【インタビュー】アイス-T、「映画を作るのはレコードを作る5倍の難しさがあるね」

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アイス-Tが初監督を務めた映画『アート・オブ・ラップ』が、7月27日(土)よりシネマライズ他にて全国順次公開となる。

◆アイス-T画像

『アート・オブ・ラップ』は、47名のラッパーの証言を通しヒップホップのルーツと歴史を紐解くドキュメンタリー作品だが、公開を目前にアイス-Tのオフィシャル・インタビューを独占公開しよう。。

──初監督作品ですが、最初からプロジェクトに参加してどうでしたか?

アイス-T:難しかった。映画製作について色々と教わったし、収入を得る難しさも学んだし、宣伝の難しさも学んだ。映画を作るのはレコードを作る5倍の難しさがあるね。

──この映画を撮る上で一番重要な要素(ポイント)はなんでしたか?

アイス-T:各アーティストに同じ質問をして、正直な答えをもらうこと。型にはまった映画を作らないこと。連中(アーティスト)には単純に質問を投げかけ、ありのままの答えを得ること。そうすることで、観客はヒップホップのありの姿が見られると思う。ヒップホップはとても知的なものだと俺はわかっている。知的な質問をすれば、知的な作品が完成する。

──47人のアーティストはどのように選ばれましたか?Jay Z、クイーン・ラティファ、リル・ウェインやアトランタ、ベイエリアヒップホップを撮らなかったのには理由がある?

アイス-T:選ばれたアーティストは個人的なつながりがあるアーティストだった。有名だから出演依頼したわけではない。50セント、Jay Z、リュダクリス、リル・ウェインは出演依頼したけど、忙しかったりで参加できなかったんだ。友人のバスタ・ライムスは10回以上も映画出演経験があるやつだが、とにかく時間がなくて出演できなかったんだ。試写のあと、俺に「参加できなくってすごく後悔しているよ」って言ってきたんだ。

──インタビューを通じて、アフリカ・バンバータ、Run-D.M.C.からエミネムやカニエ・ウェストまで…新しい発見はありましたか?

アイス-T:誰もが俺の知らない一面を持っていたと思う。よく知っている仲間たちだけど、このドキュメンタリーを通して色々と驚かせられたよ。KRS・ワンとの会話も驚きの連続だったね。KRS・ワンの名前がクリシュナ教徒から来たこと、ホームレス時代にクリシュナ教徒のことを学んだこと、映画では全てを描けていないけど、とにかく新鮮な情報が多かった。インタビューが始まるとすぐに、クリシュナ教徒の話、KRS・ワンの名前の由来など話してくれたんだ。この映画はみんなが今までに見たことがない素顔を描いた作品になったと思う。

──映画を見た人にどういうメッセージを伝えたい?

アイス-T:なんだろう…何か得て帰れるといいかな。観客次第かな。監督としてはさらにラップを理解してもらえたらうれしい。ブロンクスの子供から始まり、世界を変えたのがラップだとわかってもらえたらうれしい。

──ヒップホップがこんなにグローバルな音楽になった理由はどこにあると思う?

アイス-T:ヒップホップが音楽なんじゃなくて、ラップが音楽であり、文化。ストリート・カルチャーで5つの要素を持っているんだ。DJ、ブレイクダンス、ラップ、グラフィティ…これらの知識がある人、例えば俺のマネージャーはラップ出来ないし、ブレイクダンスやDJも出来ないけど知識だけはすごくある。5つ目の要素は「知識」なんだよ。ブラジルの子供は彼らなりのグラフィティを持っているし、日本の子供は自分なりのグラフィティがある。ストリート・カルチャーはあくまでもアートの形だけで、誰もがそこに自分の持っているスキルをはめ込むことが出来るんだ。ある程度のスキルを求めるものではないんだ。

──日本にもヒップホップがあるのを知っていますか?知っている、好きなアーティストは?

アイス-T:以前はよく日本に行っていたから日本にもヒップホップがあるのは知っている。日本にシンジケートがあって、DJ YUTAKAはそのメンバーだし、dj hondaはよく知っている。新人のラッパーは恥ずかしながら知らないが、日本人や中国人、韓国人などアジアでもラップをしている人がいるのは知っていたよ。

──ラッパーとして、俳優としてのキャリアがあり、今回監督としてもデビューしましたが、将来挑戦してみたいことは?今取り込んでいる新規プロジェクトはありますか?

アイス-T:長編を監督してみたいな。次の目標はそれだと思う。

──公開に向けて、日本のラッパー、ヒップホップファンにメッセージを

アイス-T:サポートしてくれてありがとう。日本のファンはすごいハードコアなファンだと思っているし、彼らが劇場に足を運ぶと信じている。いつかまた日本に行きたいと思っています。日本に行くととてもよくしてもらっています。とにかく映画を楽しんで。フィードバックを期待しているよ。

Photo by Nancy Mazzei


『アート・オブ・ラップ』
監督:アイス-T
出演:エミネム、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、カニエ・ウェスト、RUN DMC、ナズ他
2012年/アメリカ/112分/ビスタ/5.1ch/原題:Something from Nothing:The Art of Rap
2012(C)The Art Of Rap Films Ltd kadokawa-sound.jp/art-of-rap
7月27日(土)より、シネマライズ他にて全国順次ロードショー
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