L'Arc~en~Cielのリーダー&べーシストtetsuya、グラフィティアーティストとのコラボベースを発表

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■製作スタートは<20th L’Anniversary TOUR>ライヴリハーサル時
■楽器としての圧倒的なクオリティと強烈な存在感の高さを保証

▲ヘッドストックにはハートをモチーフにしたデザインを採用。ペグはヒップショット製ウルトラライト。小型、軽量、そして精度の高さを誇る。
▲ピックアップには1~5弦の出力バランスに優れたESP製tetsuyaオリジナルモデルJ5-69とMM5-69を搭載した。ピックアップカバーのサイド部分にまでグラフィックが施されていることがわかる。
▲フィンガーボードにはメイプル材を採用。指板面およびサイドのポジションマークはステージの暗がりでも視認性を高めるために赤色のLEDを内蔵している。
▲コントロールはヴォリューム、バランサー、トレブル/ミッド/ベースのトーンコントロール。ミニスイッチはリアピックアップのコイルバランススイッチ。ネック側に設定するとリアピックアップのネック側のシングルコイル、センターに設定するとリアピックアップのハムバッカー、ブリッジ側に設定するとリアピックアップのボディエンド側シングルコイルと3種の設定が可能。これらサーキットもESP製tetsuyaオリジナルだ。
▲ブリッジはGOTO製404SJ-5。プレートは音色に定評のあるハードジンク材を使用、サドルにはスチールをセレクトしている。
▲プレートなし/6点止めのボルトオンを採用したジョイント部。ネックの仕込みの深さを安定させ、ボディとの密着度をより高めるためのものだ。
▲弦裏通し仕様は弦のテンション感とボディ全体の鳴りが得られる。
Bardic TricolourとBardic Union Jack製作は2011年8月、L'Arc~en~Cielの<20th L’Anniversary TOUR>ライヴリハーサル時よりスタートしていた。テーマは“ペイント”。グラフィティアーティストkurryへの依頼はtetsuyaのリクエストによるものだった。

独自性の高いイラストレーションによる作品が高い評価を得ているkurryだが、ベースをはじめとする楽器へのイラストデザインは初の試みとなる。同年10月にESP工場を訪れたkurryは弦楽器の製作過程を見学。その際、ESP担当者との打合せで“塗装材や塗装厚”をはじめ、“塗装工程”の確認を行ったという。

デザインは、ボディ外周を象ったデータ上にkurryがグラフィックを施していくというもの。前述したように、そのデザイン自体に関する縛りはない。強いてコンセプトを挙げるとすれば、kurryがL'Arc~en~Cielのベーシストteusyaから得たインスピレーション──それをイラストとして投影するということのみ。実際にL'Arc~en~Cielのライヴを訪れたkurryは、tetsuyaのステージングから受けたほとばしる感性をアートに落とし込んでいった。そして2012年11月、幾度かの試行錯誤を繰り返して最終形デザインが完成した。

tetsuyaファンであれば思わず納得のユニオンジャックは、ステージ衣装のモチーフとして使用されることの多いもの。一方、ブルー/ホワイト/レッドのトリコロールカラーはtetsuyaのステージ上にセットされた3つのスピーカーキャビネットを彷彿とさせる。なお、両モデルともボディ中心にはTETSUYAの名前が配置されている。

このベースを芸術性の高い作品と捉えるのもいいだろう。グラフィティアーティストが描いたデザインはそれだけで価値のあるものだから。しかし、Bardic Tricolour/Bardic Union Jackに、ぜひ一度触れてみることをおすすめしたい。ミュージシャンがこだわりを積み重ねたメインベースとグラフィティアーティストによるデザインの融合には、楽器としての圧倒的なクオリティと強烈な存在感の高さが保証されていることがわかるはずだ。

■<Bardic Tricolour/Bardic Union Jack>
BODY:Alder
NECK:Hard Maple
FINGERBOARD:Maple, 22frets
SCALE:889mm
INLAY:Dots With LED
JOINT:Bolt-on
TUNER:HIPSHOT Ultralite
BRIDGE:GOTOH 404SJ-5
PICKUPS:
tetsuya J5-69 (Neck)
tetsuya MM5-69 (Bridge)
CONTROL:
Master Volume
PU Balancer
3Band EQ
3Way Bridge Pickup Coil Tap Toggle
PREAMP:tetsuya LC-1
COLOR:Graffiti art Designed by kurry
PRICE:\861,000 (Include TAX)

■<Graffiti artist kurry>
高校卒業後、数々の美大を受けるも全て不合格。
浪人するもまた不合格。
専門学校に入るも中退し、アパレル、内装、塗装系の仕事を経て、2005年よりアーティスト活動を本格的に開始。
2006年から関西を中心に数多くの個展、グループ展を経験。
2010年8月には大阪「EXCUBE」で開催した個展「FACE」は セールス、集客数ともに過去最高を記録。
国内最大のオンラインギャラリー「タグボート」主催、新人アーティストが集う"Next Generations"で作品販売額ランキング1位、作品販売数ランキング1位の2冠達成。
地下室や天井裏から飛び出して来たかのような作品が多い。
グラフィティアートにおいて、kurryが生み出す作品はまるで子供部屋から飛び出してきたように人の心を楽しく明るくハッピーにしてくれる。
大阪在住。特に受賞歴なし。

取材・文◎BARKS編集部 梶原靖夫



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