【ライブレポート】2PM、<LEGEND OF 2PM in TOKYO DOME>で誓った2つの約束

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2PMが自身初の東京ドーム2DAYS公演<LEGEND OF 2PM in TOKYO DOME>を開催したことは、速報レポでお伝えした通りだが、ここではメンバーのMCや表情、ステージ演出に着目した詳細レポをお届けしたい。2PMファン必見、お宝画像の数々も併せて公開しよう。

2PM 画像

確かめるようにもう一度、広大な会場を見渡したジュンケイは、ペンライトの輝きで埋め尽くされた会場に2つの約束をする。1つは、眼前で見守る観衆から届いた大きな愛は絶対に忘れないこと。そしてもう1つが、「死ぬまで魂を込めた音楽を、皆さんに聴かせ続けます」というものだった。

シングル「Take off」での日本デビュー以来、2年足らずで東京ドームへ。2013年1月から2月にかけて全国を巡ったアリーナツアーでは15万人を動員、2月にリリースした2ndアルバム『LEGEND OF 2PM』では念願のオリコンウィークリーランキング1位に。日本でも絶大な人気を誇る2PMが、4月20日および21日に自身初の東京ドーム2DAYS公演<LEGEND OF 2PM in TOKYO DOME>を開催した。両日合わせて11万人を動員する大盛況の中、ステージは圧巻と感動そのものだった。

球場のバックスクリーン側に、両翼まで達する広大なメインステージ。その中央からグラウンドに向けて長いランウェイがあり、球場のちょうど真ん中にある長方形のサブステージへとつながる。またサブステージの左右にも、アリーナ席を分けるようにスタンド席に向かったランウェイがあり、その道は球場のフェンスにぶつかる所で直角に曲がって、そのままフェンスを沿うようにしてメインステージの両端へとつながっている。

グラウンドの空いたスペース、そして3階まで達するスタンド席には超満員の観衆が駆けつけ、6人の雄姿を見守ろうと各日5万5千人のファンが集った。カラフルなペンライトに埋まったその風景はかなり壮観だ。やがて開演時間になると、ステージ後方の両翼に配された大型LEDビジョンに、ものものしい神殿が映し出されて会場がどよめいた。

そして神殿中に構えていた6人が1人ずつ紹介されるたび、甲高い歓声がこだまする。地響きのようなリズムに合わせて、メインステージの両脇から太鼓を叩く男たちがせり上がると、ステージ中央に白い衣をたなびかせた5mほどの塔が6本出現した。その衣が引き剥がされると、純白の衣装に舞踏会を思わせる仮面を付けた2PMが現れる。記念すべき1日は、「マスカレード ~Masquerade~」の妖艶なアクトで幕を開けたのだった。

「皆さんに逢いたかった!」――ウヨン

「この瞬間を待っていました!」――チャンソン

迫力のオープニングからダンサブルなナンバーをクールにたたみかけていった6人だが、最初のMCでは東京ドーム公演が実現した喜びを爆発させて満面の笑顔に。テギョンはイヤーモニターを外して大観衆からの声援をダイレクトに受け取り、早くも万感の表情だ。

2012年5月に開催した武道館6DAYS公演では各日に1人ずつソロステージを披露したが、今回の公演は出し惜しみもしない。直前の生着替え中継で女性ファンを悩殺したウヨンが、レーザービームが乱反射するきらびやかなステージで「Sexy Lady」を披露すれば、自身が描いた“オクキャット”の着ぐるみを来て登場したテギョンは、この日のために日本語で作詞作曲も手がけた「I LOVE U, U LOVE ME」を熱唱する。

中盤には、ニックンが10人の弦楽隊と共に荘厳なピアノの弾き語りの「Let It Rain」で会場を魅了すると、ジュンケイは「ALIVE」のオープニングから「TRUE SWAG」へ繋ぎ、高速ラップも絡めてボーカルスキルの高さを改めて見せつける。そして吸血鬼になったチャンソンから赤い瞳で見つめられる映像から始まった「Oh」で女性ファンからため息がこぼれれば、黒ぶちメガネに白シャツ姿という爽やかな映像からスタートしたジュノの「SAY YES」に黄色い歓声がこだまするなど、各ソロステージを一度に楽しめる豪華なセットリストになっているのだ。

もちろん6人でのパフォーマンスは、ともすればそれ以上に圧巻の迫力とボリュームだ。メインステージ後方に設置された大小合わせて20枚ほどの巨大なLEDビジョンは後方を埋め尽くす形で配されており、序盤の「Without U」では降りしきる雨の中にいるような世界観を構築。『I'll be OK』披露時には6人を乗せたサブステージが10mほどせり上がってアリーナ席の上を進み、会場の中央からバッターボックス側まで移動する大胆なギミックで観衆を驚かせた。

さらには会場を周遊できるBOX CARや前述の長いランウェイも含め、隅々の観衆まで6人をより近く感じられる演出が方々に施されているのだ。日本を代表する広大な会場であっても距離は感じさせない。2PMがいかにファンを大切にしているかが、舞台装置や演出からも伝わってくるのが嬉しいところだ。

