【ライブレポート】Sadie、結成8周年目の狂宴で見せた進化の可能性

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Sadieの結成8周年を記念公演が3月16日、結成地である大阪・なんばHatchで行われた。

◆Sadie画像

暗転した会場から一転し、赤い照明とともにSEが流れ出す。徐々にボルテージが上がった客席からは自然とクラップが鳴り、メンバーが登場するたびに歓声が巻き起こる。高いテンションのままで始まった1曲目は「Rosario‐ロザリオ‐」。では大合唱が起き、ファンとの“あうんの呼吸”を見せつけられる。この大合唱は、他の曲でも見られた。

その後、「躯~mukuro~」から「CHILDREN OF DESPAIR」とバンド初期から、つい最近の楽曲まで続けて披露され、ファンは歓喜に踊る。そんな中、3月27日にリリースされる両A面シングル、『双刻の艶』より「斑‐まだら‐」が初披露された。イントロにピアノの旋律が入った和テイストな雰囲気は、今までのSadieになかった1曲だ。

「Payment of Vomiter」「慟哭」「淡き群青」のあとに演奏された「obstacle progress」は亜季の独特な世界観がベースソロに表れ、観客を視覚と聴覚で魅了した。再び「サイレント イヴ」から「day dream」とタイムスリップを味あわせてくれるセットリストでたたみかけると、「斑‐まだら‐」と共に収録されている新曲、「雪月花」を初披露。先程の「斑‐まだら‐」とは曲調や雰囲気が正反対の曲だった。

次曲「迷彩」では、ファンの間では有名な“亜季の舞”がお目にかかれた。「MAD-ROID」「Juggernaut」後に、美月最初のMCがスタート。「みんな、生きてるかーい?」の問いに応えるオーディエンス。「Deadly Masquerade」から本編最後の曲、「ドレス」まで暴れ曲が続く。余談だが、34曲目に披露された「GIMMICK」で、真緒が歌おうとすると楽器隊が演奏を止め、水を飲み始めるというハプニング(?)で観客の笑いを誘う場面もあった。

アンコールでは、メンバーがグッズであるTシャツに着替えて登場。「ここまで38曲、無事に終わりました!みんな、よく立っていられるね!お仕事はエレベーターガールなの?」と感心する真緒。その流れで湿布薬の良さを熱く語り始め、「CM狙ってるの?」と美月の鋭いツッコミが入る。きっと次の公演は、大量の湿布薬がプレゼントとして贈られることだろう。そのあと、8年間の想いと未来への目標を語り、「妄想被虐性癖」でライブは終了した。

悲しんでいる顔を笑顔に変えたいと語った彼ら。全てを出し尽くしたファンの顔はキラキラと輝く笑顔で溢れていた。記念すべき年の最初にふさわしい、約3時間におよぶ狂宴は静かに幕を閉じた。4月からは新曲発売を記念したワンマンが始まる。彼らはもっともっと進化する――。そんな気がした。

文●松藤美里

(SET LIST)
1. Rosario –ロザリオ-
2. Ice Romancer
3. 躯-mukuro-
4. 愛の罠
5. LOOSING MY WAY OF PROUD
6. Rain fall
7. GROUDGE OF SORROW
8. 棘-toge-
9. VIRTUAL FAKEMAN
10. ever
11. Barking the enemy
12. CHILDREN OF DESPAIR
13. 斑-madara-
14. Payment of vomiter
15. 慟哭
16. Crimson Tear
17. 淡き群青
18. obstacle progress
19. サイレント イヴ
20. RED LINE
21. deathtopia
22. Graceful Angel
23. アゲハの亡骸
24. daydream
25. 雪月花
26. 迷彩
27. MAD-ROID
28. Juggernaut
29. Deadly masquerade
30. METEOR
31. 陽炎
32. 心眼
33. Grieving the dead soul
34. GIMMICK
35. クライモア
36. サイコカルチャー
37. a holy terrors
38. ドレス
EN
39.妄想被虐性癖

◆Sadieオフィシャル•サイト
◆BARKS ヴィジュアル系・V-RCOKチャンネル「VARKS」
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