清塚信也、『さよならドビュッシー』、いっぱい弾きます

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9月20日(金)、代官山蔦屋書店で行われた映画『さよならドビュッシー』のBlu-Ray/DVD発売記念トーク・イベントに、ピアニストの清塚信也が利重剛監督、サエキけんぞうと共に参加、映画撮影の苦労話や今秋開催のツアーに向けてのトークが繰り広げられた。

◆清塚信也画像

清塚信也は、これまでドラマ『のだめカンタービレ』(2006)や映画『神童』で、ピアノ演奏シーンの吹き替えで出演した事はあるものの、本格的な俳優デビュー作は、2013年1月公開の映画『さよならドビュッシー』が初めて。利重監督は「俳優と違ってミュージシャンは自分の世界をもってる方が多い。僕は演技力より、人として興味ある方に出て欲しく、清塚くんを見てこの人しかいない!」と清塚起用の理由を話す。この映画には、他にもサエキけんぞうやミッキー・カーチスといったミュージシャンも出演している。

清塚はピアノ指導に使う言葉やセリフなど細部に渡ってアドバイスする等、脚本作りにも参加したという。「演奏シーンに至っては清塚くんのOK待ち(笑)。まるで僕付きの助監督のようだった。清塚くんには感謝してます」と利重監督も絶賛するほど、キャストを超えた活躍をみせたようだ。

トークの話題は、連続テレビ小説『あまちゃん』で足立ユイちゃんを演じる橋本愛にも及んだ。ほとんどピアノ演奏経験のなかった橋本愛のピアノ教師役を買って出たのは、映画のストーリーと同様に清塚が担当。「撮影期間中にピアノを弾けるようにするために、鍵盤の押さえる順番を叩き込んだ。彼女はそれを全部覚えるんです。とにかく短期記憶が凄く、天性のリズム感を持っていたからこそ!」とピアノの演奏すらも演技として出来てしまう橋本の才能に清塚は脱帽する。一方、監督は「正しい手の動きを教えると、正しい音が出る!先生がいいと短期間にここまで出来るのかと、まるで魔法を見ているようだった!」と清塚の指導に舌を巻く。香月遥(橋本愛)を予選に送り出すシーンでは「今まで教えた事がちゃんと出来るのか?とホントに先生のつもりでハラハラ心配しました」と橋本との撮影の想い出を清塚は語る。

たいへんだったのは、岬洋介(清塚)と遥(橋本)が教師と教え子として出会うシーンの撮影だという。岬洋介が弾くリストの超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」は、プロのピアニストすら敬遠するという難関曲。通常、映画では事前に録音された音源に合わせて当て振りで弾くところを撮影する。しかし監督は撮影と録音を同時に行う事にこだわった。演奏からセリフのやり取りまでを1カットで撮影し、それをあらゆる角度から撮る為に何度も何度もテイクを重ねた。現場では、役者も録音部も撮影部も緊張の極みだったという。「子どもの頃から1日12時間ぐらいピアノを練習してるので、遠慮なくいって下さい!何回も弾きますからと言ったら、ホントに遠慮なく弾かされた…』と、このシーンの撮影の凄まじさを、清塚は苦笑混じりに語った。

秋には本業のピアニストとしてのツアーも始まる。清塚のコンサートは、クラシック系では珍しくトーク・コーナーが長いのが特徴だ。少しでもクラシック音楽に興味を持って欲しいという思いで、演奏前に楽曲や作曲家のエピソードを面白おかしく解説したのが始まりで、すべらなければ笑いをとってもあり!と徐々にトークの時間も長くなり、今やすっかり名物コーナーとなった。

秋のツアーでは、クラシックの名曲に加え、前述の超絶技巧練習曲第4番「マゼッパ」や、ドビュッシーの「月の光」などの映画に使われた楽曲も数多く演奏するという。グレイテスト・ヒッツ・オブ清塚信也のような集大成的なコンサートにしたいと話す。ちょうど取材が行われた日の朝に新曲も生まれた。ロマンティックで力強いバラードだそうで、コンサートで披露されるか期待が高まる。清塚信也の秋のツアーは11月3日の長野を皮切りに11月27日の東京まで4ヶ所で開催される。

清塚信也ツアー<K'z PIANO SHOW 2013 知って得して 笑顔で帰れる 笑得るクラシック ~Learn for Smile~ツアー>
11月3日(日・祝)13:30/長野・ホクト文化ホール 中ホール
11月4日(月・振休)14:00/まつもと市民芸術館 主ホール
11月13日(水)18:45 /愛知県芸術劇場 コンサートホール
11月27日(水)19:00/東京オペラシティ コンサートホール


◆映画『さよならドビュッシー』オフィシャルサイト
◆清塚信也オフィシャルサイト
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