LOUDNESS「新たな絶頂期。何もかも身体に染み込んだ、いぶし銀のメタルの迫力や説得力がね。」

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1980年代にいち早く海外進出し、ビルボード・チャートにアルバムもランクインするなど、世界中から人気を集めた日本のヘヴィ・メタル・バンド、LOUDNESS。一時期は国内に活動をシフトさせていたが、ここ数年、再び欧米でのツアーも行なうなど、海外での活動も活発化。向こうのエージェントやファンからの注目も高まり、2013年に入って、着実に実を結び始めている。

◆LOUDNESS画像

まず3月には、アメリカで行なわれた<Monsters Of Rock Cruise>に日本のバンドとして初めて招聘された。このイベントは、豪華客船を使った4泊5日のカリブ海クルージング・ライヴ・パーティで、船内にある幾つかのステージでは様々なメタル・バンドのステージを楽しめる。今回はシンデレラ、テスラ、グレイト・ホワイト、リンチ・モブ、クイーンズライク、ストライパー、アルカトラスなど40近くのバンドが出演。LOUDNESSとは1980年代に共にツアーしたバンドや交流あるミュージシャンも多く、久々の再会を喜びあったという。

この5日間のクルージング中、LOUDNESSは船上メイン・ステージと船内の巨大シアターでステージを行なった。どちらのステージも、最大の動員数を集め、エネルギー溢れるライヴ・パフォームは他のバンドからも絶賛された。

「船内を歩いているだけでも、すごい声を掛けられて。1980年代にLOUDNESSのライヴを観た、という人もいたからね。ロックと一緒に呼吸してきたんやなって、ヒシヒシと感じられて。そんなみんなと時間を共有できたのも良かった」──高崎 晃

4月、今度はブラジルで行なわれたメタル・フェス<Live N' Louder Festival>に招待されている。二井原 実のスケジュールの都合がつかずキャンセルする案も出たが、フェス側からの熱心なラブコールもあって出演を決定。代わりのヴォーカリストには、高崎や山下昌良の好きなバンドのひとつ、HIBRIAのユーリ・サンソンにオファーしたところ「すごく光栄なこと。是非、LOUDNESSで歌わせてほしい」と快諾。アングラ、トゥイステッド・シスター、メタル・チャーチらと1万人のオーディエンスを熱狂させた。

「長いことLOUDNESSやってますけど、ポルトガルでMCやってるの聞いたのは初めてでしたよ(笑)。ユーリに歌ってもらったのは僕のリクエストでもあったけど、想像以上の歌。凄かったですよ」──山下昌良

「LOUDNESSに対する思いや敬意がすごく伝わって来ました。個人的には二井原さんのヴォーカル・スタイルのほうが好きなんですけど、ユーリのヴォーカルも素晴らしかったですよ」──鈴木政行

そして5月。アメリカで行なわれた<M3 Rock Festival>に招かれた。2012年にも出演しているが、そのときはサブ・ステージでのライヴだった。しかしステージ直後、フェス側から「2013年はメイン・ステージに出てほしい」と早々にオファーも受けていた。その言葉どおり2013年はメイン・ステージで約45分のライヴを行なった。これが凄まじい盛り上がりで、メンバーは確かな手応えも得たという。またバックステージでは、ブラジルで共になったトゥイステッド・シスターらと親交をさらに深めたり、樋口宗孝のソロ・アルバムにも参加したキングスXのタイ・テイバーとの再会もあった。

これら海外での人気を受け、すでにアメリカでは大手エージェントも動き出している。今後、大きな動きに発展していく気配が濃厚だ。6月にはシンガポールで行なわれるロック・フェスにも招待されている。LOUDNESSの活動ぶりは二井原のブログ“R&R GYPSY”で更新中。

そうした海外でのライブを行なう一方で、LOUDNESSは3月から国内ツアー<HURRICANE EYES TOUR 2013>もスタートさせた。これは過去のアルバムを主体にしたCLASSIC LOUDNESSシリーズとして2009年から不定期に行なっているツアーで、今回は1987年にリリースした7枚目の作品『HURRICANE EYES』をメインに据えたもの。現在もライヴの鉄板曲である「S.D.I.」はもちろん、ライヴで久々となる「Rock This Way」や「In This World Beyond」などを含め、19曲を披露。4月21日の品川ステラボール公演は、ニコ生で中継もされ、多くのファンが熱い一夜を楽しんだ。

「ハジけましたね。お客さんも楽曲の中にのめり込んで来て、曲が終わると地鳴りのような歓声がウォーと。いつもとは違った雰囲気でしたよ。それに曲を聴きながら当時の思い出にも浸りながら観てくれているようなね。そういう表情が客席に広がっているんです」──二井原 実

ライヴの盛り上がりやファンのリクエストもあり、このツアーの追加公演が6月16日にZepp Tokyoで行なわれることが決まった。ツアーではプレイしていなかった『HURRICANE EYES』の曲があることや、ニュー・アルバムのレコーディングも進めていることなどから、ツアーの一環とはいえ異なる内容のライヴにもなりそうだ。

「LOUDNESSは今、新たな絶頂期に来ていると思うんですよ。何もかも身体に染み込んだ、いぶし銀のメタルの迫力や説得力が。今じゃないと出せないものがあると思いますよ。ライヴに来ていただければ、やっぱこのバンドは凄いんだなと思うものを観せますんで」──二井原 実

取材:長谷川幸信

<CLASSIC LOUDNESS SERIES HURRICANE EYES TOUR 2013>
2013年6月16日
@Zepp Tokyo
OPEN 17:30 START 18:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888

◆LOUDNESSオフィシャルサイト
◆二井原ブログR&R GYPSY
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