Crack6のMSTRこと千聖、主催によるイベントツアー<Crazy Monsters~4 Piece Place TOUR2013~>が6月9日(日)、新宿BLAZEでファイナルを迎えた。

◆<Crazy Monsters>~拡大画像~

各地で大成功をおさめた本イベントではCrack6、GOTCHAROCKA、ν[NEU]、THE MICRO HEAD 4N'Sと世代を超えたバンドが競演。最終日には4バンドにALvinoも加わり、約4時間半にわたる熱いライヴが繰り広げられた。

開演予定時刻の17時を少し過ぎた頃、ステージには司会進行役を務める山本昇氏と、MSTR(千聖)、Rickyが登場。まずは、名古屋、京都、大阪と廻ってきたツアーを振り返っての爆笑トーク(しこを踏んだ出演者がいたため、名古屋場所、京都御所、大阪夏場所と呼ばれていたらしい)。途中からはALvinoのKOJIも加わり、PENICILLINとLa'cryma Christiが(同世代)、当時、あまり交流がなかった意外な事実が発覚(?)。超人見知りなO-JIRO(Crack6のドラマーでもある)とKOJIが楽屋でPCのマニアックな話題で盛り上がり、初対面にして数秒で仲良くなってしまったというエピソードも場内を沸かせていた。オープニングトークは予定時間をうわまわり、いよいよ賑やかなイベントの開幕だ。

トップバッターはν[NEU]。満員のフロアーに七色にキラキラ光る指輪が揺れる中、ライヴは最新シングルに収録されているダンスチューン「LUNA」からスタート。

「一番手はお客さんとステージとの距離を縮める役目だと思ってます。僕がいちばん幸せだと思っているイベントなので、成功させたい!」

みつ(Vo)がファイナルに賭ける想いをぶつけ、アグレッシブなナンバー「Key of Life」では「声を届けてくれ!」と煽り、タクミ(G)、華遊(G)、ヒィロ(B)、ЯeI(Dr)が華のあるパフォーマンスとプレイで魅了する。ヘヴィチューンもエレクトロな踊れる曲もメロディが立っていて、歌を活かす技のきいた演奏も彼らの強み。そして何より存在がキラキラしている。華遊がラップする「ピンクマーブル」ではフラッグを持った謎の2人組が登場し、ダンスで盛り上げる演出が。どこかで見た顔? と思いきや、正体はMSTRとRicky。もちろん、場内、大盛り上がりだ。

「これ完全アドリブなんです! 急に来てくれたんですよ!」

みつは嬉しそうに言っていたが、のっけから、こんなサプライズが飛び出すのも、ツアーで濃い時間を過ごしてきたイベント<Crazy Monsters>ならではである。

2番手は2012年の夏に結成されたGOTCHAROCKA。元VIDOLLの樹威(Vo)、元PhantasmagoriaのJUN(G)、元しゃるろっとの十夜(G)、真吾(B)にサポートの元VIDOLL、TERO(Dr)を加えた個性派揃い。バンドの紹介ソングのような趣もある「Gotcha6Ka」はJUNのエッジの効いたコーラスが樹威の色気のあるボーカルに絡むヘヴィで遊び心のあるナンバー。背中を大胆に見せた衣装を着た樹威は今回のツアーがいかに楽しかったかに言及し、「なごんだ雰囲気もありつつ、ステージでは本気でぶつかりあえる」と満足気。「JapanesQ」ではフロアーにマイクを向け、コール&レスポンス。安定感のある演奏、ボーカルはさすがだが、誰もが参加したくなる面白さがある楽曲(アレンジも沖縄音楽を取り入れていたり予測不可能)には好奇心をソソられた。

続いての登場は、本イベント、初出演のALvinoだ。翔太(Vo)、潤(G)、KOJI(G)の3人に清(B)と元La'cryma ChristiのLEVIN(Dr)をサポートに加えた強力ラインナップ。

「最終日だけ参加させてもらって、僕らもようこそ、な感じなんですけど」と超自然体なボーカリスト翔太が場内の空気をなごませる。翔太、KOJI、潤がAメロを3人で一緒に歌う最新アルバム収録曲「シルフィード」では熱気に満ちたBLAZEに爽やかな風を吹かせた。音色へのこだわりを含めてツインギターの醍醐味が楽しめるKOJIと潤のプレイも見所満載。GOTCHAROCKAの樹威に「舞台が暑いから気をつけるように」と出演直前にアドバイスされたエピソードも微笑ましく、後半戦では「ここで一生のお願い! 電気やってもらってもいいですか?」と翔太が頼むとメンバーやオーディエンスから「電気?」と突っ込まれ、「え? サイリウムっていうの? 何ていうの?」と持ち前の天然ぶりを発揮。一貫して解放感のあるステージで楽しませた。

