ステレオフォニックス、ニューアルバム『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』は第2のデビュー作

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ステレオフォニックスの3年振りのニューアルバム『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』が2月27日(水)に世界に先駆け日本で先行発売となる(本国UKは3月4日)。

◆「ヴァイオリンズ・アンド・タンバリンズ」「イン・ア・モーメント」「インディアン・サマー」PV映像

レーベルからのアナウンスによると、『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』では、キャリア史上最も流麗でドラマチックなサウンドスケープが描かれているという。タイトなバンドサウンドは健在ながら、本格的なストリングスが導入されているのだが、そのストリングスアレンジを担当しているのは映画『インディペンデンス・デイ』や『007』シリーズのスコアで有名なイギリス映画音楽界の第一人者デヴィッド・アーノルドだという。氏の作品では必ず指揮を執るニコラス・ドッドの下『007』を担当してきたオーケストラが起用されており、全作詞・作曲を手がけるケリー・ジョーンズは、新作の仕上がりにかなりの充実感を得ているようだ。

「昔からやりたかったことがいろいろあって。例えば映画のシナリオや短編小説を書くとか、これまでと違う音楽を作るとか。8作目にして“またステレオフォニックスのアルバム”と呼ばれるようなものは作りたくなかったんだ。今回はもっと深い所まで掘り下げてみたかったから、そのためには一度旅をやめないとダメだと思って」──ケリー・ジョーンズ

彼らはアルバムリリース、ツアー、そしてレコーディングという2年サイクルの生活をデビュー以来一度も崩さず続けてきたのだが、それを今回初めて断ち“リセット期間”を設けた。

「ツアーを1年間やらなかったのは大きかったよ。自分たちのスタジオも作れたしね。『007』の主題歌のオファーがあれば、今なら喜んで引き受けるよ」──ケリー・ジョーンズ

本作収録の3曲のミュージックビデオにも注目だ。中でも、昨年秋に映像作品として突如発表された新曲「ヴァイオリンズ・アンド・タンバリンズ」はケリーの初監督作品だが、この完成度が素晴らしい。というのも、ケリーは学生時代に映画の脚本を学んでおり、デビュー前にはBBCテレビから脚本の仕事をオファーされ、ミュージシャンの道か映像の世界に進むか選択を迫られたこともあったとか。「イン・ア・モーメント」もケリー監督によるもので、いずれの作品もまるで映画のハイライトシーンを切り取ったような緊迫感溢れる世界観で、音楽と見事にリンクした美しい映像になっている。

『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』のリリースにあたりステレオフォニックス自らスタイラス・レコーズを立ち上げているが、この新レーベルがオアシス、ノエル・ギャラガー、プライマル・スクリームのレーベルも運営する「イグニション」内にあることにも注目だ。ステレオフォニックスは長年、かのリチャード・ブランソン(ヴァージン・グループ会長)が1996年に設立したV2レコーズに所属していたが、前作『キープ・カーム・アンド・キャリー・オン』(2009年)で契約を全うしたことから、他社への移籍ではなく自分たちのレコード会社を持つことで完全に自由な制作環境を手に入れたというわけだ。

「ここから、ステレオフォニックスの第2章が始まるんだ」

そうケリー自身が語るように、本作が単なる8作目ではないのは明白だ。『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』は、いわば彼らの第2のデビューアルバムなのだ。




『グラフィティ・オン・ザ・トレイン』
2013年2月27日発売
SICP 3764 ¥2,520 (incl.tax)
※日本盤限定ボーナス・トラック3曲収録
https://itunes.apple.com/jp/album/graffiti-on-the-train/id598879831
http://mora.jp/package/43000001/4547366193831/

◆ステレオフォニックス・オフィシャルサイト
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