【インタビュー】CLIFF EDGE、過去曲から印象的なフレーズを抜き出して再構築したスピンオフ曲収録のコンセプト・ミニアルバム『Diamond Stars』

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■今までの曲たちっていうダイヤの原石があって
■それをもう一度焼き直してさらなる輝きを生みたい

――「Diamond days」だけはスピンオフとはちょっと違う成り立ちですね。

JUN:はい。この曲は僕らの神的な存在だった松尾潔さんにお願いしたんです。ライヴを観に来てくれたんですね。その時にはもうアルバムのタイトルが決まってたんで、次の作品は「Diamond Stars」になるってことをお客さんに発表したんです。そうしたら、「ダイヤモンドってフレーズはいいね」って。「ダイヤの原石」って言葉があるように、ダイヤって、原石時代は誰も気づくことのないような石ころで、それを磨き続ければこの地上にある、一番輝度の高いものになるわけじゃないですか。その石ころ時代のキラキラ輝いているエピソードを、なんでもいいから、JUNの巻、SHINの巻で入れようよって。何の枠もなく、ポーンとテーマを投げられて。それがすごく書きやすかったですね。

――このアルバムにはまさにピッタリのテーマですよね。

JUN:はい。最初は、これ唄えるかな?って思ったんですよ。大人っぽすぎるかなって。でも唄ってみたらすごく合って。松尾さんにとっては、そこも計算づくなんですけどね。

DJ GEORGIA:久々にヒップホップ/R&Bをやった感があったし、こういうアーバンを忘れてたなぁって考えさせられましたよね。単純に自分が松尾さんの曲で育ったっていうのもあるけど、「プロデューサーは曲だけじゃなくて人をプロデュースするものなんだよ」っていうのも教えてもらって、すごく貴重な時間でしたよね。

SHIN:松尾さんとの作業の間には一個面白い話があって(笑)。ドッペルゲンガーに会いました。

――どういうこと!?

SHIN:松尾さんの曲を作ってる田中直さんがスタジオに入って来た瞬間、「うわっ」って言っちゃうくらい、自分に似てるんですよ。しかも、俺、ICE CREAMっていうブランドが好きなんですけど、田中さん「ICE CREAM」って書いたTシャツにハーフパンツで来たんです。鳥肌たっちゃって(……と写真を見せてくれる)。

――えぇ~!? これ、こっちがSHINくんだよね(と、思わず確認をとるほど似ている)。生き別れの双子がいた!?

SHIN:やばいっしょ!?(笑)

――こんなことってあるんですね!

SHIN:あまりにも似すぎているのでドキドキしました。変に意識しちゃって、まるで綺麗な女性の前で緊張するような感覚で、田中さんが何かしゃべるとドキドキするんです。レコーディング中もお互い目が合ったりして、ソワソワしちゃうんですよね。

JUN:ここまで似てると気まずいですよ(笑)。

――「ナポリタンとスーパーカー」は元になっている「DAYS ~You're the only one Pt.3~ 」とのリンクは多めですね。

JUN:そうですね。ファンの子たちとも付き合いが長くなって、NATURAL8時代からだと7年くらいなんですよね。当時は「彼氏ができました!」って言ってた子が、気づけば、その人と結婚して子供が生まれてる。歴史を一緒に辿ってるんですよね。そうなったときに「DAYS」を聴いてたときは、親に迷惑をかけている20代前後の子供で、今となっては親になってる。そういう視点の切り替わり方で親の凄さがズシンと来る時期だったりして。そこらへんを書いてみました。

――今だからこそ書ける違う視点からの「DAYS」という感じですよね。

SHIN:親と離れてから気づくこともあるんですよね。家のリヴィングのテレビ台の下に、プラスチックの赤い薬箱があるんですよ。俺、よくケガをして帰ってきてたんで、しょっちゅうその薬箱の世話になってたんです。「この前絆創膏使ったから、もうないだろうな」と思って開けると、ちゃんと新しいのが補充されてるんですよね。それこそ、そういうのって親じゃなければできない気遣いじゃないですか。今となって、それに気づけて。このスピンオフ企画が今できて良かったって思う瞬間でもあったんですね。

――そのエピソードが歌詞にもなってますよね。さっきの話にも出てきましたが、今作はタイトルから決まったんですね。

JUN:そうです。まさに今までの曲たちっていうダイヤの原石があって、それをもう一度焼き直すことで、さらなる輝きが生まれたらいいなということで。あとは自分たちのシンボルが星なので「Stars」ってつけて。他にも、星のように輝くプロデューサーさんたちに、さらに輝かせてもらうという意味も込めてつけました。

――過去の曲の一部分を掘り下げていくことで、過去曲の深みも増してますよね。いつもリアルを歌ってきたCLIFF EDGEならではというか。過去のものを大切にする良さなんかも伝わるし、これまでの自分たちの過去への愛情も詰めこまれた作品になりましたね。

SHIN:うん、まさに。今までセルフプロデュースでやってきたけど、誰が関わっても出来上がってから聴くと「CLIFF EDGEだよね!」ってなるんだなってところもわかりましたね。「ここいいじゃん!」って言われてやってみたら、自分たちはそういうやり方でやってなかったっていうところもあって、新しい発見がありましたね。次はそれをそのまま本体に持って来られる。今度フルアルバムを作るにあたって、新しいアイデアとか武器を客観的に教えてもらった。ホントに新しい種をもらったなって。これからがさらに楽しみになりました!

取材・文●大橋美貴子


コンセプトミニアルバム『Diamond Stars』
KIZC-217~218 ¥1,800(tax in)
2013年10月2日発売 全6曲収録
<DISC1(CD)>
1.ろくでなしメモリーズ
2.エリカの花
3.雨降る5月20日
4.メメント・モリ
5.Diamond Days
6.ナポリタンとスーパーカー
<DISC2(DVD)>
[MUSIC CLIP] ろくでなしメモリーズ

<SENDAI Calling vol.1>
2013年10月04日 (金)@NeoBrotherZ(ネオブラザーズ)
<PARKS LIVE Collection>
2013年10月05日 (土)@大阪 なんばパークス キャニオンコート2F
<聖翔祭 2013 ~SEIWA PALETTE~>
2013年10月26日 (土)@聖和学園短期大学
<MAD MANIA2013「VIVA!」in ASAKUCHI>
2013年11月14日 (木)@浅口市民会館金光 大ホール(岡山)

◆CLIFF EDGE オフィシャルサイト
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