3バンドの出演が終了し、転換では再び山本氏が登場し、樹威とみつのトークタイム。<Crazy Monsters>を通じてすっかり打ち解け、みつは先輩、樹威のかわいらしい部分を発見し嬉しそう。このコーナーではドナルドダックのモノマネをみつが披露。「樹威さんが言ってほしい言葉でモノマネします」と言うと「じゃあ、“背中キレイだね”でお願いします」とテレまくる樹威。もちろん、みつはリクエストに応えたのだった。

ブレイクタイムをはさんで、イベントは後半戦に突入。熱いコールの中、ステージにRicky(Vo)が登場。煽って踊り、THE MICRO HEAD 4N'Sのステージの始まりだ。彼らも元DA SEINのRicky、元FANATIC◇CRISISのkazuya、SHUN.のギター隊、元D'espairsRayのZERO、TSUKASAのリズム隊という精鋭バンド。テクニシャン揃いのメンバーが鳴らすダイナミックなサウンド、音圧をモノともしないRickyのハイトーンボーカルが会場を揺らす。

「僕、<Break Out>世代なんですが、今日はその頃、TVに出ていた人たちがいっぱい出ています」とRickyは、ALvinoの潤(元PIEEROT)と仲良くなりたくて、誕生日にツイートしたらスルーされてショックだったというエピソードを披露。7月に発売されるアルバムの中から一足早く新曲「雷鳴」を届け、後半戦は「一緒に踊ろうぜ! 自分の大好きなバンドのタオルを回せ!」とBLAZEを熱くさせた。

20時30分を過ぎ、いよいよ、トリをつとめるCrack6が手拍子と歓声の中、ステージに姿を現す。フックのあるメロディと歌詞がスコーンと入ってくる切なくもアッパーな最新シングル「Lovelss」で幕を開け、お立ち台で煽る本イベントのボス、MSTRの存在感とパフォーマンスにみんな釘づけ。PENICILLINファンにはおなじみのSHIGE ROCKS(G)やeversetのTENZIXX(B)、JIRO6(Dr. O-JIRO)の実力派メンバーがバックを固めていることもあって、スーパーギタリスト、MSTRはギターソロ以外、ボーカルに専念する楽曲も。ヘドバンチューンからエレクトロポップな切ない歌モノまで守備範囲は広く、見ている人たちを笑顔にさせてしまうヴィヴィッドでハイブリッドなナンバー揃いだ。

「楽屋にいたら、本番終わったν[NEU]のメンバーが汗だくになってて、「若いからな」と思ってたら、次、終わったGOTCHAROCKA汗だくで、「ウ~ン若いからな」って思ってたら、ALvinoもTHE MICRO HEAD 4N'Sも汗だくで、これは「年齢関係ないな」と。要は熱気です(笑)」

MCで笑わせ、「Ride on the Crack6!」とコール&レスポンスで盛り上げる「キラキラ」や、サビでみんながタオルを回す「77OЯ」では、「俺を振り回してみろ!新宿!」と煽りも絶妙。マイクのみで歌い、上手、下手へと煽って会場をひとつにしてしまった。ラストナンバーはRicky、GOTCHAROCKAのJUN、ν[NEU]のヒィロがステージに呼び込まれてのキラーチューン「KICK!」。

まだまだ熱い夜は終わらず、出演バンドのボーカリストが呼びこまれ、樹威がモノマネを披露したり、ツイッター問題に揺れた(?)潤とRickyが和解の握手をしたり、和気あいあい。さらにバンドの選抜楽器陣も集結し、「PENICILLINの曲、やろうか」と、最後は総勢12人での(途中から華遊も乱入)「ロマンス」の大セッションが繰り広げられた。



「調子に乗って、また、このイベントやりたいと思ってます。早ければ秋口ぐらいに」と締めたMSTR。

世代を越え、レーベルを越え、全員が共鳴しあって、志を1つにしなければ、この空気感は生まれない。シーンに、またひとつ新たな歴史が刻まれた。

取材・文●山本弘子

6/9 新宿BLAZE 「Crazy Monsters」セットリスト
●ν[NEU]
1.LUNA
2.LIMIT
3.Key of Life
4.ピンクマーブル
5.エンドロール

●GOTCHAROCA
1.Gotcha6ka
2.Terminal
3.Poisonous berry
4.JapanesQ
5.Hydrag
6.Samurai dreeeeeam breaker

●ALvino
1.New World
2.Gray Zone
3.シルフィード
4.Blue Bird
5.Close to you
6.WB

●THE MICRO HEAD 4N'S
1.WHITE SOUL
2.GLORIOUS BLAZE
3.雷鳴
4.REVERBERATIONS
5.I surrender
6.フォトグラフ

●Crack6
1. Loveless
2. 破壊不可能
3. 記憶の匣
4. キラ☆キラ
5. 770R
6. NEO
7. KICK! (Crack6 with Ricky)

セッション
ロマンス - 20th Ver. - (PENICILLIN)