【インタビュー】Brandel「バンドのグルーヴを突き詰めることができて初めてお客さんも楽しく踊れるかなって思うんです」

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2012年7月いっぱいで初代ヴォーカルのKenjiが脱退。Lyuon(B)、Kaz(Dr)、Juker(G)の3人での活動を経て、2012年の11月から新ヴォーカルTAKIが加入し、バンドとしての結束力もより増したBrandel。2013年、5月8日には新体制になってから初の作品「WHERE THE SURISE」もリリースされたばかりだ。現在はバンドグルーヴをさらに強固にするため、全国でライヴを展開している。著しい進化を遂げる4人に、「WHERE THE SURISE」が完成するまでの激動の日々を振り返ってもらった。

■ヴォーカリストとの新しい出会いを求めながらも
■3人のグルーヴを追求することが将来的なビジョンに近かった

――バンドの顔でもあるヴォーカル脱退の危機を乗り越えてきたわけですが、これまでの流れを聞かせてもらえますか?

Lyuon:ヴォーカルがいなくなること自体も危機だったんですが、バンドとしての目標やビジョンから遠ざかることがもっと危機でしたね。だから、3人になってからも待ちの体制ではなく、ライヴをたくさんやって、3人のグルーヴを追求することに徹したんです。新しい出会いを求めつつ、3人のグルーヴをもっともっと追求するほうが、僕らの将来的なビジョンに近かった。そんな中、周りの人からも新しいヴォーカルのオーディションの話を提案していただいて、僕たちも話し合いを重ねていました。

Juker:結局、新しいヴォーカルを入れるにしても、3人の音が作れていない限り、新しくヴォーカルとして入ってくる人も、「このバンドでやりたい」っていうビジョンも見えにくいじゃないですか。3人でライヴをやって、3人でお客さんを満足させられるものができてからヴォーカルを入れたいっていう気持ちのほうが強かったんです。

――演奏面での説得力を強める良い機会だったわけですね。

Lyuon:演奏だけじゃなく、僕とJukerで歌も唄ってたんです。そういう部分でもチャレンジすることがいっぱいあって。体力づくりから歌の練習。もちろん楽器のこともそうなんですけど。4人のときには出来なかったことを3人でしっかりやって、基礎を作り直しました。元々、初代のヴォーカルのときはあまりライヴ志向ではなかったんですよ。ライヴは確かにやってたんですが、(どちらかというと)ライヴバンドというよりは作品にこだわりたいというスタンスが強かった。でも、ライヴを重ねていくことで、もっとライヴを追求していきたいっていう気持ちが強くなったので、3人になってからは、完全にそこにフォーカスしていました。

Kaz:ヴォーカルが抜けるということは、ハタから見たらピンチかもしれないし、実際に危機でしたが、ピンチをチャンスに変えるって言葉もあるように、ヴォーカルがいなくなったことで見えたこともあったんです。それを糧にしようってことで。いろんな経験ができたし、考え方も変わって、より前に進もうっていう決意も出てきたなって思いますね。

――Takiくんがオーディションを受けたきっかけは?

Taki:メンバーとは遠い遠い知り合いみたいな感じで、以前、対バンしたことがあったんです。で、Lyuonから、「こんなバンドなんですけど、興味ありますか?」ってBrandelのホームページのリンクを貼付けたメールが来た。あまりに急だったので、そのときは「え?」ってビックリしたんですが、そのときちょうどバンド活動をしていなかったので、「興味あります!」と。

Lyuon:それまで、ギリギリまで3人でやっていくっていう方向性も残しつつ、短期間にたくさんの人に会って、一緒にスタジオに入ってたんです。そんな中、出会ったのがTakiで。メールを送って三日以内にスタジオに入りました。それまではマネジャーに面談してもらって、人間的に大丈夫かどうかとか、モチベーションとかも見てもらった上で、スタジオに入るっていう感じで。でもTakiの場合は、もともと良いヴォーカルだったっていう触れ込みもあったし、僕自身も「かっこ良かった」っていう印象があったから、いきなりスタジオに入ってみようってことになったんです。

――Takiくんになった決め手は?

Lyuon:スタジオに入るにあたって、彼だけがギターを持って来ていたんです。ライヴを意識している感じがあって、そこがガツガツライヴをやってた僕たちと足並みが揃ってるなって感じたんですよね。オーディションだから緊張しているのはわかるんですが、他のみんなは「ヨシッ!うまく唄うぞ!」みたいな人が多かったんですね。でも僕らは歌がうまく唄えるというよりは、ライヴやその先のビジョンも見据えてゴールが交わるっていうのを感じたかったんで。それがTakiには感じられた。

――Takiくんはバンド経験もあったんですよね。

Taki:はい、そうですね。一つのバンドではないですけど、4~5年はバンドで活動していました。解散も経験し(笑)、バンドの大変さもわかってますしね。

――スタジオに入るときにギターを持っていったのは何か理由が?

Taki:あぁ……いや……単純に、ハマるだろうなって思ったんです。自然と持って行きました。僕自身、ギターを持って唄うというのが普通だったというのもあるかな。

Kaz:むしろTakiさんは今までハンドマイクで歌を唄うことが少なかったんだよね?

Taki:そうなんです。Brandelに入って、ハンドマイクの曲も増えて、俺にとってはチャレンジですね。

――元々あったバンドに加入することに対してはどんな気持ちでした? しかも、Brandelの目標はかなりグローバルで、志の高いバンドでもあったし。

Taki:なかなか複雑ですよ。でも、僕自身、Brandelに加入を決める直前、語学留学しようか迷ってたんです。世界で通用するような、どこでもやっていける人間になりたいと思って。そういうときに、世界を目指しているバンドのオーディションだったから、「これはいい!」って。

――Brandelの歌詞は英語が多いし。

Lyuon:日本語の曲もあったけど、英語の曲をTakiが唄いたいっていうんで。今、日本語の曲がないっていうのはTakiの意思が強いんですよ。以前、4人のときは日本語の曲もちょこちょこやってたんですけど、それは今はなくなりましたね。

◆インタビュー続きへ
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