【インタビュー】ジェシカ・ウルフ「ミュージックビデオに出てくる2.5mぐらいあるヘビは私のペットなの」

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シンガー、ソングライティング、ミュージックビデオの構想を始めとする音楽活動に加えて、女優、スタント・ウーマン、etc……。多彩なフィールドでその才能を発揮するフィンランド注目のアーティストにして、アルバム『レネゲイド』で日本デビューを果たしたジェシカ・ウルフがBARKS初登場。パワフル&キャッチーなロック・サウンドで、初来日のステージとなる5月25日の<LOUD & METAL ATTACK>を盛り上げてくれるに違いない彼女の、“スネイクチャーマー(蛇使い)”というさらに気になるプロフィールも含めてその素顔を探ってみよう。

──ジェシカさんの経歴で気になるのは、音楽活動と並行してスタント・ウーマンとして活動をされているっていうプロフィールなんですが、それはどんな経緯で?

ジェシカ:13才くらいのときから女優の活動をしていて、ミュージカルに出演したりとかもしていたの。で、それと同時にアクションとか武道、マーシャルアーツなどにもすごく憧れがあったので、とあるスタント・グループのメンバーの一員になって。それがきっかけで、グループを通じてスタントの映画とか、アクション・ムービーに出るようになった。4年くらい前から先生についてカンフーを習ったり、もっとさかのぼると、父がボクシングや柔術をやっていたので、私も子供の頃からそのようなことをマネごとでやったりもしていて。

──「Want You Out Of My Head」のミュージックビデオの中でもアクションシーンを披露していますよね。あの中に、ヘビが一瞬出てくるじゃないですか。プロフィールの中に、“スネイクチャーマー(ヘビ使い)”とあったのと、あのシーンは何か関係があるのかなって……。

ジェシカ:じつは、ペットなんです。

──えぇっ! 本当に?

ジェシカ:(笑)本当に。撮影のときに髪の毛にヘビが絡み付いちゃって、“誰か取って!”って頼んでも誰も助けてくれなくて(笑)。2.5mぐらいある、すごく大きいヘビなの。

──お父さんの影響もありつつ、ご自身もそういう格闘技にまつわるものがお好きなんですか?

ジェシカ:そうね。今もそうなんだけど、格闘技にまつわるもので身体を激しく動かしてアドレナリンを出すことは、私の中では音楽にもどこか通じている。私は女優業をずっと続けてきたけど、自分の中でのメインはあくまでも音楽の活動で、その音楽活動の中で、例えばエネルギーをパンプアップさせるためにアクションや演技で経験したことを活かしたりもしていて。カンフー、それとスタントは、私の中ではすごく二極したものとして同時に存在していて……。スタントは、ものすごく激しく暴れてエネルギーを発散する活動で、カンフーは、非常に集中して、静寂の中に何か極めていくものがあるっていう。その二つを同時にやることが、音楽活動をするにおいてもバランスを取るのにすごく役立ってるんじゃないかと自分では分析しているの。

──今回のデビューアルバムは、パワフルなロックサウンドがベースになっていますよね。

ジェシカ:ロックであり、ポップであり、私の好きな要素両方が入っているアルバムだと思うわ。ロックっぽさをあくまでも保ったうえで、そこに新しいヴァイブスを打ち込んでいったスタイルというか。自分の基本になっているのはやっぱりロックなサウンドで、その上からパラッとポップな要素を振りかけたような感覚かな(笑)。本当に苦労して、一生懸命作り上げた曲ばかりなので仕上がりにはすごく満足してるし、しかもそれが日本でもリリースされるっていうのは本当に嬉しい。

──ミュージックビデオも作られている「Broken Wings」を観たリスナーは日本にも多いと思うので、この曲が作られた背景をうかがっても良いですか?

