【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第35回「『George Harrison / Living In The Material World』徹底考察」

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▲写真5:USオリジナル盤、裏ジャケット(左) / 写真6:UKオリジナル盤、裏ジャケット



裏ジャケットには、どちらにも、ジョージのシャレのつもりだったという“JIM KELTNER FAN CLUB”の記載があります(写真7)。

(何故ジム・ケルトナーのファンクラブ情報がここに載っているのかずっと不思議に思っていましたが、2011年公開のジョージのドキュメンタリー映画「Living In The Material World」でその謎が明かされました。)


▲写真7:JIM KELTNER FAN CLUB。US盤のみ、下に会社情報の記載あり / 写真8:背表紙と、裏ジャケットの右下



また左上部にも型番等の記載(US盤:SMAS-3410 / UK盤:PAS 10006 / OC 064 o 05370 / 丸の中にアルファベットのLマーク)があります。UK盤のみ右下に「Printed in England」の記載がありますが、US盤では「PRINTED IN U.S.A.」が型番と共に背表紙に記載されています(写真8)。UK盤では背表紙は「GEORGE HARRISON – LIVING IN THE MATERIAL WORLD」のみとなっています。

インナースリーヴもUS、UKともにデザインは同じ。紙質が違うようです。見開き(内側)の歌詞印刷面の紙の色が違うように見えますが、これは恐らく経年変化でしょう(写真9、10)。


▲写真9:インナースリーヴ外側を開いた状態。US、UK全く同じだが、裏側にあたる右下部にそれぞれの型番記載あり。 / 写真10:インナースリーヴ内側の歌詞印刷面。印刷内容は同じだが、US盤:見開き右下にPRINTED IN U.S.A. / UK盤:見開き左下にPrinted in England、右下にPAS-10006 の記載あり



レコードの袋はどちらも茶色というか黄土色で、印刷は一切無し。紙質、形状に若干の違いがあります。

レコード・レーベルを見てみましょう。
US、UKどちらもオリジナルデザインのレコードレーベルで、デザインは同じですが、やはり型番とリム部の会社表記がそれぞれのものになっています。


▲写真11:USオリジナル盤A面(左上) / 写真12:USオリジナル盤B面(右上) / 写真13:UKオリジナル盤A面(左下) / 写真14:UKオリジナル盤B面(右下)



盤自体は、これもこの年代の他の多くのレコード同様、US盤に比べUK盤の方が少し薄く、材質もUK盤の方がややしなやかな印象です。
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