【インタビュー】若手V系オムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』参加バンドインタビューVol.2【Zelktage】

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人は、自分とは異なる相手が持つ二面性に惹かれる傾向がある。その2つの表情が両極であればあるほど、その姿が一つに重なりあったとき、人は、その姿へ強く強く惹かれてゆく。アグレッシブ&ヘヴィな音楽スタイル/メロディアスで美しい歌声をデジタルなサウンドがジョイント。そして生まれたのがZelktageの音楽だ。3月27日(水)に発売となる、渋谷REX制作によるオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に、Zelktageはバンドの顔とも言える「Voice」を手に参加。ライブハウスシーンでも、その存在が俄かに脚光を浴び始めている。Zelktage、またも気になるバンドの登場だ。

――まずは、メンバーの結び付きから教えてください。

haku(Dr):もともとhakuとRioが、そしてsenaとKaimaが繋がっていた中、自分とsenaがネット上で同じ意識を持った関係として知り合い、そこから“一緒にセッションをしよう”とリアルに会ったことが最初のきっかけ。お互い、最初の出会いはあまりよろしくなく(笑)。

sena(Vo):そうだね。初めて会って話をしたときは“一緒に組むのは辞めとこうかな”という気持ちだったんですけど。いざスタジオに入ってみたら、すげぇ演奏出来るプレイヤーだなと思って。僕はオリジナル曲を演るのはZelktageが初めてになるんだけど。一緒にセッションをしたときに、“このドラマーは手放せない”と思ったし。人間性も、会うたびに“こいつは面白い奴だ”というのがわかってきて、今に繋がっていったよね。

haku:初めてスタジオに入ったときから“一緒にオリジナルバンドを組もう”という話はもらっていたんだけど、あえて“後日、メールで返すから”と返答。その後、一緒にファミレスに行って、俺が呑み始めたとたん“いいよ、バンドに入っちゃうよ!!”と、結局その日に返事をしてたという(笑)。

sena:このメンバーで演ることに、僕はすごく感じるものがあったんですよ。よく、メンバーチェンジを繰り返しながら、より理想を求めてくという形があるけど。自分たちは、“このメンバーで良いものを作り続けていこう”という意志を最初から強く持っていたことが大きかった。

――まずは、人間性に惚れ込んで始まったってこと?

sena:人間性はもちろん、演りたい音楽性も近かったんで。

haku:“デジタルお洒落ハードポップ”というスタイルを。

sena:バンドを始動しだした頃は、ライブで暴れる楽しさ求めた音楽スタイルを軸に据えていたんだけど。そこである程度の状況を作りあげたからこそ、今は、次のステップとして、かなり明るめな楽曲を求める方向へと向かっているんです。

――それが、“デジタルお洒落ハードポップ”ということ?

sena:そうです。ライブを通し、お客さんたちを身体で楽しませる魅力を浸透させてきたからこそ、そこへもう少し色を足していこうという想いから、今は、ヘヴィな音楽性の中へキャッチーさやデジタルなスタイルを導入。今度は、楽曲の魅力を通してお客さんたちの感情を獲得していきたいなと。

haku:そうだね。初めてZelktageのライブを観る人も、何時も観てくれてる人たちも、演奏する俺たち自身も、体感的のみならず、心の底から楽しめる楽曲をと描いているのが最近のZelktageの姿なんで。

――『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に収録した「Voice」もそうですが、やはりデジタル要素も大切ってことだ。

sena:そうなんです。今後Zelktageの中から生まれてゆく楽曲へ、デジタル要素はかなり強く出ていくと思います。

Rio(G):バンド全体の土台となる音がしっかり固まってきたからこそ、そこへデジタル色を加えることで、より表情の深い音楽スタイルに進化していくべき。今はそれを模索していくのが楽しいんで。

Kaima(B):ギターのRioとドラムのhakuはメタル好きで、ボーカルのsenaとベースの自分(Kaima)はポップな音楽が好きなんですよ。言ってしまえばZelktageって、ポップチームとメタルチームが、それぞれの良さを活かしながら、お洒落なデジタル要素で互いを結びつけることで生まれる音楽スタイルを持ったバンドなんですね。それを上手く活かせる4人だからこそ、このメンバーでなきゃZelktageにはなれないんです。

――Zelktageは、3月27日(水)に発売となる渋谷REX制作によるオムニバス盤『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』へ、バンドの顔とも言える楽曲「Voice」を収録しています。まずは、参加を決めた理由から教えてください。

sena:タイトルにも“なまら”と入っているように、なまら(すごい)な作品に声をかけてもらえたことの嬉しさと、自分たちもオムニバス盤へ参加するのは今回が初めてだったという点。何より、この作品は渋谷と札幌のシーンで活動しているバンドらが手を組み集まった作品のように、Zelktageの音楽を地方の方々にも手に取って知ってもらえるいい機会になると思い、参加を決意しました。今のZelktageを出せる一番いい楽曲をここへ収録しようとなり、今回「Voice」を持ってきたわけなんです。

Rio:この「Voice」は、今のZelktageが掲げたコンセプトを一番リアルに具現化できた楽曲だからね。

sena:歌詞の中に“One Voice”というフレーズがあるんですけど。そこには、すごく強い想いを込めています。

――一緒に歌えるのみならず、「Voice」にはしっかりノリ、熱狂できるライブ感も生きてますからね。

sena:サビはキャッチーなんですけど、全体的には、ライブで一緒に楽しく熱狂していけるスタイルにしているんで。

haku:飛んで、叫んで、拳を上げて!!

