【インタビュー】Alice Nine「これでダメだったら俺が才能がないんだって。それぐらいの潔さを持って歌詞を書けるぐらい曲にパワーがあった」

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今年2013年でメジャーデビュー9周年を迎えたAlice Nine。バンドにとってのアニバーサリーイヤーの幕開けを飾る、3カ月連続リリースシングルの第1弾「Daybreak」は、ロックバンドとしての基盤を強固なものにした、現在のAlice Nineだからこそ成し得た快心の楽曲といえる。洗練されたサウンドメイクに加え揺るぎない自信に満ち溢れた、新たな代表作となるだろう「Daybreak」を完成させたAlice Nineに、現在の心境を聞いた。また、BARKSでは9つのキーワードをもとにAlice Nineを紐解く3カ月連続企画を実施。第1回目の今月は、「キャラクター」「誕生」「バンド名」という3つのテーマで、メンバーの素顔から結成当時の秘話を聞いているので、こちらもぜひご覧いただきたい。

◆「単純に僕たちが影響を受けたバンドのように“カッコいいバンドになりたい”
という自分たちの理想に向かおうと思った」(沙我)


――新しいレコード会社への移籍、そしてこのタイミングでAlice Nineは結成9周年を迎え、記念すべき9thアニバーサリイヤーに突入。メンバー5人の関係性は、以前と較べて何か変わりましたか?

将(Vo):例えば不仲になったとか? 僕らはそこは全然大丈夫ですね。

虎(G):そうなる理由がないっスもん。

将:さっきも「今日、終わったら飲みいこうか」って話をしてたぐらいなんで。(一同笑)

虎(B):その辺、学生ノリなんですよ。

将:楽屋での会話とか、いまでも中学生レベルですから(笑)。

――メンバーの関係性は変わらずでも、バンドの音はここ数年すごく変化したと思います。とくに『GEMINI』『“9”』はAlice Nineの“ロックバンド”としての強固な基盤を作った作品だと思うんです。あの作品がなければ、今回のシングル「Daybreak」の余裕すら感じる清々しいオシャレなサウンド感にはたどり着かなかったんじゃないかと思うんですが。

将:『VANDALIZE』から沙我君(B)がメインコンポーザーとして引っぱってくれたお陰で、全員の音楽に対する意識がまず高まって。それまでも僕らはバンドだったかもしれないけど、本当の意味で“ロックバンド”だという自負を持って5人が前を向けるように、『GEMINI』『“9”』で意識が固まっていって、さらに上のレベルでみんなが一つになれたんだと思います。それがないと「Daybreak」のような力が抜けた表現は、自信をもってできなかったと思いますね。

沙我:僕らの場合、ヴィジュアル面だったり活動の方向は最初から固まってたんですけど、肝心な音楽面ではバンドとして土台がないまま何となく突き進んできたところがあったんです。最初僕らはセッションバンドから始まり、そこからバンドができあがっていったので、どういう音楽がこのバンドの基準なのかというのがないままいろんな曲を作ってきたんですね。だから、シングルによって人々のAlice Nineのイメージが違うんです。でも、ちゃんとした基盤があった上でシングルごとに変わってくのであれば、どんな曲を出そうが“今回はこういう音できたんだな”と、そこに意味が感じられる。だから、バンドとしての基盤、足腰に筋肉がついたバンドにしたかったという思いもあって『VANDALIZE』ぐらいから、そこを徐々に鍛えていったんですね。

――沙我さんのなかには予感めいたものが明確にあった訳ですか?

沙我:単純に僕たちが影響を受けたバンドのように“カッコいいバンドになりたい”という自分たちの理想に向かおうと思っただけです。

将:その理想にいつ向かうの?

