【インタビュー】flumpool、新たに歩む道を力強く照らすメッセージ――。5周年アニバーサリーシングルリリース

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◆しっかり前を向いて歩いていくっていう物語なので、曲も主人公の背中を押せるような、
壮大というよりは切なく強く、じっくり聴かせられる曲にしようと(阪井)


――そして、もう1つのメイン曲「Belief ~春を待つ君へ~」は、映画『おしん』の主題歌でもあり、アジア全域で大活躍中の台湾出身バンド、Maydayとの初コラボ曲です。

山村:Maydayさんとは僕らは、以前から親交があって、ライヴを一緒にやったり、前作でもMaydayさんの「OAOA」という曲を日本語で歌わせてもらったりしてるんですけど、映画『おしん』サイドのプロデューサーさんがそれを知っててくれて、お話をくださったんですよ。「『おしん』という映画でMaydayさんと一緒にやってみませんか?」って。それが今回のコラボのきっかけですね。

――切なく温かみのあるバラードで、この曲もすごくいいなぁと思いました。

阪井:ありがとうございます! 『おしん』のあらすじを見せてもらって、そこからイメージを膨らませていったんですけど。主人公はつらいことがいっぱいあって、それでもしっかり前を向いて歩いていくっていう物語なので、曲も主人公の背中を押せるような、壮大というよりは切なく強く、じっくり聴かせられる曲にしようと。で、歌とピアノだけでも成り立つ曲にしようと思って、そういうふうに作っていきました。

──歌詞は『おしん』の物語ともリンクしつつ、聴く人すべての背中を押す内容になってますね。

山村:そうですね。『おしん』の台本に、おしんがまた新たな奉公先に向かって、雪の上を一歩一歩踏みしめて歩いて行くっていうシーンがあったんですけど、その雪を踏んだ時のきしむ音だとか、故郷(ふるさと)のために歩いて行く姿に力強さを感じて。そういった力強さと繊細さを表現できたらいいなと思って書いていきました。あと、この曲ではどうしても入れたいワードがあって、それは“故郷(ふるさと)”という言葉だったんですよ。僕らの故郷は大阪府松原市っていうところで、何のへんてつもない田舎町なんですけど、自分たちにとってはやっぱりすごく大切な場所なんですね。で、Maydayさんにとっては台湾が故郷じゃないですか。僕らにとっては大きく言えば日本が故郷で。今、国同士の間ではすれ違いがあったりしますけど、お互い相手が大切に思ってるもの、大切に思っている故郷を大切にできたら、そこでつながれるものも増えてくると思うんです。だから今回はMaydayさんと一緒にやるからこそ“故郷”っていう言葉を入れたかったし、この曲が国を超えて、人と人をつなげられるような曲になるといいなって。

――そんな深い意味や祈りも込められてる曲だったんですね。ところで、コラボしてみて、Maydayの阿信(Vo)さんの歌声を聴いた時はどう思いました?

山村:僕にないものを持ってるなぁと思いましたね。例えば僕の声が空気感を含んだ面だとしたら、阿信さんの声は面と言うより太い幹のような力強さがあって、しかも低い音から高い音まで全部強く鳴らせるのはうらやましいなって。

――でも阿信さんにとっては、空気感まで含んだ隆太さんの歌声がうらやましいかもしれないし、それはお互い様というか、ないものねだりかも(笑)。

山村:まぁ彼もそう思ってくれたら嬉しいですけどね(笑)。

◆……うん。だから、まだまだこれからだし、今回の武道館では
しっかり足もとを刻みたいなと思っています(山村)


――さて、本作をもって10月1日、2日には武道館2DAYSも開催されます。flumpoolはデビュー1年目で最初の武道館を成功させて、もちろんそれ以外にも全国ツアーや、アリーナ公演、海外公演も行ってますけど。やっぱり日本武道館という場所は特別なものがありますか?

山村:そうですね。武道館っていろいろ伝説的なライヴがあったり、一番歴史がある場所だと思うんですよ。で、僕はビートルズが好きだっていうのもあって、やっぱり憧れの場所ですね。

阪井:(隆太は)昔から言ってたもんね、武道館が目標だって。

山村:そう。大阪でやったインディーズ最後のライヴでも、サインする場所に“目指せ、武道館!”って書いて出ていったんですよ。ちなみに一生は“売れてやる!”みたいなことを書いてましたけど(笑)。

――(笑)一生さんも武道館に対する思い入れは昔からありました?

