされており、とくにFUN.は主要4部門すべてにノミネートされて注目を集めていた。そして賞の行方とともに、世界中の音楽ファンが楽しみにしているのがライヴ・パフォーマンス。この日限りのコラボレーションもたくさんあるので、毎年話題を呼んでいるのだ。

そういったパフォーマンスを挟みながら、次々に数多くの部門の受賞者が発表されていくのがグラミー授賞式。多数のダンサーを引き連れたテイラー・スウィフトのパフォーマンスに始まり、続いて司会を務めるLL・クール・Jのスピーチ。そしてエルトン・ジョンとエド・シーランがピアノとアコースティックギターで弾き語りを聴かせ、会場の雰囲気を盛り上げると、プレゼンターとしてジェニファー・ロペスが登場し、この日最初の受賞者、最優秀ポップソロ・パフォーマンス部門のアデルを発表。アデルの受賞スピーチが終わるとFUN.のパフォーマンスが始まる、といった感じで、めまぐるしく進行されていく。


▲最優秀レコード賞:ゴティエ(feat.キンブラ)「サムバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ」。
注目の主要4部門だが、すべてにノミネートされていたFUN.は最優秀楽曲賞(「伝説のヤングマン ~ウィー・アー・ヤング~(feat. ジャネール・モネイ)」)と最優秀新人賞の2部門で受賞。スピーチでは“僕ら実はそんなに若くないんだけど”とコメントして笑いを誘っていた。またプレゼンターにプリンスが登場した最優秀レコード賞はゴティエ(feat.キンブラ)の「サムバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ」、アデルがプレゼンターを務めた最優秀アルバム賞はマムフォード&サンズの『バベル』が受賞した。

これら各賞の発表の合間に行われたライヴ・パフォーマンスは本当に豪華で、FUN.は滝のような大雨を降らせたセットの中でずぶ濡れになりながらハツラツとした演奏を見せたし、セピア色の画面で始まったジャスティン・ティンバーレイクは、ビッグバンド、ストリングスセクション、ゴスペルコーラス隊もいる大所帯で登場、途中からはJay-Zも参加するというサプライズで会場を沸かせた。またザ・ブラック・キーズはDr.ジョンとのコラボレーションで、ラフでワイルド、軽快なロックンロールをぶちかまし、ケリー・クラークソンはリスペクトしているというキャロル・キングばりに「テネシーワルツ」を朗々と歌い上げた。


▲最優秀アルバム賞:マムフォード&サンズ『バベル』。
そして今年も圧巻だったのがビッグネームへのトリビュート企画。ボブ・マーリーのトリビュートでは、ブルーノ・マーズの演奏に途中から加わったスティングが「ウォーキング・オン・ザ・ムーン」で独特のハイトーンを聴かせ、さらにリアーナやジギー・マーリーまで登場し「Could You Be Loved」で会場を熱狂の渦に巻き込んだ。デイヴ・ブルーベックのトリビュートでは、チック・コリア、スタンリー・クラーク、ケニー・ギャレットというジャズ界の大御所トリオが登場し「テイク・ファイヴ」をさらっとプレイ、さらにザ・バンドのレヴォン・ヘルムのトリビュートでは、エルトン・ジョン、アラバマ・シェイクス、マムフォード&サンズ、ザック・ブラウンといった超豪華なコラボでザ・バンドの代表曲「ザ・ウェイト」を演奏した。いずれも短い時間だが、まさにグラミー授賞式ならではの見ごたえたっぷりのパフォーマンスだった。

主要4部門すべてにノミネートされるという快挙を達成したFUN.が、いったいどれだけの賞を獲るのかが最大の注目だった今回のグラミーだが、結局FUN.は二冠にとどまった。このほか、カニエ・ウェストは3部門、ダン・オーバックが4部門(ザ・ブラック・キーズでの受賞含む)、JAY-Zが3部門の受賞となっている。

なお、全部門の受賞者、およびノミネートなどの詳しい情報は、グラミー賞の公式サイトに掲載されている。

<第55回グラミー賞 主要4部門受賞者>
最優秀楽曲賞:FUN.「伝説のヤングマン ~ウィー・アー・ヤング~(feat. ジャネール・モネイ)」
最優秀新人賞:FUN.
最優秀レコード賞:ゴティエ(feat.キンブラ)「サムバディ・ザット・アイ・ユースト・トゥ・ノウ」
最優秀アルバム賞:マムフォード&サンズ『バベル』

放送:「第55回グラミー賞授賞式」
2月11日(月・祝)夜10:00~字幕版 WOWOWで放送
3月30日(土)夜9:15~字幕版 WOWOWでリピート放送

◆WOWOWグラミー賞特設サイト
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