AKB48&SKE48ほか、15組のアイドルが一挙集結した<a-nation island IDOL NATION 2013>

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8月3日より9日間にわたって様々なエンタメ・アイランドが渋谷に登場する<a-nation island powered by ウイダーinゼリー>。連日多彩なデイリーテーマのもとに開催されるライブの8日目は「IDOL NATION 2013」。今をトキメク人気アイドルたちが圧倒的なパフォーマンスで国立代々木競技場第一体育館を華々しく彩った。

◆<a-nation island IDOL NATION 2013> 画像

まずはオープニングアクトとしてDancing Dolls、Prizmmy☆、ウェザーガールズ、i☆Risというフレッシュな4組が次々と登場。それぞれがグループとしての特性をしっかりと魅せるダンスと歌を披露することで、会場の温度を早々に急上昇させていく。

本編1組目は、大歓声で迎えられたDorothy Little Happy。東北を拠点に活動する5人組であるが、その人気はすでに全国区となっている。「colorful life」ではピュアでキュートな表情を見せつつも、続く「諦めないで」では、ハードなダンスを見せつけるワイルドな一面もあり、その表現の幅がグループとしての大きな魅力として届いた。“聴けばカラダが踊り出す。見ればみんなが恋をする”というキャッチコピー通り、彼女たちが見せた全力のパフォーマンスに会場は大きく揺さぶられ、そこにいる全員がトリコになっていた。

続くCheeky Paradeは、小生意気で攻撃的な、でも圧倒的な吸引力を持つステージングで会場をガッチリとロックする。懐かしのTVゲームをパロディした映像と相まって、楽しい世界観を演出した高速ダンスチューン「C.P.U !?」や、ステージ上を左右に駆け巡った「BUNBUN NINE9'」、「まだまだ声足りないだろー!」と煽りを入れてサビの<GAN GAN GAN>を大合唱させた「Cheeky dreamer」など、有無を言わせぬハイテンションナンバーで攻めまくり、その強烈な個性を観客にしっかりと植えつけていた。

この日、唯一のソロアーティストとしてステージに上がったのは吉川 友。2人の男性ダンサーを交えつつ、メドレーを含め、様々なタイプの楽曲を響かせていく。笑顔だったかと思えば、ふと憂いを帯びた表情になってみたり、セクシーさを見せてみたりと、その豊かな表現力にドキッとさせられる瞬間が幾度もあった。そこには女優としての経験が大きく反映されているのかもしれない。キマグレンがプロデュースを手掛けた「八月の花火」では、スクリーンに花火の映像が流され、夏の思い出の一コマを華やかに演出してくれた。

レーザーを駆使したド派手な照明の中、怪しげな黒装束姿で登場してインパクトを与えたのはDream5。黒い衣装を脱ぎ捨てれば、若さハジけるいつもの5人があらわれ、キャッチーかつダンサブルな楽曲で観客を大きく沸かせていく。コール&レスポンスで一体感を生み出した新曲「We are Dreamer」や、TRFの名曲を自分たちの色で染め上げた「CRAZY GONNA CRAZY」などでは、グループとしての実力をしっかりと提示。この日、唯一の男子メンバーとなった高野洸の名前が客席に飛び交っていたのも微笑ましい光景だった。

「IDOL NATION」第一部のトリを飾ることとなったのはSKE48。オープニング映像の段階で大きな歓声とコールが巻き起こり、カラフルなサイリウムで客席は幻想的な雰囲気に包まれる。そしてメンバーたちが登場するとオーディエンスの興奮は最高潮に達し、自己紹介的な意味を持つ1曲目「SKE48」から熱いライヴが繰り広げられた。メンバーたちがステージをめいっぱい使ってパフォーマンスする姿は、大所帯グループならではの武器。広大な会場の隅々にまで歌とダンスと笑顔を届けていく。新曲「美しい稲妻」では事前にサビでの掛け声を練習しただけあり、最高の一体感を生み出した。本編終了後にはアンコールも実現、ラストに披露された「仲間の歌」では感動的な大合唱も。曲に込められたメッセージと相まって、そこにはハッピーな景色が浮かび上がっていた。

