スカパラ×細美武士、次はメキシコを熱狂させる

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<コーチェラ2013>のステージ上で突然のコラボレーションをみせた東京スカパラダイスオーケストラ×細美武士。彼らが今度はメキシコのステージに立った。オフィシャルから送られてきたライブレポートをお届けしよう。

◆東京スカパラダイスオーケストラ×細美武士 ライブ画像(メキシコ)

アメリカのカリフォルニア州インディオで開催された世界屈指のロックフェス<コーチェラ2013>で、日本人アーティストとして初めてメインステージに立った東京スカパラダイスオーケストラ。そのスカパラのステージにスカパラと揃いのスーツを着た細美武士(the HIATUS)が突如登場したことは、多くの日本の音楽リスナーに衝撃を与えた。しかし、その衝撃はコーチェラのみに留まらなかった。スカパラと細美武士が共演を果たした翌日、舞台は国境を越えメキシコ第2の都市グアダラハラへ。スカパラとメキシコの関係は、2011年4月、中南米最大のフェスとして知られる<Vive Latino>に招聘され、はじめてメキシコの地を踏んだスカパラであったが、スタジアムに詰め掛けた数万人の熱狂的なオーディエンスを激しく踊らせ大喝采を浴びたことがはじまりであった。

4月20日、グアダラハラの野外ステージにスカパラを観るために集まったオーディエンスは実に2000人。前座の数バンドのアクトが押しに押して開演時間はなんと深夜1時。そんな時間であるにも関わらず、スカパラを渇望するオーディエンスがグアダラハラの夜空を切り裂くかのような大歓声を響き渡らせている。スカパラメンバーがステージに登場すると、オーディエンスのテンションも最高潮に。最初のMCで谷中敦(B.sax)はスペイン語でオーディエンスを激しく煽り、それに応えるかのようにオーディエンスもヒートアップしていく。オーディエンスからは何度となく「オーレ、オレオレオレ、トーキョー、トーキョー」と異国の地であるとは思えないほどのコールを受ける。

そして、ライブ中盤、イントロが鳴り響くなか谷中敦の呼びかけにより、細美武士がステージに登場。スカパラと同様、オーディエンスから熱狂的に受け入れられる。

スカパラメンバーと細美武士は激しくも笑顔でステージングを繰り広げ、そのエネルギーがオーディエンスの熱をさらにあげていく。細美武士がステージを去ったあとも熱が冷めることはなく、深夜2時30分、熱狂のステージの幕は下ろされた。

翌4月21日、続く舞台はメキシコの首都であるメキシコシティ。会場となるSalon21には開場前から続々とオーディエンスが詰め掛けてくる。さらに会場周辺には違法なスカパラグッズを取り扱う露店が多数出店されており、それだけメキシコでのスカパラの人気の高さがしめされている。

この日の会場Salon21はチケットがソールドアウトとなり、5000人ものオーディエンスが集客される結果となった。前座のバンドが終了し、ステージの転換中であるにも関わらず、オーディエンスからは鳴り止まない「トーキョー」コールが沸き起こり、場内は終始地鳴りのような歓声のため、会話もできないような状態となっている。異様過ぎるほどの雰囲気に、何人ものスタッフから「ちょっと危ないんじゃないか」といった声まであがるほどだ。

オープニングSEが流れるなか、気合に満ち溢れたスカパラメンバーがステージに登場すると、オーディエンスの暴発寸前ともいえる大歓声が轟音となってメンバーにぶつけられる。そのパワーとエネルギーに押し負けないよう1曲目の「Shot In The Dark」からスカパラメンバーもトップギアで演奏していく。続く「非常線突破」ではNARGOの火の出るようなトランペットが炸裂し、大森はじめ(Per)が激しくアジテートを繰り広げる。3曲目の「スキャラバン」では早くもライブが終了直前かのような盛り上がりにステージ上のメンバーもフロアのオーディエンスも包まれている。

前日同様、谷中敦(B.sax)がスペイン語によるMCでオーディエンスのボルテージを最高潮にまで高め、最後は日本語で決め台詞とも言える「闘うように楽しんでくれよ」と煽っていく。その言葉通り、オーディエンスは途切れることなく闘うように大歓声をあげ、笑顔で楽しんでいる。前日のグアダラハラ以上に強烈な「オーレ、オレオレオレ、トーキョー、トーキョー」のコールがスカパラメンバーをさらに奮い立たせる。中盤での「SKA ME CRAZY」では場内が曲タイトル通り“CRAZY”な状態になっていく。

そして、谷中敦のコールによって細美武士がステージに呼び込まれると、5000人のオーディエンスも大興奮で細美武士を迎え入れる。コーチェラやグアダラハラよりも細美武士のヴォーカルは力強く心地よく鳴り響き、スカパラが奏でるアンサンブルと絶妙に融合している。細美武士も3日間のなかでいちばん笑顔が溢れステージ上で飛び跳ねており、それに引き付けられるかのようにスカパラメンバーからも笑顔が溢れている。1曲歌い終えた細美武士が2曲目に披露する「Pride of Lions」を流暢な英語でしびれるくらいカッコよく曲紹介すると、スカパラメンバー自身もしびれている様子だ。細美武士の曲紹介を受けオーディンスもさらにヒートアップしていく。

細美武士がステージとフロアに笑顔を残して去っていったあとも、熱狂という言葉が当てはまりすぎるほどのステージが繰り広げられる。「One Step Beyond」では細美武士がステージに再び登場し、スカパラメンバーと楽しく踊っている。そして、本編ラストは「All Good Ska is One」で締めくくられた。アンコールを求めるオーディエンスの大歓声に背中を押されるよう、すぐにステージに登場したスカパラメンバーは「5days of TEQUILA」を披露し、オーディエンスをさらなる熱狂へと導いていく。メンバー紹介では、ひとりひとり感謝の想いをオーディエンスに伝え、最後に細美武士もステージに呼び込まれ想いを伝える。

この日最後のナンバーは「DOWN BEAT STOMP」となり、スカパラメンバーと細美武士、そして、フロアのオーディエンスも踊りまくっている。演奏が終わるとメンバーは口々にたくさんのエネルギーの交換をしてくれたオーディエンスに感謝の言葉を告げステージをあとにした。

こうしてスカパラメンバーと細美武士による怒涛の3日間の幕は下ろされた。

なお、スカパラは帰国後の5月に<東名阪限定ツアー“新たなる欲望”>を開催する。ひょっとしたらどこかの会場で、コーチェラやメキシコで起こったようなプレミアムなことが起こるかもしれない……。

【ツアー情報】
2013東名阪限定ツアー“新たなる欲望”
5月11日(土)愛知・DIAMOND HALL (open 18:00/start 19:00)
5月12日(日)愛知・DIAMOND HALL (open 17:00/start 18:00)
5月17日(金)東京・shibuya AX (open 18:00/start 19:00)
5月18日(土)東京・shibuya AX (open 17:00/start 18:00)
5月22日(水)大阪・なんばHatch (open 18:15月start 19:00)
5月23日(木)大阪・なんばHatch (open 18:15月start 19:00)

◆BARKSライブレポート
◆東京スカパラダイスオーケストラ
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