ジェシカ:この曲のテーマ自体は、すごく前から書きたいと思っていたものだったんだけど……。作業的には、ある日スタジオでコーヒーを飲んでいたときに、ふと<We just lost another child today>っていう一番始めの歌いだしの部分が頭に浮かんで、一気に詞を書くことができたの。そこから曲が出来上がったんだけど、レコーディングに入ったときに、それをどういう角度で表現したら良いのかなっていうスランプに陥ってしまってすごく苦労した。制作を一度ストップしなきゃ歌えないくらいの状況だったんだけど、そのときに、“この曲は何を歌いたい曲なんだろう……”って自分の中であらためてよく考えたときに、一人の傷ついた天使のイメージが頭の中に浮かんだの。

──MVでも、黒い羽を背にしたジェシカさんが登場しますね。黒い羽の天使が。

ジェシカ:世界中の子供達を守っている天使で、その子供達が間違った道に行ってしまいそうになったときに助けなければいけないんだけれども、でも、子供達は天使のことが見えなくて間違った道に踏み込んでしまうたびに天使は傷ついていく。そして、すごく怒りを感じるんだけれども、どうしようもできない。そのイメージをきっかけにして歌ったらすごく良いテイクが録音できて、その足ですぐに家に帰って台本を書いてMVも完成したの。

──ポジティブな意志が、サウンドにも歌詞にも込められているアルバムですね。

ジェシカ:辛くて暗い一面を表現する歌詞が出てくる曲も確かにあるので、見方によっては色々な角度から解釈できる曲もあると思うんだけど。でも、自分としては、いつも最終的には前向きな、ポジティブなメッセージを込めたいと思って音楽をやってるわ。今回のタイトルの『Renegade』も、自分の道を恐れずに進むっていう意味での“Renegade”なの。“流れに流されていくよりも、自分の夢を追ってリスクを背負う方がまし”っていうフレーズが歌詞の中にも出てくるんだけど、私自身本当にそう感じていて。自分の信じる道を進むことの方が、他の人達が流れていく正解に一緒に行くことよりもずっと大事だと思っているの。

──そんなジェシカさんの今の夢もあらためて聞かせてください。

ジェシカ:ツアー! ビッグ・ツアーがやりたい。魔法のランプから魔王が出てきて“何でも叶えてあげるよ!”って言われたら、ワールドツアーって応えると思うわ(笑)。そして、最終的には、例えばチャリティだったりとか、音楽と色々な活動を結んでいけるようなアーティストになりたいっていうのが究極の夢ね。でも、今は、一歩一歩着実に進んでいってる。

──そのワールドツアーへの第一歩は、5月25日の<LOUD & METAL ATTACK>ですね。同郷のビッグネームバンド、NIGHTWISHと同じ舞台に立つっていう、日本初ライヴがすごいステージになって!

ジェシカ:最初に今回の出演者の話を聞いたときは、“Nightwish! Really!?”って(笑)。緊張と、興奮と、もう……言い表せない感じ。たぶんすごく緊張すると思うけど、同時にすごく楽しみで、日本のお客さんと一緒に今回のアルバムの曲に込めたメッセージをシェアしたいと思っているわ。こうして日本でアルバムがリリースされるのも、日本の皆さんがいつもサポートしてくれるからだと心から感謝しているので、5月25日は一緒に楽しみたい。一人ひとり全員とハグしたい……じゃなくて、日本なのでやっぱり、お辞儀かな?(笑) ヨーロッパ式だとハグ、日本だとお辞儀という感じだと思うので、ステージから深い深いお辞儀で感謝を表したいと思うわ。

取材・文●道明利友


『RENEGADE(レネゲイド)』
2013年4月17日(水)リリース
KICP-1656 \2,500(tax in)
01)ダーティー・キッシズ
02)ブロークン・ウィングス
03)イン・ディス・ガイズ
04)ブラインド
05)ウィ・ウィル・リヴ・オン
06)ホワット・ユー・アウト・オブ・マイ・ヘッド
07)トロフィー・ガール
08)バタフライズ
09)ブルー
10)アッシェズ・トゥ・ダイアモンズ
11)バックスタッバー *
12)ユー・シュッド・ゲット・オーヴァー・ミー *
*日本盤ボーナス・トラック

<LOUD & METAL ATTACK>
5月25日(土)新木場スタジオコースト
出演:
NIGHTWISH
MOKOMA
JESSICA WOLFF
CRASHDIET
LIV MOON

<インストア・イベント情報>
日時:2013年5月26日(日)13:00 START
場所:タワーレコード川崎店
内容:ミニ・ライヴ、サイン&握手会
問い合わせ:タワーレコード川崎店 044-245-9522
※ミニ・ライヴは観覧フリーとなります。
※タワーレコード川崎店、町田店、渋谷店、新宿店、横浜モアーズ店にて『レネゲイド』(KICP-1656)ご購入のお客様に先着でイベント参加券を配布します。
※イベント詳細につきましてはアーティストページでご確認ください。

◆ジェシカ・ウルフ アーティストページ
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