Kaima:この「Voice」を演奏するときは、どこのバンドにもライブで負ける気がしないというか。「Voice」はすでにライブで半年くらいは演り続けている楽曲なんですけど。ライブを演るたびにお客さんが声を張り上げ熱狂してくれる。そういった面でも、演奏する側としても演ってて気持ちのいい歌なんです。

Rio:僕らの持ち歌の中に「New world」という、みんなで一緒に♪New world♪と歌ってく楽曲があるんですけど。やはり、耳に残るフレーズを持った歌というのは、ライブで一緒に盛り上がっていくうえで最適なんですよ。この「Voice」も、一緒に♪One Voice♪と歌い叫んでいけるように、すごく覚えやすい楽曲になっていると思う。曲調の面でも、Bメロやサビの部分はすごくノリやすいと思えるから、いろんな人たちに聴いて欲しいなと思ってます。

haku:「Voice」を作り始めたときから“ライブで盛り上がったらいいな”“一緒に声を出せる歌に”という構想を持っていたように、Bメロではみんなで一緒に飛んでいけるし。間奏の、後ろに楽器の音が薄くなる状態もお客さんの声がライブ中響くようにということを考えて、そうしていったこと。実際にライブを演ると、その風景が生まれるし、みんなの声をライブ中に聴いてると、すごく嬉しくなれるんです。もちろん、senaの歌声を活かすために最高のメロディを持った楽曲にも作りあげていったからね。

sena:まさに、このオムニバス盤にぶち込むには最高の楽曲だなと思ってる。

Kaima:なまらいい歌なんで。

Rio:今のZelktageが持つ、一番いい表情の歌だからね。

――3月25日には、渋谷REXを舞台に『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』の先行発売記念のイベントが開催になります。

sena:『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』には、昨年(2012年)11月に一緒にプチツアーを行った「xxx」is D£AD/THEATER/Lという、同じ時間を共有しながら関係を深めたバンドさんたちも参加しているように、同じ音源の中で、こうやってまた共演できたことが嬉しいし、一緒にイベントを通して共演できることも楽しみなんです。そういう仲間たちも含め、たくさんのお客さんたちに自分らの楽曲のことを知ってもらえるという意味ではすごく嬉しいこと。間違いなく当日は「Voice」も演奏するので、ぜひ、ライブで一緒に歌ってくれたらなと思っています。

――4月28日には、渋谷REXを舞台に主催ライブを開催するそうですね。

sena:そうなんです。しかもこの日は「Voice」のシングルバージョンやライブの定番曲、新曲と3曲収録したシングル盤も発売します。そこでは、結成から1年経って進化した姿を、音源とライブの両方で届けようと思ってる。だから今回興味を持った人たちには是非、1stミニ・アルバムの『Trigger』と、『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』に収録した「Voice」、さらに4月28日発売のシングル盤を聴き比べてもらい、Zelktageがどんな風に進化/成長してきたのかを感じてもらいたいなと思っています。

haku:ぜひ、1年前と1年後の姿を聴き比べて欲しいよね。さらに8月には初めてのワンマンライブも計画しています。

sena:そこへ向かって、今はどんどん詞曲も増やしているように、もっともっとお客さんたちと楽しい空間を作っていけるようになれるはず。そこは楽しみにしていてください。

――“これがあるからZelktageなんだ”という独自性も、ぜひ語ってもらえますか。

Kaima:今のヴィジュアル系の主流って、デスボイス必須で頭振る楽曲という感じじゃないですか。Zelktageは、今の流れとは逆行する表現スタイルを持っているからね。

Rio:自分たちには、そういう主流の曲ってないんですよ。

Kaima:今後も、そういう曲を演る予定はないけどね。それよりも、もっとsenaの歌を響かせていきたい。

sena:だからライブを観てもらえたら、“あっ、他のバンドとは違うな”というのを感じてもらえる曲ばかりが流れてくると思う。

Kaima:イベントでも浮くんだけど。それが特徴でもあるので。

sena:今のシーンってヘヴィな音が主流の中、自分らの中にもそういう表情も加えてるとはいえ、自分たち独自な音へどれだけ磨きをかけていけるかが本当の意味での勝負だと思ってる。むしろ、今のシーンと逆行したスタイルが、新しい色を持った最先端となっていくと僕らは信じてる。だからきっと、これから1年後にZelktageはすごくなってると思いますよ。

Kaima:その言葉、絶対に載せてください!!

sena:Zelktageは、ライブも音源もすごく楽しいバンド。まずはどちらかでいい、Zelktageに触れてもらい、できるだけ多くの人たちと一緒に楽しみたいですね。

取材・文●長澤智典

V.A.
『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』
2013年3月27日発売
REXUME-001 ¥2,300(tax in)
01.「xxx」is D£AD「shining days」
02.THEATER「THE SPIRAL IRRITATION」
03.Zelktage「Voice」
04.L「New World」
05.L&DS「ココロの地図」
06.METEOROID「DIVER」
07.Pastel Holic「明日の朝」
08.2nd awake「frost」
09.ヴァロア「舌媚-zetsubi-」
10.シックス「torment」

◆先行発売記念イベント
<V.A.『Exalted recipe feat.なまら・ぶい』発売記念Event!!>
2013年3月25日(月)SHIBUYA-REX
L&DS(Guest)/「xxx」is D£AD/Zelktage/THEATER/L/Pastel Holic/2nd awake
OPEN 16:00 / START 16:30
前売¥2,700+D / 当日¥3,000+D
※当日限定購入特典有り
(問)SHIBUYA-REX 03-5728-4911
受付時間:14:00-22:00

◆Zelktage オフィシャルサイト
◆渋谷REX オフィシャルサイト
◆ULTRAVIBE オフィシャルサイト
◆BARKS ヴィジュアル系・V-ROCKチャンネル「VARKS」
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