また、今回の2DAYSでは新曲初披露の舞台も用意されていた。その新曲とは、5月29日にリリースするニューシングル「GIVE ME LOVE」である。TBS系金曜ドラマ『TAKE FIVE~俺たちは愛を盗めるか~』主題歌に起用されている同曲は、まず初公開のミュージックビデオが上映された。鍛え抜かれた肉体美とクールなビジュアルの両方を楽しめる美しい映像に観衆が舌鼓を打っていると、続いて同曲のライブアクトへ。小気味よい4つ打ちに壮麗なメロディが絡み合い、よりハイレベルに進化したダンスもと強烈な魅力にあふれた1曲になっている。

さらにその後も、多勢のバックダンサーを従えてミリタリー調の大迫力フォーメーションダンスで魅せる「I’ll be back」に、LEDビジョンや会場中に設置された照明を駆使して幻想的なダンスホールを生み出した「Heartbeat」。ファンのためにとジュンケイが作詞作曲した名バラードで、観衆から贈られる大合唱が胸を打った「離れていても」と、東京ドームだからこそ実現できるスケール感満載のパフォーマンスが続く。

そして終盤は「最後まで羽ばたきましょう!」と、観客の声援に応えながらメンバー同士でじゃれ合ったりとファン垂涎の見所満載の「Ultra Lover」。サブからメインに向かうランウェイで突然、徒競走がはじまった『Hands Up』など素の表情がかいま見えるアットホームなアクトで代表曲を続け、暗闇の中でサイリウムを手に激しくダンスする幻想的なアクトが鮮やかな「This Is Love」で本編は終了した。

さて、冒頭に紹介した“約束”は、アンコール時にジュンケイが放った一節だ。ここでメンバーはそれぞれにファンへの感謝の言葉を並べたが、「皆さんは感動そのものでした」と語ったテギョンは、やがてこらえきれずに泣き崩れてしまった。観客からのサプライズで白一色のペンライトに染まった会場を見渡し、何度も言葉を詰まらせながら「ここにいる皆さんがいれば、未来の不安もなくなります」とチャンソン。ジュノが「良い感じですか!?」「皆さんこそが音楽をやる理由、生きる理由です!」と笑顔を見せれば、ウヨンも目標だった東京ドーム公演が実現したことをファンに感謝。最後はニックンが、「もっともっと努力して、皆さんの誇りになります!」と力強く宣言した。

ダブルアンコールでは「離れていても」を再び観衆と一緒に熱唱。“離れても その心の空で 照らし続けてるから 忘れないで ぼくはいつでもそばにいるよ♪”という歌詞には、“2PMからファンへ”という想いが込められているが、こうして聴いているとファンから2PMへの想いとも重なっていると思えるから不思議だ。日本デビューから約2年、ファンと真摯に向き合ってきた彼らだからこそ、その言葉、その歌に宿る大きな愛。アンコールも含めて全33曲。3時間を優に超える長丁場で、笑顔と涙にあふれる素晴らしい一夜を会場にいる全員で完成させたのだ。

すべての演目を終えても「帰りたくないですね……」と名残惜しそうに苦笑したテギョンは、メンバーそれぞれがランウェイやサブステージを巡って今一度、観衆に感謝の気持ちを届ける中、メインステージの中央で観衆に背を向け、瞳を閉じてじっと立ち尽くしていた。その胸には、どんな想いが去来したのか。そして最後に、ニックンが大粒の涙を流すと、メンバー全員が彼に寄り添い抱きしめる一幕も。6人の絆の強さを感じさせる感動的なステージで、2PMやファンにとって念願の東京ドーム公演は大団円を迎えた。

取材・文◎杉岡祐樹 撮影◎田中栄治/増田慶

<LEGEND OF 2PM in TOKYO DOME>
2013.04.21(sun) at 東京ドームSET LIST
Opening ~ The Legend
1.マスカレード ~Masquerade~
2.I was crazy about you
3.Breakthrough
4.HOT
5.Without U
6.Don’t Stop Can’t Stop
7.ウヨンSolo Stage「Sexy Lady」
8.テギョンSolo Stage「I LOVE U, U LOVE ME」
9.I Can't
10.I'll be OK
11.Beautiful
12.So Bad
13.Missing You
14.Back 2U
15.ニックンSolo Stage「Let It Rain」
16.ジュンケイ Solo Stage「TRUE SWAG」
17.GIVE ME LOVE
18.I hate you
19.I’ll be back
20.I’m your man
21.Heartbeat
22.チャンソンSolo Stage「Oh」
23.ジュノSolo Stage「SAY YES」
24.離れていても
25.Take off
26.Stay with me
27.Ultra Lover
28.10 out of 10(10/10)
29.Hands Up
30.This Is Love
encore
En1.Forever
En2.Hands Up(Remix)~Take off(Remix)
En3.離れていても(※21日のみ)

◆2PM オフィシャルサイト
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