【ライブレポート】東方神起、夢の5大ドームツアー閉幕。「東方神起のステージは、勇気、希望を伝えるために存在している」

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東方神起初となる5大ドームツアーが6月17日の東京ドーム公演をもってファイナルを迎えた。最終日にはふたりへのサプライズも用意。5万5000人が“夢のツアー”完走の瞬間を見守った。

◆<東方神起 LIVE TOUR 2013 ~TIME~>東京ドーム公演最終日 画像

日本デビューした時から「ステージに立ちたい」「オリコンチャートで1位を獲りたい」「ライブをやりたい」「アリーナツアーをやりたい」「ドームでライブをしたい」などなど夢を持ち続けてきた東方神起。そんな彼らの夢の中のひとつとしてあったのが、「5大ドームツアー」だった。今回、4月27日のさいたまスーパーアリーナ公演からはじまった夢の5大ドームツアーは、6カ所16公演、6月15日からの東京ドーム公演3日間で終了。公式発表によると、ツアー合計で約70万人、この3日間公演だけで16万5000人が東方神起のふたりに熱狂したという(なお、海外アーティストによる5大ドームツアーは史上4組目)。

そんな特別なツアーということもあって、東方神起側もライブに特別なこだわりをもって臨んでいた。ふたりのパフォーマンスはもちろんのこと、ユンホが「Y3K」に“Come on,”と白い歯を見せながら手招きした時の移動型ステージや、ステージ背面で様々なヴィジュアル演出に使われた大型スクリーンなど、ドーム公演だからこそ導入できる大型のステージセット、演出をふんだんに用いて、全26曲、3時間を超えるエンターテインメントとなった。

「Fated」からスタートした最終日。ユンホは「みなさんこんばんは、東方神起です。<東方神起 LIVE TOUR 2013 ~TIME~>いよいよ最終日、東京ドームようこそ。お久しぶりです。ユンホです。みんな東方神起待ってましたか? 元気でしたか? いよいよドームツアーの最後の場所、東京ドームです。今日はみなさんと東方神起、どっちが先に疲れるかの勝負だと思います。のちほど~。」と、いつもの調子で笑わせる。一方、チャンミンは、「今回、5大ドームツアーの最終日。日本全国どこよりも東京ドームが熱いですか? 約10年前は遠い夢だった東京ドームが、ドームツアーになって、今日はこの夢の時間をみなさんと最高の思い出にしたいと思います。」と、熱く盛り上げる。ちなみにチャンミン、集まったお客さんひとりひとりの顔を見たかったものの、客席からの熱気が霧のようにステージ周辺に立ち込めて、(顔が)よく見えなかったようだ。

ライブは、アップテンポのダンスナンバーあり、ふたりのハモリも際立つバラードあり。未来、過去、そして現在と“TIME”を行き来する東方神起のふたりが見せる“歌の表情”が変わるたび、悲鳴のような大歓声がドームにこだまし続けた。

ライブ中盤には、ユンホが「最終日だから、みなさん半端じゃないです。今日もちょっとやりすぎた感じしてるから、休んでいきたいなと思っているんですけど、チャンミンはどう思いますか?」と、チャンミンに問いかけ。するとチャンミン、「そのとおりですね。ツアーがはじまった時は、“すぐ次の曲行きましょうか”って思ったんですが、最近は、自分たちの体力の限界を感じています。休みたいです。と、ブレイクを要求。「みなさん、いつ座るんですか?」の振りに、5万5000人からの「今でしょ!」のコールで、オーディエンスを着席させてMCコーナーへ。ここで東方神起からは、キンタロー。の「フライングゲット」や「あたりまえ体操」を披露したり、チャンミンが「壇蜜」をWeb検索したというエピソード、さらに、最終日の前日にユンホのお父さんが電話で、「We are」と言ってきたので、思わず「T」と返したという「“We are T”が世界的に広まっている」という、チャンミン曰く、ユンホの大げさ過ぎる話などが飛び出した。

銀テープが舞い散る中、側面にもヴィジョンも備えた豪華なフロートでドームを一周しながらカラーボール(しかもユンホのキス付き)を投げ入れたりと、あっという間にライブ本編は終了。そしてアンコールでは、彼らの最新シングル「OCEAN」も披露された。なお、このシングルにおいて、東方神起は彼らが持つ海外アーティストの最多総売上記録を更新している。

