【インタビュー】CLIFF EDGE、過去曲から印象的なフレーズを抜き出して再構築したスピンオフ曲収録のコンセプト・ミニアルバム『Diamond Stars』

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2013年5月、メジャーデビューから5週年の集大成でもあるベストアルバム『THE BEST~You're the only one~』をリリースし、8月にはワンマンライヴを渋谷WWWで行ったばかりのCLIFF EDGE。第二章の始まりを告げるミニアルバム『Diamond Stars』が10月2日に発売される。この作品は、一風変わったコンセプトで制作された。これまでの彼らを知る人はニヤリとし、初めての人は、過去作品が聴きたくなるであろうそんな作品について、3人に話を聞いた。

■他のプロデューサーさんにフラットに見てもらって
■また新たなパンチラインを生みだしたかった

――新作の「Diamond Stars」はコンセプトがとてもユニークですね。過去曲から印象的なフレーズを抜き出して、そのスピンオフとして曲ができているから、元の曲を知ってる人は当然楽しめるし、知らない人は元になっている曲も聴きたくなります。この企画を思いついたのはどんなきっかけ?

JUN:5月にリリースしたベストアルバムの制作時に、何を入れようかって過去曲を聴いていたんですね。「こんな曲あったね」とか、「こんなアレンジだったんだー」って振り返ったときに、例えばよく出てくる「5月20日」という日付に対して、「どういう意味なんですか?」ってファンの子から聞かれることも多いから、そこを掘り下げたアルバムを作ったら面白いんじゃないかって話をしてたんですよ。まぁ、その時は遊びレベルの話だったんですけどね。で、ベストが出たあと、「じゃあ、次はどんなことをしよう」って話を本格的にしはじめたときに、「そういえば、あんなアイデアあったよね」ってことになって。

――しかも、あえて一曲ごとにプロデューサーを立てて。

JUN:はい。親交のあった方から、これまでのつながりはないけど憧れの人であったりとか。過去の曲のスピンオフっていうパンチラインは、僕らにとっては、こびりつくような想いがあるわけです。それを自分たちで作っちゃうよりも、他のプロデューサーさんにフラットに見てもらって、パンチラインからまた新たなパンチラインが生まれるような、そんなところが狙いなんです。

DJ GEORGIA:僕は歌詞をどれにするかっていうのを決めたら、あとは作業を見守っていたんですが、ものすごく勉強になりました。人それぞれのプロデュースの仕方がまったく違うから。

――DJ GEORGIAはより客観的な立ち位置から今回のレコーディングを見ていたんですね。

DJ GEORGIA:そうですね。プロデュースの仕方もそうだけど、僕の場合はDJという職業柄、どうしても機材に目がいっちゃうんですよ。例えばNAOKI-TさんはJ-POPシーンを牽引していくようなトラックメーカーでもあるわけで、スタジオに行ってみたら、何千万かかってるんだろう……っていう機材があって、「こういう機材を使って、こういう音を作ってるのか!」ってすごく参考になりました。逆に松尾潔さんの片腕的な存在の田中直さんの機材はめちゃくちゃヒップホップなんですよ。嘘でしょ? みたいな機材を使っていたのが印象的でしたね。

JUN:プロデュースの仕方は本当に参考になりました。「はじめまして」ってところから、曲が完成して、マスタリングまでが一つの物語ですけど、プロデュースをされながらも、そのやり方の一部始終を見ていたような感覚で(笑)。僕らも他のアーティストさんのプロデュースもしてきたから、刺激になりました。あと、歌詞の部分でも、良かれと思って書いていたことが、「意外とこれじゃ伝わらないかもしれないなぁ」ってところを指摘されたりして。「じゃあ、ここを入れ替えて逆にしてみよう」ってやってみたら「こっちの方がいいかも!?」って新発見があったり。今までやったことなかったような手法の書き方もありました。

――作詞の作業でのエピソードで印象的だったのは?