約1時間の休憩を挟み、第二部は9nineからスタート。「もっともっと行くよー!」と客席を煽りながら繰り出されるアッパーなダンスチューンの数々に会場が大きく揺れる。クールな印象のダンスのかっこよさにシビれる瞬間が多かったが、「one Kiss」では覚えやすいキュートな振り付けをみんなで楽しむという親しみやすさもアピール。メンバーとの距離がグッと縮まる。ラストの「困惑コンフューズ」ではタオルを振り回して大きな風を巻き起こし、ライヴを武器とするグループであることを明確にアピールしてみせた。

クオリティの高い楽曲群を、それに負けないパフォーマンス力で表現していったのは東京女子流。特筆すべきは後半に、Jが手がけたロックチューン「Get The Star」と、せつないバラード「Last Forever」というリリース前の楽曲を2曲並べたこと。ある種、挑戦的なセットリストだが、彼女たちが楽曲に込めた思いは伝播し、観客はしっかりと反応していた。素晴らしい。ライヴ中には去年に引き続き、12月22日に2度目の日本武道館公演を行うことも発表。東京女子流の成長/進化はここからさらに加速するはずだ。

会場に鳴り響く「おい!」コールに導かれ、背中に「(仮)」と書かれた衣装で登場したのは、アップアップガールズ(仮)。クラブでも機能するであろうヘヴィなダンストラックの上で、ハイテンションに歌い、叫び、そして暴れまくる姿には新たなアイドルのスタイルが宿っているように思う。演歌調で始まり、その後にアッパーなお祭りソングへと変貌していく「アップアップタイフーン」をはじめ、そのすべてがカオスなキラーチューンばかり。一度見れば必ずや心に爪痕が刻まれる── アプガのライヴにはそんな魅力がある。

続いて登場したのは、メンバー10人の個性が絡み合い、圧倒的なパワーを放つSUPER☆GiRLS。曲中での掛け声をオーディエンスに求めたり、男子と女子に分けてコール&レスポンスをしてみたりと、ステージと客席の距離を縮める空間作りができるのは、ライヴで鍛え上げられたグループならでは。「常夏ハイタッチ」と「MAX!乙女心」の夏ソング2連発に続き、ラスト「Every Body JUMP!!」ではタオルを回して大きな盛り上がりを生み出した。エンディングでは全員でジャンプして締め。その一体感が最高に気持ち良かった。

TRFのカバー「EZ DO DANCE」で勢い良くスタートしたのは、アイドリング!!!。20人のメンバーが曲ごとに華麗なフォーメーションを見せることで、ステージが様々な表情に変化するのが見ていて楽しい。情熱的な新曲「サマーライオン」と爽やかな高速ナンバー「プールサイド大作戦」という季節感のある2曲で盛り上げた後には、新メンバー5人の加入がアナウンスされた。この先、さらなる表現の幅を手に入れることになるであろう彼女たちが歌ったラストソングは「職業:アイドル。」。それはこの日のアンセム的な雰囲気で会場に心地よく鳴り響いていた。

今年の「IDOL NATION」もクライマックスへ。大トリはすべての人が待ち望んでいたAKB48の登場だ。クールでワイルドなパフォーマンスに沸いたオープニングの「UZA」に続き、2曲目は一転、爽やかな「会いたかった」へ。そのメリハリのついた流れにヤラれる。限られた時間の中でオーディエンスを楽しませるべく考えつくされたライヴの構成には、彼女たちのサービス精神とプロ根性が垣間見えた。客席への視線と歌を投げかけながら届けられるキラーチューンの数々。ラストは、センターを務める指原が「踊ってくださいね~!」と叫び、新曲「恋するフォーチュンクッキー」を。新たな魅力を感じさせるディスコライクなナンバーに会場は心地よくグルーブしていた。鳴り止まない歓声に応え、アンコールでは鉄板ソング「ヘビーローテーション」を披露し、イベントを大団円へと導いた。

それぞれに強烈な個性を持ち、独自のスタイルを提示する15組のアイドルたちが競演した「IDOL NATION」。それは、アイドルの隆盛がまだまだ続くであろうことを確信させる至福の約6時間であった。


取材・文/もりひでゆき

◆BARKSアイドル
◆a-nation island&stadium fes. 2013
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