全員:“今でしょ!!”(一同爆笑)

◆「例えるなら、今回はちょっとオシャレしてイタリアンレストランでジェノベーゼ。
次は、どぎついトンコツラーメン屋(笑)」(将)


沙我:バンドの基盤を作った上で出す「Daybreak」と、基盤のないままこの曲を出すのでは絶対聴こえ方も違うと思うんです。「Daybreak」はポップでキャッチーだけど、いまはロックバンドとしてのバンドの土台があるから、これがクールに届くんだと思う。ロックバンドとしての基盤作り、それが『“9”』で一幕終わった気がするから、ここからは新しい色をつけていけばいいと思うんですよね。

――その新しい色をつけていく作業、その第1弾の作業が「Daybreak」となった訳ですね。

沙我:そうです。タイトルも“夜明け”という意味ですし。

将:候補曲が10何曲かあったんですけど、プロデューサー、スタッフ、みんなで考えてこれにしようってなったんですけど。自分はサビのメロディの開ける感じ、前向きな雰囲気がポイントになったのかなと思ってます。原曲はもっとパンクよりの曲だったのかな?

虎:そうだね。

将:それがアレンジでガラッと変わった。

――それで、UKテイストで緻密な音像処理が施されていった。

ヒロト(G):今回、平出(悟)さんがプロデューサーなんですけど。すごい密に一緒に作業ができて。その結果、このサウンドに。曲のアレンジをしている段階とか、すっごいクリエイティヴな感じだったよね?

将:プロデューサーがトラックダウンまでやる方だったんで、音の隅々まで神経が通ってるのは平出さんのお陰かなと思いますね。

沙我:だから、音の最終型までイメージしてお互いの音の隙間を意識しながら作業していきました。

Nao(Dr):平出さんはドラム出身なので、制作は大変でしたよ。音の完成形まで見据えた上で、平出さん自身がドラムのチューニングまで細かくやって、その上でレコーディングしました。

――そういう風に細部まで計算されたクールな音像の上にのる将さんの歌は対照的に熱くて。歌詞がグッときましたね。

将:これまでは、シングルの歌詞は特にいい歌詞を書かなきゃというプレッシャーがあって、本を読んだり映画を観たりしてすごいフレーズを書き留めたりしてたんですけど。この曲は音を聴いて、自分の内面と向き合うしかないと思ったんで、自分のなかに元々あった言葉しか使ってないんですよ。これでダメだったら俺が才能がないんだって。それぐらいの潔さを持って歌詞を書けるぐらい曲にパワーがあったんですよね。結果、Alice Nineをやってるメンバーにしか書けない自分たちの現状を描いた歌になったと思います。

――ミュージックビデオもいままでにはないスケール感で。あの大迫力ある映像は?

将:静岡の砂丘で撮りました。夜明け前に行って。

虎:決して合成ではないですからね。

将:氷点下、マイナス5度の強風が吹き荒れるなか春服で撮ってたんですよ。

ヒロト:映像を見るとそんな風には見えないんですけど。

将:そういう情報を分かった上で、最後にみんなで歩いてるときの沙我君を見ると“ああ…なるほど”って気づくと思います(笑)。

沙我:心のなかで“…もう…無理”って。精神力ポイント0でした。

将:“なんで夜明けなんてタイトル付けちまったんだ”って散々いわれましたからね(笑)。

――では、カップリング曲「秘密」についても聞かせて下さい。こっちはアリス流のヒップホップ。1曲目以上にオシャレにきましたね。

沙我:いままで散々ロックバンドとしての基盤みたいな話をしてきたのに、最近はロックから全然遠ざかった、ギターが歪んでないシャレオツな音しか聴いてないので(笑)、今回はもっとオシャレなバンドになりたいなという気分でこういう曲を。ライブも新しい雰囲気が見たいなという思いもあって作りました。

――こういうヒップホップライクな方向性、すごく面白いと思いますよ。

沙我:とはいえ、こっちサイドはまったく基盤がバンドにないので。

Nao:その補強工事に俺は3年かかるな(笑)。

――来月はどんなAlice Nineが届くんですか?

将:例えるなら、今回は、ちょっとオシャレしてイタリアンレストランでジェノベーゼ食べてたかと思ったら、次はどぎついトンコツラーメン屋に!(笑)

ヒロト:しかも“家系”のラーメン屋。

Nao:麺は固めです(笑)。

⇒<3ヵ月連続 AliceNin 9周年アニバーサリー特別企画>第1弾へ
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