【インタビュー】なついろ、本領発揮のアルバムリリース「私たちも“待ってました!”という感じの夏アルバム」

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夏をコンセプトにしたユニット:なついろが、7月24日にいよいよ本領発揮の夏のアルバム『Summer Spur』をリリース。夏は夏でも、“どこか危ない香りがする「夏」”の曲を多数収録し、大人も楽しめる夏の一枚が完成した。夏らしいポップチューンだけではなく、ジャズシンガーの肩書きも持つ森川七月のルーツも垣間見えるようなジャズテイストのナンバーや、レゲエまで、サウンドでも夏のさまざまなシーンを彩ってくれる。

◆「夏の太陽のせいにして」MUSIC CLIP

■少し危険な大人の恋がなついろのテーマになってて──森川
■なついろを聴いたときに、みんなが一つになれる空間を作れたら──山崎

──本領発揮の夏のアルバムが完成しましたね。しかも、夏は夏でも、“どこか危ない夏”がテーマになっているという。

森川:そうなんですよ。2ndシングルの「夏の太陽のせいにして」から、少し危険な大人の恋がなついろのテーマになってて。大人も楽しめる曲がたくさん入ってるんです。

──前作「あの夏色の空へと続く」と比較してどんな作品にしたいと思いました?

森川:前作よりも、もっといろんな感じの曲が入ってて。“なついろってこんな曲もあるん?”って思ってもらえそうな感じの曲まであるんです。グンっと広がるし、変わったなっていう感じがありますね。

──前作よりもよりカラッとした感じがしますよね。前作は秋に出たから、振り返った夏のイメージもあったけど、今作は夏の渦中という感じですから。

山崎:そうですね。だからちょっと弾けた感じの曲調のものも入っているので、そういうのも楽しんでもらえたらいいですね。

北川:前回も大人っぽい曲もあったんですけど、今回は、“危険な香り”にちなんでる感じがして、すごい大人っぽい感じになってるんですよね。

──全体的に肉食系女子ですよね。

森川:そうそう(笑)。前回から肉食系はチラホラ見えてるんですよね。

──“押し倒してキスしたい”って歌詞がありましたもんね(笑)。

森川:ははは(笑)。

山崎:今作はタイトルを見ただけでもわかるような、ドキッとさせるような、「キツく結ばれた身体」だったり、「Self Nude」とか、いろいろと出揃ってきたので、そういうのも楽しいんじゃないかなと思います。

──あえてそういうドキッとさせるタイトルをつけたんですよね。

山崎:そうです。私はデモ音源を聴いて、そこから歌詞のイメージを広げるんですけど、「Self Nude」に関しては、曲をいただいたときに、カッコいいけど女性らしくてセクシーな印象を受けたので、これはタイトルから決めましたね。

──曲の内容にセクシーさを感じたのは「icecream」ですけど、「キツく結ばれた身体」はタイトルからストレートですよね。

森川:秘めた想いとか、届かない想いとか、大人じゃないと味わえない恋の形を爽やかなテイストのサウンドに乗せるのが私のテーマだったんですよ。今回私が三曲書いた歌詞のうち、「icecream」が最初にできたんですけど、ホントにアイスクリームを食べてたら浮かんだんですよ。昼にやってるドロッとしたドラマを見ながらソフトクリームを食べてて。でも歌詞はソフトクリームでは合わなくてアイスクリームに変えて、“コレッ!”と思ってワーッと書いてったんです。アイスクリームは溶ける……はいはい。甘い……はいはい……みたいな感じ。アイスクリームを形容するワードを連想して書いたらセクシーな感じになったんです。その延長でできたのが「Everything for you」なんですけど。

──これって、不倫を匂わせるような……。

森川:えっ!?……まぁ、捉え方は人それぞれで(笑)。「icecream」の延長で、同じ主人公にしたんですよ。はじめは、「icecream」で、“今、はじまった!”みたいな感じなんですけど、日が経っていくごとにそれどころではなくなってしまったという。

──ドロドロのズブズブの恋愛に……。

森川:そう。まさに昼ドラみたいなね。で、「キツく結ばれた身体」はまたちょっと別で、加奈ちゃん(北川)のデモを聴いて作ったんですけど。

北川:曲を作ったときにも、とびきり明るい曲でもなく、曖昧さや不安定な感じをイメージして作ったんです。だから、こういう歌詞が乗ってきたときにイメージ通りだなぁと。一致した感じがして嬉しかったです。

──艶かしさがサウンドと言葉で出ていますよね。このアルバムって、昼間からスタートして夜になっていくイメージですけど、ここは夜ゾーンですよね。

森川:うん、そうですね。「Everything for you」も「self Nude」も遅い時間ですよね。

──「七色と如雨露とキミとボク」で少し明るい時間になりますけど、時間の経過もありますし、聴いてるとどんどん深くなって、夏の1日を過ごしている感じになりますよ。レゲエサウンドに挑戦した「We'll be One Heart,One Love」は絶対にエンディングにピッタリですし、聴きやすい流れですね。

森川:この曲はレコーディングで、なついろの制作に携わっているみんなにも唄ってもらったんですよ。加奈ちゃん、好詩未ちゃん(山崎)はもちろん、エンジニアさんも巻き込んで。いい感じになりました。私がレコーディングしたときもみんなで唄ってるイメージを頭に想像しながら。

山崎:なっちゃん(森川)が普段唄っている声を聴きながら自分が唄うと、めっちゃうまく聴こえるんですよ(笑)。楽しく唄えましたね。

北川:“みんなで大合唱してるイメージだから気楽に”って言われたから、音程がどうとか深いことは考えず、スタッフさんと3人くらいでブースに入って肩を組んで録ったんです。結構一発オッケーで。すごく楽しかったから、ライヴではお客さんも混じってもらって、ぜひともみんなで唄ってもらえたらいいなと。

森川:うん。こういう、みんなで一つになれるような曲は、今の時代に必要かなと。

山崎:一つになれる……じゃないけど、なついろを聴いてもらったときに、みんなが一つになれる空間を作れたらいいなぁと思って。だから“そうであればいいな”っていう願望的なものがこの曲には詰まってて。

──レゲエアレンジにしたいというのはなついろからのオーダー? 作曲編曲した徳永暁人さんの提案?

森川:徳永さんが持ってきたデモにはゴスペルな感じとかレゲエな雰囲気がもう出来上がってたんですよ。もうちょっと、ゴスペルテイストとレゲエテイストがディープだったかな。みんなで唄っていったりアレンジが入ってきたりしたら、ハッピーさが強く出ましたよね。

──レゲエには挑戦したいっていう意向もあったんですか?

森川:夏だしね。レゲエ、いいですよね。“夏=レゲエ”みたいなイメージもありますから。

◆インタビュー(2)へ
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