ベリー・ゴーディー、ソングライターの殿堂よりパイオニア・アワードを受賞

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ベリー・ゴーディーが、ソングライターの殿堂よりパイオニア・アワードを受賞することが決まった。モータウン・レコードの創始者で、スティーヴィー・ワンダーやダイアナ・ロス&シュープリームス、ジャクソン5などを見出しソウル・ミュージック全盛期の立役者となったベリーは、音楽業界に多大な貢献をしただけでなく、アフリカ系アメリカ人アーティストの地位を世界中で築いた功績が認められ、同賞を授与されることになった。

◆ベリー・ゴーディー画像

ソングライターの殿堂のジミー・ウェッブ会長は「ベリー・ゴーディーは革新者で、しかも洞察力も兼ね備えた人物です。そうです、ベリーはレーベルを立ち上げましたが、それだけには留まりません。彼はひとつのジャンルさえ作りだしたのです。ちょっと考えてみて下さい。アフリカ系アメリカ人のアーティスト達の市場を切り開き、世界中の人にその音楽を紹介したのですから」「ベリーは常に時代の先を行く人でした。彼が発掘した若くフレッシュでスマートなルックスのアーティスト達はメディアトレーニングを受けた初めての世代ですよ。ベリー・ゴーディーとモータウンのサウンドはアメリカのミュージックシーンには欠かせない存在なんです」と今回のベリーの受賞を発表している。

1959年にデトロイトでモータウン・レコードの前身となるタムラ・レコードを創始したベリーだが、同賞を受賞するのはフォーク・シンガーのウディ・ガスリーに続いて史上2人目となる。御年83歳のベリーは、6月13日にニューヨークで開かれる授賞祝賀ディナーに出席する予定だ。ベリーはこれまでも1988年にロックの殿堂入りを果たしており、その後も2008年にはグラミー賞の会長功労賞に輝いている他、2011年にはホワイトハウスで開催された「サリュート・トゥー・モータウン」でも業績が認められている。

2012年1月にモータウンの上席副社長に就任したニーヨは、ベリーが自分の直感だけを頼りに音楽界を築いてきたことに対して称賛を贈っている。「ベリーから当時レーベルと開いた会議についての話を聞いたんだ。1964年にテンプテーションズの「マイ・ガール」についての話し合いがあって、その会議に参加していた6人中5人がその曲はヒットしないって言ったんだけど、それでもベリーはリリースに踏み切ったんだ」「結局「マイ・ガール」は1位に輝いて、しかもソウル・ミュージックの定番にまでなったじゃないか。ベリーは僕にその話をして、他人の意見に左右されてはいけないっていう教訓を教えてくれたんだよ」

さらに今回ソウル音楽の重鎮であるベリーの受賞に続いて、ボブ・ディランもロック・ミュージシャンとして初めてアメリカ芸術文学アカデミーの会員に選ばれている。アカデミー側はボブを音楽部門と文学部門のどちらに入れるかを決定できなかったため、今回ボブのために名誉会員の座を授けている。ボブの他にもこれまでウディ・アレン、メリル・ストリープ、マーティン・スコセッシなどが会員に選出されている。同アカデミーは、合計250人のミュージシャン、アーティスト、ライターなどで構成させており、会員が亡くなった場合にのみ新規メンバーが追加されることになっていて、現行の会員が新規会員のノミネートと投票を行うシステムとなっている。
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