阪井:僕は上京してからですかね。もちろん武道館は夢のステージでしたけど、実際そこに立てるなんて思ってもいなかったですから。デビュー前、ライヴでお客さん10人とかしか集められなかったバンドが、そんな急に武道館なんか、ね?

山村:10人どころか、3人とかも普通にあったよね(笑)。

阪井:あった。今、7人サバ読みました(笑)。お客さんが3人と出演者(対バン)とか、そんなのしょっちゅうでしたよ。そっから急に1万人とかの規模になりましたから、最初の武道館は僕の中で一番緊張したステージでしたね。それだけに、今でもすごい思い出に残ってて。最後「フレイム」って曲を歌って、客席のみんなも歌ってくれたシーンとか、今でも忘れられないです。

――じゃあ、この5年間を振り返った時に、最初の武道館というのは、flumpoolにとってすごく大きなもの。

山村:すごく大きいです。ただ、この5年間を振り返ると、何か大事なものを刻めてないような気もするんですよ。デビューしてすぐ100万ダウンロードだったり、たくさんの人に知ってもらったから、下積みがないというか、現実が追いついてない気がしてて。それでもがいたり、くじけそうになったことも何度もあるんですけど……うん。だから、まだまだこれからだし、今回の武道館ではしっかり足もとを刻みたいなと思っています。

――武道館2日目(10月2日)は5周年イヤー突入の日にもなりますけど、この一年、あるいはその先の目標はありますか?

阪井:いろんなことにチャレンジしていきたいですね。今までの人たちの足跡を同じように辿っても同じようにはなれない時代だと思いますし、だから新しいものを創って、どんどんチャレンジもして、僕らがシーンを引っ張っていけるようなバンドになれたらなと思います。っていうか、なります!(笑)

インタビュー&文◎赤木まみ



flumpool / flumpool×MaydayダブルAサイドシングル
「強く儚く/Belief~春を待つ君へ~」
2013年10月2日発売
[初回限定盤 CD+DVD]
AZZS-18 ¥1,680(税込)
1.強く儚く
※日本テレビ系『スッキリ!!』10月テーマソング2.Belief~春を待つ君へ~
※映画『おしん』主題歌
3.brilliant days
DVD特典映像
How have we felt for 5 years? ~flumpool's 5th anniversary historic DVD~
収録分数:約60分以上
[通常盤 CD]
AZCS-2029 ¥1,260(税込み)
1.強く儚く
2.Belief~春を待つ君へ~
※映画『おしん』主題歌
3.brilliant days
BONUS TRACK
「OLDIES but GOODIES-flumpool 5th year anniversary non-stop mix-」
デビュー曲「花になれ」から今年7月発売のシングル「大切なものは君以外に見当たらなくて/微熱リフレイン」までのシングル曲全20曲 を収録した 約20分に及ぶノンストップミックス! バンドの5年間の軌跡を辿りながら、改めて全ての曲の魅力に触れることができる「History of flumpool」と呼ぶに相応しい内容。ファンの方にはもちろん、初めてflumpoolを 聴く方にもお楽しみ頂ける、宝石を散りばめたようなトラックとなっている。

日本武道館 Special 2Days Live
<flumpool 5th Anniversary Special 2Days Live「For our 1,826 days & your 43,824 hours」>
2013年10月1日(火) 日本武道館 ※SOLD OUT
2013年10月2日(水) 日本武道館 ※SOLD OUT
開場/開演:17:30/18:30

<Ready Set Go!!』Count Down Live2013 ⇒ 2014 supported by A-Sketch>
2013年12月31日 大阪城ホール
開場:16:30 開演:17:30 (翌24:30終演予定)
チケット一般発売:11月30日
プレイガイド
チケットぴあ:0570-02-9999 (P-code 211-046)
ローソンチケット:0570-084-005 (L-code 59947)
イープラス:http://eplus.jp (PC・mobile)
[問]:キョードインフォメーション 06-7732-8888
【アーティストモバイル・アミューズモバイル チケット先行受付】
期間:2013年9月21日12:00 ~ 2013年9月30日 23:00 ※抽選10月3日
flumpoolオフィシャルモバイル先行:club【INTERROBANG】INTERROBANG会員orライト会員が対象
NICO Touches the Wallsオフィ シャルモバイル先行:オフィシャルモバイル「有料会員登録」が対象
アミューズモバイル先行:アミューズ公式 携帯サイト【アミューズモバイル】の「有料会員登録」が対象

◆flumpoolオフィシャルサイト
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