【ライブレポート】ViViD、過去最長のツアー初日に新たな誓い「今日は本当の意味での再スタートだと思ってます」

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ViViDが4月19日、<ViViD TOUR 2013「Just do it !」>をスタートさせた。ツアーはこの日を皮切りに、7月21日の郡山CLUB#9まで全国41公演のロングスケールで開催されるもの。その初日となったSHIBUYA AXのステージはアグレッシヴでシンプルでありながらも、ロックに欠かせぬグルーヴ感が全体を支配していた。まさに全身全霊を傾けたライブをレポートと迫力のモノクロ写真でお届けしたい。

◆ViViD 画像

新たな幕は切って落とされた。4月19日(金)、SHIBUYA AX。この日が来るのを誰よりも待っていたのは、メンバー自身だったかもしれない。結成4周年のアニバーサリーデイであり、バンド史上最長の全41本にわたるロングツアー<ViViD TOUR 2013「Just do it !」>の初日。さらにSHIBUYA AXは、ViViDがメジャーデビューを発表した忘れられない場所だ。

2011年1月にシングル「「夢」~ムゲンノカナタ~」でメジャーデビューを果たして以来、リリースするシングルがすべてオリコンウィークリーチャートのトップ10内にランクインしているほか、デビューからわずか1年で日本武道館ワンマンを行なうなど、快進撃を続けてきたViViD。昨年はライブ本数が少なかったものの、インディー時代から着実に動員を増やし続けてきたバンドにとって、ステージは生命線のようなもの。大規模な全国ツアーと、久々のシングル「ANSWER」リリースのニュースは、ViViDが再びフルスロットルで走り出すことを意味しているように思えた。

開演時刻ピッタリの18時30分に客電が落ち、大歓声の中、メンバーがひとりひとり、ステージに登場した。オープニングナンバーはインディーズ時代から演奏し続けている「Across The Border」だ。前半から惜しげもなく、ヒットシングルをたて続けに披露し、攻めのパフォーマンスで超満員のフロアーを煽っていく。会えなかった時間を埋めるように、車のエンジンが徐々に加速していくように、その演奏、パフォーマンスは熱を帯びていった。

強靭なビートのミクスチャーナンバー「risk」や「vanity」では、瞬発力と躍動感がバクハツするViViDのライブの本領発揮! その爆音をモノともせずに突き抜けていくシンのボーカルにも磨きがかかり、女性ファンの声に混ざって、男性からの声援も多く飛び交っていた。

メリハリのあるドラムプレイでバンドサウンドを支えるKo-ki、超アグレッシブなパフォーマンスで骨太なビートを響かせるベースのイヴ、テクニカルなソロでハードロック好きのギターキッズを釘づけにする零乃、繊細かつエモーショナルなギターを鳴らす怜我。まったく違う個性を持つ楽器陣のアンサンブルと、華やかなパフォーマンスはViViDの強みだ。互いを活かしているスリリングな演奏は、いかにもバンドらしい。そして、この4人をまとめるシンはジャンルを超越してメッセージをダイレクトに伝える表現力を持つボーカリストだ。初めて聴く曲でも歌詞が届いてくる。

「ひとつになろうぜ、東京!」

シンが笑顔でこう叫んだ「PRECIOUS」は、“ずっとずっと君に届くように 僕は歌うから♪”というフレーズが再会を祝福するかのように響き、大合唱に。中盤では怜我がアコースティックギターを弾く曲など、彼らのメロディの美しさが際立つ曲が選ばれた。

「ViViDの4周年。こんなにたくさんの人が祝ってくれて心から感謝します。今日からバンド史上最長のツアーがスタートします。2012年はみんなに少し寂しい想いをさせてしまったけれど、活動を自粛したのは、武道館を終えて、実力不足を痛感して、ちゃんと自分と向き合って地盤を固めてもう1回、みんなの前に出ようと思ったからです。今日は本当の意味での再スタートだと思ってます。41本のライブの中ではケンカをすることもあるだろうし、もっと信頼関係が深まることもあるだろうし…。もっと、いいバンドになって帰ってくるので、しっかり東京で待っていてください!!」――シン

あたたかい拍手と歓声。「キミコイ」で始まった後半戦は、4人がセンターに集結したり、シンとイヴの絡みがあったりと見せ場の連続。加速して、解放へと向かっていくライブバンドらしいカタルシスのある展開がいい。

アンコールでは、最新シングル「ANSWER」が披露された。そして、「4年、バンドが続くってスゴイことだと思う」と感謝の気持ちを伝えたイヴ。「メジャーデビューを発表したAXでやれて感動です」とKo-kiと怜我。「兄貴!」という声に「男!!」と客席を煽った零乃。「気持ちいい!! 本当にバンドやってて良かったです!」とすがすがしい表情のシン。

アンコールでもいい緊張感は途切れることなく、ラストにみんなと出会えたからこそ、生まれた大切な曲も演奏された。そして、最後に待っていたのはメンバーも知らなかったサプライズ。ステージの上に4周年を祝うバースデーケーキとシャンパンが運びこまれたのだ。スタッフからの粋なはからいに感謝しつつ、全員でアニバーサリーイヤーに乾杯!

ViViDは自分たちが居るべき場所に戻ってきた。初武道館で「次は東京ドームだ!」と宣言したバンドの野心と心意気は何も変わっていない。

取材・文◎山本弘子

<ViViD TOUR 2013「Just do it !」>
2013年4月19日(金)@SHIBUYA AXセットリスト
1.Across The Border
2.Distance of mind
3.BLUE
4.FAKE
5.risk
6.vanity
7.REAL
8.PRECIOUS
9.夏風~endless love~
10.memories in white
11.夏花
MC
12.キミコイ
13.ring
14.RIDE on time
15.カケラ
16.夢~ムゲンノカナタ~
Encore
EN1 ANSWER
MC(※5人MC)
EN2 悪女♂トリッキー
EN3 W.B.A
EN4 survive
MC(※ショートMC)
EN5 message

◆ViViD オフィシャルサイト
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