JUN:「ろくでなしメモリーズ」のプロデュースをしてくれたみっくん(mitsuyuki miyake/mihimaru GT)は僕らの友達でもあるんだけど、mihimaru GTでは女の子と一緒にやってるから、男同士の熱い友情みたいなものは今まで書いたことがなかったんですよね。だからすごく新鮮で楽しいって言いながら、「俺は友達をこう見てるよ」とかお互いの友情観のぶつけ合いで出来上がってったんですよ。あれは面白かったですね。

――「ろくでなしメモリーズ」は「LIV~大切なあなたへ~」の中の「ロータリー あの頃溜まった」ってところから広げているんですよね。それが3人の出会いと絆の曲になっていて、PVも3人のヒストリーがドラマ仕立てになってる。

JUN:PVもほぼノンフィクションですね。さすがに街で手売りはしてませんでしたけど(笑)。5年経って、本当の意味で第一幕が終わって、いよいよ第二幕が始まる。他のプロデューサーさんやミュージシャンも同じことを言うんですが、5年って曲を作ってても、歌詞を書いてても、良い意味で一周してるんですよね。そんな時こそ、逆に一番楽しめる時期。前と同じことをやっても、スキルが上がってるぶん、違った聴かせ方ができるし、違ったアプローチのアイデアっていうのがふつふつと出てくる時期なんですよね。ちょっとしたスランプみたいな時期もあってこそなんですけど。そんな時期に、「CLIFF EDGEってどんな始まりだったっけ?」って改めて話し合ったときに、クラブでお客さん二人しかいないのにライヴやってたとか、ライヴが終わったら、誰もライヴを見てないのに、衣装のこととか、セットリストのこととか反省文を書いたりしてたとか思い出したんですよ。で、「その時代のことを今日にしたいね」ってことになって。それを聴いてもらうことで、それぞれのリスナーが感じる何かが見つかればいいなって思ったんですよね。

――昔の曲にあった、たった1フレーズからよくこれだけ広げるなぁと思ったのは「エリカの花」なんですけど。エリカの花言葉でもある「孤独」「博愛」っていうのは、「LIV~大切なあなたへ~」で「エリカの花」というワードを歌詞に使ったときから、その意味合いを持たせて使っていたの?

SHIN:はい。「LIV~大切なあなたへ~」では、相手が孤独って思ってることを気づけない自分をどう表現しようって思ったときに、「孤独 花言葉」で検索をかけたら「エリカ」っていう花が出て来て。今回の「エリカの花」では、「エリカ」をクローズアップして、その花言葉を広げて書いたんです。NAOKI-Tさんはすごく歌詞と向き合ってくれて、俺とJUNとNAOKI-Tさんの3人でじっくり作ってった感じで。孤独があるからこそ博愛の感情が生まれて、幸福感がある時こそ、この幸せが続くのか続かないのかっていう不安がつきまとったりもするわけで。そういう幸せの裏にある不安とか。その対比でうまく歌詞を構築していったなと思うんですよね。


――確実に「LIV~大切なあなたへ~」の世界を広げてますよね。個人的にツボだったのは、今作でようやく5月20日に何があったのかが明かされたことなんですが。「5月20日」というのは、過去、「BIRTH~You're the only one Pt.2~feat.MAY'S」「LIV~大切なあなたへ~」「また二人で…~あの日の帰り道~feat.RSP」の三曲にも渡って出てくる日付で、どれだけその日に忘れられない何かがあったのかって、ものすごく気になってましたから。

SHIN:そうですね(笑)。自分の粗相によって、大事な人と別れてしまったっていう思いをした経験のある人はたくさんいると思うんですが、俺にとって「5月20日」って、すごく大事な人を失った後悔とか、自分自身に気付きを与えてくれた象徴なんですよ。もう一生のうちでこの一回しかないだろうっていうくらいの経験になった別れ方をしているんですね。結局、原因は自分ですけど、5月20日に別れた瞬間からずっと連絡もとっていないっていう。ちゃんと話し合いもできずに一瞬で消えてしまった。恋って怖いなって。2年、3年付き合った子と、その一つの事件が起きたのをきっかけに一切なかったことになってしまうのか……って。その時に訪れた後悔はハンパなかったですよ。今回はその物語を伝えることができたかなって。

――ラップも物語を伝えるようですしね。

SHIN:ポエトリーラップじゃないですが、読み物を読むようなラップっていうのは今後もやっていきたいなって思うきっかけになりましたね。

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