「みんな十分楽しんでますか。みなさんの熱い応援は東方神起の大きな力の源です。今日、最終日だから、ちょっと体が体力的に満身創痍になった感じがするんだけど、ユノはまだまだ元気です。僕たちが初めて日本にきて、目標をいくつか決めてゆっくりゆっくりのぼってきたんですけど、その時の思い出が走馬灯のように脳裏をよぎりますね。一瞬、「頭を駆け巡りました」って言うか、ちょっと悩みました(笑)。素敵でしょ? 俺、頭いいです(笑)。最初はライブハウスで、一生懸命頑張って、その後は武道館に立つことができて、みなさんのおかげでアリーナツアーができるようになって。そのあとは、去年ここで泣いたこともあるんですけど、ドームのステージに立つことができて。いよいよドームツアーができるようになりました! 本当にみなさんも知ってると思いますけど、東方神起は順風満帆ではなかったんですよ。もちろん、紆余曲折もあります。時にはホームシックになったり、壁にぶつがったりくじけたり、喜怒哀楽もあったんですけど、そのたびにみなさんが温かい応援をくれたので、それを乗り越えて、今の東方神起がいると思います。本当に、何度も言いますけど、本当にありがとうございます。これからも、しょしかんぱ……初志貫徹で頑張ります! これからもよろしくお願いします。」── ユンホ

「あの、えー、もうそろそろですね。僕達のお別れの時間に近づいてきているんですよ。本当に、5大ドームツアーの最終日の最後のお別れが近づいてきてると思うと、寂しいですね。あの昔の人……じゃないかもしれないけど、正直、名前だけ知ってますよ。リチャード・バック(※ アメリカの作家。代表作『かもめのジョナサン』)という人。「お別れに悲しむな。再会にはお別れが必要だ」って、いう話をした人らしいです。僕達が再会するためにはお別れが必要なのです。バイバイはさよならのそんなわけじゃなくて、じゃなくてですね。再会をするために必要なお別れだと思います。」── チャンミン

そしてこの日は最終日ということで、ファン参加型のサプライズも特別に用意されていた。ラスト「In Our Time」の曲中、東京ドームを満たしたパールレッドの海が一斉に消えて、次の瞬間、パールブルーの中に浮かび上がる、ツアータイトル「TIME」の文字。これは、あらかじめ各席に配布されていたサイリウムをひとりひとりが掲げることで、5大ドームツアーを完走したふたりへの感謝とお疲れさまの気持ちを表したもの。突然の出来事に目を輝かせたまま呆然とするチャンミン。意味がわかって笑顔を見せるユンホ。歌詞のとおり5万5000人がひとつになった光景と大合唱。最後の最後にはライブの演出を手がけたSAMもステージへと呼び込まれ、さらに、終わることのない「東方神起!」コールに、エンドロール映像を止めて予定外の挨拶をするなど、東方神起の5大ドームツアーは熱狂と感動のファイナルを迎えた。

「このふたりと仕事ができて、心から光栄に思ってます。本当に、素晴らしいチームだと思ってます。スタッフのみなさん含めて、バンド、ダンサー、チャンミン、ユノ、誇りに思ってます。本当にありがとうございました。」── SAM

「今日でドームツアーは終わりましたけど、この前、ちょっとスタッフさんと打ち上げがあって、そこで「東方神起のステージはなんだと思いますか?」って訊いたことがあるんです。みなさん、東方神起のステージはなんだと思いますか? かっこいいパフォーマンスや素敵な歌、それは他のアーティストにも、僕たちより上手な方もいて、いろんな方がいると思うんですけど、東方神起のステージは、僕達だけ感じれる、勇気、希望。それをちゃんと伝えるために存在しているんですよ。ステージの上で、チャンミンも僕もそうだし。見えないところで頑張ってくれてるスタッフさんの力があるからこそ、このステージがあると思います。東方神起のメンバーになって、そして、みなさんに会えることができて本当によかったです!! 東方神起のメンバーになって、みなさんに会えて幸せでした! 今日、本当にありがとうございました。」── ユンホ

「ええと。すごく楽しかったし、みなさんの笑顔が今日も見れて、幸せな1日だったなぁ、と思います。今日、本当に幸せでした。」── チャンミン

東方神起は、まだ叶えていない夢のひとつである、海外アーティスト初の日産スタジアムでの単独ライブを8月に控えている。

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「今回のドームライブツアーで、名古屋に行ったら、3デイスでひつまぶしを5食を食べて。もう見たくないです(笑)。で、福岡に行ったら、「福岡のひつまぶしも美味しいですよ!」って福岡のイベンターさんに。「ひつまぶしはもういいんですけど……いただきます。」って。なんとなく食べて、大阪に行ったんですよ。「まさか……」って。大阪のイベンターさん「大阪のひつまぶしも美味しいですよ。」って。正直、みんな僕のこと好きじゃないなって思って。これは確かに嫌がらせじゃないかなーと。ちょっと怒りました、マネージャーさんに(笑)。で、マネージャーさんに「名古屋から大阪まで食べさせてもらって、これ以上、ひつまぶしがきても驚かないですね。僕を驚かせるなら、本物のうなぎを用意してくれないとー」って冗談で言ったら、今日、控え室のドアを開けたら……水槽にうなぎが。(ここからチャンミンはうなぎについてと、うなぎが“男の体のどこか”に効く食べ物だと熱弁を振るうが、中略)。僕、今回のツアーのキーワードは、“うなぎ”です。」── チャンミン(ライブ中のMCより)


text by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

◆BARKSアジアンアーティスト チャンネル
◆東方神起 オフィシャルサイト
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