【ライブレポート】クインシー・ジョーンズ、32年振りの来日公演スタート

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米ポピュラー・ミュージック界の巨人クインシー・ジョーンズが来日し、7月28日(土)BLUE NOTE TOKYOで3ヶ所5公演となるツアーをスタートさせた。

◆クインシー・ジョーンズ画像

▲アンドレアス・ヴァラディ
▲エミリー・ベア
▲ニッキー
▲パティ・オースティン
この日の公演は<The 80th Celebration Live Gala Party>と題され、7月31日から始まる国際フォーラム公演の前夜祭的な位置付けで、クインシーが育てる若手ミュージシャン中心の構成。

冒頭にはクインシーの偉大なる足跡をまとめた映像上映に続いて、客席最前方に座っていたクインシー・ジョーンズが立ち上がって「たくさんのいい想い出がある日本に再び来られて嬉しく思います。ドウモアリガトウ!」と挨拶。「日本といえば、しゃぶしゃぶの神戸ビーフにセイコ・マツダ!」と客席にいた歌手の松田聖子を突然紹介し、会場を驚かせる。

オープニングはキューバ生まれの鬼才ピアニストが率いるアルフレッド・ロドリゲス・トリオ。左手で弦を叩き、右手で鍵盤を弾く内部演奏などトリッキーでアグレッシブなプレイを聴かせる。途中からは少年ギタリスト、アンドレアス・ヴァラディも加わり、16歳とは思えぬ素晴らしいジャズ・ギターをつま弾く。

ピアノは、天才少女と呼ばれる12歳のエミリー・ベアーに、先週モントルー・ジャズ・フェスの最終日に出演を果たした盲目のジャスティン・コフリンが続く。さらにカナダ出身の19歳のジャズ・シンガー、ニッキー・ヤノフスキー。ジャズという枠に収まらないパワフルでソウルフルなボーカルで会場を圧倒。

この若手5組はいずれもクインシーが次世代を担うミュージシャンとして連れてきた秘蔵っ子たち。演奏力もさることながら、各々が既に独自の色を持っている。さながらフレッシュ・オールスター戦を観ているよう。ファースト・ショーが終わった後、クインシーは客席に残って彼らに叱責する反省会を行っていたのが印象的だった。

これら若手に加え、ベテランのパティ・オースティンは、ガーシュウィンの「Love is here to stay(わが愛はここに)」をじっくり歌い上げ、さすがの貫禄を見せつける。セカンド・ステージでは、TOTOのメンバーでもあるグレッグ・フィリンゲインズ(Pf)とサイーダ・ギャレット(Vo)がサプライズ登場。マイケル・ジャクソンの「マン・イン・ザ・ミラー」等を歌って、オーディエンスを大いに沸かせた。

この日はBLUE NOTE TOKYOが会場という事もあって渋いジャジーな選曲。国際フォーラム公演では、グラミーを5回受賞したジェリー・ヘイが音楽監督を務める気鋭のバンドと共に、クインシー歴代のヒット曲を矢継ぎ早に披露予定。第1部は日本のアーティストによるトリビュート・パートもあり。記憶に残るコンサートになる事必至だ。

<クインシー・ジョーンズ来日公演 Quincy Jones The 80th Celebration Live in JAPAN>
2013年7月31日(水)
8月1日(木)
@東京国際フォーラム ホールA
18:00開場/19:00開演
S席 \9,500(SS席、A席は両日とも完売)
主な来日メンバー:クインシー・ジョーンズ:プロデュース&コンダクター
シンガー:パティ・オースティン/ジェームス・イングラム/サイーダ・ギャレット
ザ・グローバル・ガンボ・オールスターズ:アルフレッド・ロドリゲス・ピアノトリオ/ニッキー・ヤノフスキー(ボーカル)/エミリー・ベア(ピアノ)/アンドレアス・ヴァラディ(ギター) 他
QJバンド:ジェリー・ヘイ(音楽監督)/グレッグ・フィリンゲインズ (キーボード)/ニール・スチューベンハウス(ベース)/ジョン・ロビンソン(ドラム)/ディーン・パークス(ギター)/パウリーニョ・ダ・コスタ(パーカッション)他

<トリビュート・パート参加アーティスト>
絢香 / 小曽根真 featuring No Name Horses / 小野リサ/ K / ゴスペラーズ / BoA / 三浦大知 / 土岐麻子(7月31日のみ) / VERBAL(8月1日のみ) / JUJU(8月1日のみ) / MIYAVI × 沖仁 × 上妻宏光(8月1日のみ)
バンド(五十音順):石成正人(g) / 亀田誠治(b) / 河村"カースケ"智康(ds) / 斎藤有太(pf) / 島健(arrange) / 三沢またろう(Perc.) / 森俊之(key) / 大滝裕子(cho) / 高尾直樹(cho)(五十音順)

PHOTO:佐藤拓央 or Takuo Sato

<広島公演 ピース・アーチ・ひろしま エターナルピースコンサート>
8月3日(土)17:00開演
@広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館大アリーナ)
出演アーティスト:
第1部:柴咲 コウ/KARA/清水 翔太
第2部:安全地帯
第3部:クインシー・ジョーンズ(メンバーは国際フォーラム公演と同じ/日本人アーティスト参加は無し)
http://www.peace-arch-hiroshima.net/

◆クインシー・ジョーンズ来日公演特設サイト
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