【インタビュー】山崎あおい、人生におけるすべての旅立ちに唄いたい曲「強くなる人」

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早くも二枚目のシングルとなる「強くなる人」を2月20日(水)にリリースする山崎あおい。この曲は、中学時代のリアルなストーリーが元になっており、彼女がこれまでライヴで大切に唄い続けてきた楽曲だ。そして、カップリング「19才」では、現在の彼女の恋愛観も知ることができるラブソングが聴ける。15才から19才までの多感な感情を封じ込めたニューシングルについて、楽曲が生まれたエピソードなどを聞いた。

■この曲は相棒に向けてのエールでもあり
■自分に向けてのエールの歌でもあるんです

――新曲の「強くなる人」はライヴではずっと唄い続けていた曲なんですね。中学時代にソフトテニス部でペアを組んでいた相棒に送った曲ということですが。あおいちゃんにとってもすごく大事な曲ですね。

山崎あおい(以下、山崎):はい。ライヴではほぼ毎回唄ってきたので、気持ち的には「やっとリリースできる!」っていう思いでいっぱいです。

――テニス部時代は全国大会に行くほど、真剣にテニスをやっていたんですね。

山崎:はい。かなりガチでやってました。中学の三年間、部活は超本気で頑張ってたんですよ。だからソフトテニスの強豪校から推薦入学の誘いが来て、私の相棒はその学校に進学して、私は音楽をやりたかったので公立高校に進学したんです。今まで一緒に頑張って来たものを相棒1人に託して自分は辞めてしまうっていうことに対して、ちょっと怖いものがあったんですね。高校に進学したとしても、ライヴハウスで活動できるとか、バンドが組めるとか、音楽で大成する保証も確信もないですしね。音楽活動自体が何もない状態からだったから、私自身も不安でした。旅立ちという意味では、二人とも同時の旅立ちですし、ずっと続けてきたことを続けるか、新しいものを始めるか、ただそれだけの違いだったんですよね。だから、この曲は、相棒に向けてのエールでもあり、自分に向けてのエールの歌でもあるんです。

――なるほど。じゃあ、ライヴで唄うときも、自分に向けて唄っているときもあったのかな。

山崎:そうですね。私が高校を卒業をして上京するタイミングのライヴでもこの曲は唄ったんですよ。そのときは完全に自分に向けて唄ってました。人生における、すべての旅立ちに唄いたい曲です。あと、この曲は部活を頑張っていた時間があったからこそ書けたと思うんですね。中途半端だったら何の思いもなく、「じゃあ、バイバイ」って相棒とも別れていたかもしれない。あのときに頑張って良かったなって、いま音楽をやっていても、中学三年間で夢中になれるものがあって良かったなって思います。

――相棒には聴かせたの?

山崎:相棒に向けて作った曲といえども、最初は聴かせるつもりはなかったんです(笑)。恥ずかしいので。でも、地元でもキャンペーンソングで使っていただいたり、ライヴで唄ってMCでちょっと話したら本人に伝わってしまって。本人がライヴに来てくれたときはそういう話はせずにいたんですけど。今回も、この曲の予告動画で彼女の写真まで使っちゃったので、もうバレバレです(笑)。

――本人からリアクションは?

山崎:さすがに本人も照れくさいらしくて、ライヴで聴いたときは感想を言ってきたことはないんですが、メールで「ライヴ良かったよ」とか、予告動画を見て、中学校時代を振り返るようなメールをくれました。歌詞にも「謝ってばかりの私 許すだけのあなた」ってありますけど、本当にいつも私が謝ってばかりのペアだったので、「あのときはゴメンね」ってメールをくれたりしますね。「ちゃんと聴いてくれてるんだなぁ」って思いました。

――謝ってばかりだったっていうのは試合のミスとか?

山崎:それもありますし、部活以外のときも一緒にいたんですよ。朝も一緒に学校に行って、帰りも一緒に帰る。塾も一緒だったんです。一日12時間くらい一緒にいたかな。

――家族より一緒にいる時間が長いね。

山崎:そうなんですよ。だから、すごくたくさん喧嘩をしたんです。「なんで朝遅刻するの?」から始まって、「なんであそこでサーブ失敗するの?」とか。でも、そういうケンカがあったから仲良くなったというのもありますね。私はホントに謝ってばかりでした。

――そこまで言い合える友達にはなかなか出会えないね。

山崎:はい。小学校のときもいませんでしたね。高校に入ってからも、周りがみんな大人になるぶん、喧嘩とかもなくなりましたから。中学時代にそういう風に言い合える友達っていうのがいて良かったなって思います。

――そういう友達と高校がバラバラになっちゃうなんて、身体の半分がなくなるような気分ですよね。

山崎:そうですね。家も遠くなかったからすぐに会えるし、寂しいとはあまり感じなかったんですが、友達との別れも含めて、初めて新しい場所に行くんだなっていう感じでした。小学校から中学校まで同じメンバーで進学して、同じメンバーでテニスしてって感じだったので。そういう風にバラバラになって、初めて旅立ちっていうものを実感しました。だから、卒業に限らず、新しい環境に飛び込む人に聴いてほしいです。

――ずいぶん前に作った曲ですが、レコーディングは最近?

山崎:実はこの曲は何回もレコーディングしたんですよ。中学三年のときにできた瞬間も「良い曲だね」ってことになって、アレンジしてもらいましたし。ピアノのほうが合うんじゃないかとか、アコギのほうが合うんじゃないかとか、いろいろ試行錯誤した結果、このアレンジになりました。自分にとっても大事な曲だったし、ライヴでも毎回唄ってた曲なので、自分が一番しっくりくる形、一番この曲に合うアレンジにしたくて、何回もアレンジを試してレコーディングをしたんです。結果的には、最初とアレンジはほとんど変わらず、やっぱりシンプルがいいねってことで、ストリングスが入ったくらいになりました。

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