──改めて、自分のヒーローを意識するなかで再発見するものもありましたか?

木村:これから僕はどういう風にギターを弾いていきたいんだって考えると、僕自身もギターヒーローになりたいという気持ちと、僕のなかで輝いているアーティストの作品をクラシックギターで弾くっていうところが、どんどん一致してきたんですよね。

──5歳の頃からクラシックギターや音楽理論を学ばれていたそうですが、それと並行して、ご自身の趣味としてよく聴いていた音楽はどんなものでした?

木村:実は中学校のときに聴いていた音楽は全部ロック。それこそメタリカからロックに入ったんです。『KILL'EM ALL』を聴いて、当時の僕はぶっ飛んでいたという(笑)。それから、イングヴェイ・マルムスティーンやポール・ギルバート、クリス・インペリテリとか、すごいスピードで弾く人たちを聴くようになって、どんどんテクニック志向の方向へ。でも自分のなかでロックの世界がわかってくると、やっぱり1970年代のツェッペリンとかディープパープルとか原点と言われるものを聴くようになるという、その典型的パターンみたいなキッズでした。

──そうなると、エレキギターは?

木村:兄貴がエレキを弾いていたので、彼がいない間にこっそり弾いたりしてたんですが、スチール弦はガット弦とグリップ感が違うという印象があって、僕はやっぱりガットの人間だと。左手の繊細さでいえば、エレキギターのほうが細やかさがあると思うんです。ガットギターの場合、力強く弦を押さえても弦が揺れることがないんですが、僕がエレキギターを弾くとウネウネして思うような音にならない。自分のやりたいことが完全にガット弦のプレイなんです。だから、いくらそれをエレキギターのプレイに持ち込んでも、音がシャープだのフラットだのしちゃう(笑)。

──それは幼少期から耳が鍛えられて、中学生にして成熟していたからこその話でしょうね。

木村:カッコよく言えばそうなのかもしれませんが、当時はただただショックを受けたっていうかね。挙げ句の果てに、ガットギターによる指弾きで、速弾きとか始めちゃたという(笑)。イングヴェイのフレーズをクラシックギターで指弾きしたりして、当時は日々のトレーニングに採り入れてましたね。

──現在の木村さんのプレイの源流を感じさせるような話ですね。たとえば、ヘヴィメタルはもちろん、ポップスを聴いてもギターに耳がいくようなキッズだったんですか?

木村:そうです。僕はJポップでもロックでも、歌詞が一切聴こえない人で。やっぱりどんな曲を聴いても、ギターをどういうふうに弾いているかとか、ソロはどうなったとか、そういう耳でしか聴いてないんです。普通は歌詞が聴こえると思うんですが、僕は歌詞なんか全然わからないんですよ、ギターしか聴こえていないっていう(笑)。

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