【インタビュー】LOVE PSYCHEDELICO「“BEAUTIFUL WORLD”というのは自分の外側にあるものじゃなくて中にあるんだよ」

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■曲の持ってるエネルギーは外向きで明るいんけど
■主題が全部自分の中に入ってくると思う

──あと、さっきも出た「Almost Heaven」。これもほんと素晴らしい。パーカッション最高。

NAOKI:レニー・カストロ(※TOTOを始め多くの名曲に参加している世界的に高名なパーカッション奏者)ですね。こういう曲も、ありそうでなかったよね?

KUMI:そうだね。

──歌い方もちょっと気だるい感じの、セクシーなフィーリングがあって。珍しくてゾクッとします。

KUMI:「こういう曲をやってみたい」ってNAOKIが持ってきて、イメージもすぐに湧いて、どんどん録っていって。順調だったんだけど、歌詞がすごい大変だったね。アイディアはあるんだけど、その表現が全然できなくて、1回崩壊したんだけど。でも2か月ぐらいおいて、「今ならできるかも」って。

NAOKI:復活して良かったよね。

──“崩壊”って、キーワードなんですかね。今回の。

NAOKI:破壊と創造ってやつ?

KUMI:狙っては絶対やりたくないけど(笑)。その瞬間は、すごい大変なんだよ。

NAOKI:この世の終わりだよね…(苦笑)。でも、できあがったものが良ければいいよね。だから、そう言ってくれるのはうれしい。「Almost Heaven」は、初めてだよね、こういうファンクのカッティングっぽい曲は。

KUMI:そうだね。

NAOKI:でもKUMIの歌がファンクじゃないところがいいよね。ファンクなグルーヴに、ちょっとカントリー・フレイヴァーな、気だるい歌が乗っかった感じだから。

──ほかに大変だったというか、特に手間ひまかけた曲というと?

KUMI:「Beautiful World」と「It's you」は、もちろん大変だったけど。あ、「Favorite Moment」は時間かかったね。これは大変だった。

──それは意外。わりと素直で軽やかなサウンドに聴こえるのに。

KUMI:そうそう。なんだけど…。

NAOKI:「Favorite Moment」は、自分たちのルーツとちょっと違うというか、ロックなところからのインスパイアじゃなかったからね。ギターも可愛らしい感じだし、全体的にちょっとフェイクっぽいの。それなのにサビの左チャンネルでは、本物のカントリーっぽいプレイをしてる。パズルっぽいというか、「このB級っぽさがいいんだよね」みたいなニュアンスの曲なんだよね。今までにこういうサウンド、なかったよね?

KUMI:ないと思う。ありそうでない。

──“ありそうでない”というのもキーワードですね。今回は。

NAOKI:あと、「Shining On」のレコーディングは楽しかったな。「Instant Karma!」とか「Nobody Told Me」とか、ジョン・レノンが作る三連の曲ってあるじゃない? ジョン・レノンの曲って、今の時代に聴く時にすごくありがたくなりすぎちゃってるけど、でもきっとジョン・レノンもああいう楽しい曲を作ってる時って、これぐらいカジュアルだったんじゃないかな?というのをやってみたかったんだよね。

──本当にグルーヴィーで、カジュアルで、ナチュラルなアルバムだと思うんですけども。あえて前作との違いを言うならば、『ABBOT KINNEY』が明るい屋外に持ち出して聴いても楽しいアルバムだったとすれば、これは一人でヘッドホンで聴いてもすごくハマる魅力を持っていると思ったんですよね。内省的な面もより深く含んでいるというか。

NAOKI:言われてみると、そういうものかもしれないね。

KUMI:曲の持ってるエネルギーはすごい外向きで明るいんだけど、主題が全部自分の中に入ってくるというのは、それはとてもそうだと思う。まさに“BEAUTIFUL WORLD”というのは、自分の外側にあるものじゃなくて、中にあるんだよというメッセージが、このアルバムなので。「自分、今、ここ」みたいな感じは常にあったと思う。

──ライヴで聴けるのを楽しみにしてます。ツアーは5月末からですよね?

NAOKI:レニーが参加するんですよ。

KUMI:もう仲間だからね。「一緒に回りたいな」ってレニーが言ってくれたから、「もちろん!」って。

NAOKI:普通、狭いライブハウスでレニー・カストロは見られないよ?(笑)

KUMI:今までの楽曲も当然違うアレンジになってくるだろうし、それもすごい楽しみ。絶対に素晴らしいものになると思う。

NAOKI:ぜひライヴで見てほしいよね。

取材・文●宮本英夫

『IN THIS BEAUTIFUL WORLD』
4月17日(水)リリース
初回限定盤:VIZL-524 \3,675(tax in)
通常盤:VICL-64007 \3,045(tax in)
CD収録曲
01. No Reason
02. Calling You
03. Beautiful World
04. Shining On
05. It's You
06. It's Ok, I'm Alright
07. Good To Me (Album Version)
08. Almost Heaven
09. Good Days Ahead
10. Dry Town ~Theme of Zero~
11. Favorite Moment
12. Bye Bye Shadow
DVD収録曲(初回限定盤のみ)
[初回限定盤] 特典DVD付 + ブックケース仕様
特典DVD内容:
・「Beautiful World」(ミュージックビデオ)
・「It’s You」(ミュージックビデオ)
・「Dry Town ~Theme of ZERO~」(ミュージックビデオ)
・「Beautiful World」ミュージックビデオ撮影オフショット映像
・アルバムレコーディングオフショット映像
・最新フォトセッション撮影オフショット映像

<LOVE PSYCHEDELICO TOUR 2013 "IN THIS BEAUTIFUL WORLD">
2013年5月27日(月) 福岡DRUM LOGOS
[問]BEA 092-712-4221
一般発売日:4月21日
2013年5月28日(火) 広島CLUB Quattro
[問]CANDY PROMOTION 082-249-8334
一般発売日:4月14日
2013年5月30日(木) 大阪Zepp Namba
[問]SOGO OSAKA 06-6344-3326
一般発売日:4月13日
2013年6月1日(土) 浜松 窓枠
[問]JAIL HOUSE 052-936-6041
一般発売日:4月14日
2013年6月2日(日) 名古屋Zepp Nagoya
[問]JAIL HOUSE 052-936-6041
一般発売日:4月14日
2013年6月5日(水) 富山CLUB MAIRO
[問]FOB 076-232-2424
一般発売日:4月13日
2013年6月6日(木) 金沢EIGHT HALL
[問]FOB 076-232-2424
一般発売日:4月13日
2013年6月8日(土) 東京SHIBUYA-AX
[問]SOGO TOKYO 03-3405-9999
一般発売日:4月13日
2013年6月12日(水) 仙台Rensa
[問]G.I.P. 022-222-9999
一般発売日:4月7日
2013年6月14日(金) 東京 渋谷公会堂
[問]SOGO TOKYO 03-3405-9999
一般発売日:4月13日


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◆LOVE PSYCHEDELICO レーベルサイト
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