【インタビュー】グリーン・デイの大ヒットアルバムを舞台化。演出家が見所を語る

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8月7日よりスタートしたブロードウェイミュージカル『american IDIOT(アメリカン・イディオット)』。幕が上がると多数のモニターにはさまざまな映像が流れ、生バンドの強烈な演奏とキャストの歌声に、いきなり別世界に引きずり込まれる。グリーン・デイのアルバム『アメリカン・イディオット』をユニークな舞台にした演出家マイケル・メイヤー氏に、誕生までの秘話を聞いた。

◆american IDIOT 写真


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―― どうしてこのアルバムを舞台化しようと思ったのですか?

マイケル・メイヤー(以下:MM):子どものころからミュージカルのアルバム(CDじゃないよ…笑)を聴くのが好きで、簡単なシノプシスから物語を膨らませていたんだ。だからアルバムを聞いたときに、頭の中で物語ができた。ビリー・ジョーに許可をもらって、音楽監督のトム・キットに声をかけたら、即座に「やる、やる、やる!」というので、『春のめざめ』のスタッフたちを集めた。振り付けは“ダンス”ではなく、心情を表現する動きにしたかったので、ロンドンで観た作品が印象的だったスティーブン・ホゲットにお願いすることにしたんだ。

―― 舞台化で難しかったところと、見所を教えてください。

MM:一人称の視点から複数のキャラクターを作ったこと。それに同じ空間の中で、それぞれに焦点をあてた3人の世界を描きわけるのは、観客を混乱させないかと、ちょっと心配だった。『アメリカン・イディオット』とは、テレビの前に座って、そこで言われることを何でも信じ、自分では考えずに多数派に賛成する人のこと。そんな風になりたくないというフラストレーションを抱えた3人には、どの文化でも共感してもらえると思う。俳優だけでなく映像からも過剰なほどの情報があるから、何度見ても新しい発見があるのだと思う。でも別々の音や映像という「情報過多」というのは、今の現実だからね。

取材・文 笠松綾
写真 (c) SHINOBU IKAZAKI

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ブロードウェイミュージカル
『american IDIOT(アメリカン・イディオット)』
2013年8月7日(水)~2013年8月18日(日)全16公演予定
会場:東京国際フォーラム ホールC
料金:S席 \10,500(税込)/ A席 \8,500(税込)
※未就学児童のご入場はできません
※開場時間は、各公演の30分前
※英語上演・字幕スーパーあり
※予告なく出演の一部、出演者が変更になる場合があります
※グリーン・デイは出演しません
【音楽】グリーン・デイ
【作詞・共同脚本】ビリー・ジョー・アームストロング
【演出・共同脚本】マイケル・メイヤー
【出演】アメリカカンパニー
お問い合わせ:キョードー東京 0570-550-799

◆american IDIOT オフィシャルサイト
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