久しぶりの更新になってしまいました。早くも打ち切りかとの黒い噂も立ちましたが、とんでもございません。BARKSさんとの関係は良好です。ってか、特に連絡もありません。原稿の催促も一切なし。BARKSさんの愛ある放置プレイに興奮してきたので、そろそろ更新します!

気がつけば「バンドマンの裏話をどこまでぶっ込めるか」みたいなコラムになっちゃってますが、今回のテーマはこちら。

「ここを見ろ!アンコールセッションを10倍楽しむ方法」

バンド主催のイベントなんかでは、お約束と言っても過言ではないアンコールセッション。トリの主催バンドのアンコールで、その日の出演者がみんなステージに出てきて1曲一緒に演奏しちゃうアレです。今回は、あのアンコールセッションが10倍楽しめる新しい見方を教えちゃいましょう!たかがアンコールセッション、されどアンコールセッション。そこにはバンドマン同士の駆け引きやドラマや葛藤が渦巻いているのであります!

まずアンコールセッションのド定番は、各バンドのボーカルが出てきて歌を振り分けて歌うパターン。それぞれが歌う部分というのは事前に振り分けはされていますが、「最後にこの曲みんなでやりますのでよろしくお願いします」なんて言われるのはだいたい当日。事前にメールで音源や歌詞などを送ってくれるバンドはよほど優秀です。そんなわけですから、楽しく歌っているように見えて、ボーカリストたちは意外と必死です。出番直前、主催バンドがステージで華やかにライブを繰り広げている間、楽屋では自分のバンドの出演を終えたボーカリストたちが、イヤホン耳に突っ込んでセッション曲の歌詞をガン見しながら必死に曲を覚えています。試験直前の教室を思わせるような、大変地味な絵です。

さあいよいよアンコール。いざ登場!となった時、ボーカリストたちをよく見てください。しっかりと手に歌詞を握りしめている人、手にマッキーで小さく書いている人、隙を見て足元に自作のカンペをセッティングする人。ボーカリストたちの健気な努力と抵抗が見えるはずです。そしていざ演奏開始。代わる代わるバトンを繋ぐようにボーカリストたちが歌っていきますが、ここで注目すべきは「歌っていない人」。どうしても歌っている人に視聴率は集まりますが、あえて裏を見てください。明らかにそわそわしだして「あ、こいつ次に歌うんだろうな」感バレバレの人。視聴率の低いのをいいことにばっちり歌詞を見て復習している人。そしてさらに注目点は、普段ギターを持って歌っているボーカルさんの、手持ち無沙汰感!慣れないハンドマイクに立ち振る舞いがわからず、ぎこちない手拍子でごまかす人。アイドルみたいに両手でマイク持っちゃう人!

そしてもっとおもしろいのが、ボーカルだけでなくそれぞれのバンドメンバー全員がステージに上げられるパターン。狭いステージに人がひしめき合う様はまさにカオス。動員がしょっぱいイベントなんかだと客席よりステージの方が人が多いなんていう奇跡の逆転現象が見られます。しかし、ステージに引っ張り出されてもぶっちゃけボーカル以外はすることありません。彼らはいわゆる「賑やかし」要員。バラエティー番組で言うところのガヤ芸人と同じです。
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彼らに求められるのは「なんとなく楽しく盛り上がっている雰囲気を醸し出す」という重要な仕事。ここで時折いい仕事をする人材が現れます。飲み会の二次会のカラオケで、歌わないのに場を盛り上げるタイプの人です。妙な踊りを踊ったり、ここぞとばかりにかぶり物などの小道具を持ち出す人。

写真1※数年前、熊本のイベントで賑やかし要員としての使命を完遂した筆者。アンコールのステージ上、終始己を捨て大仏であり続けた。

しかし、ここで注目してほしいのはそういうタイプではありません。ガチャついたステージの中に必ずいるんです。明らかにどうしていいかわからず困ってるやつ!大いに盛り上がるステージ上、今すぐにでも帰りたそうなやつ!尾崎豊ばりに「はぐれ者だからお前みたいにうまく笑えやしない」やつ!
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そういう人を見つけたら、ステージはもう人生劇場。陽が当たる場所もあれば日陰があるのです。ぜひ視点を変えてアンコールセッションを楽しんでみてください。

最後にこれを読んでくれているボーカリストの皆さん!いつ言われてもいいように、とりあえずiPodに「雨上がりの夜空に」「デイドリームビリーバー」あたりは入れておきましょう!あとこれからの季節、年末年始はジョン・レノン「ハッピークリスマス」は必須ですよ。

それから歌詞を見ながら歌うのはダサいなんて、変なプライド捨てましょう!みんなで見ればこわくない!

ほら!

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◆【連載】山岸賢介(ウラニーノ)「ツアーメン~バイトのシフトに入れない~」まとめページ
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