【インタビュー】The LEGENDARY SIX NINE、3年半振りプロジェクト&新作『BELIAL』をRUKAと揺紗が語る

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PENICILLINのHAKUEI(Vo)とヒップホップラッパーのTWIGGYらを迎えて制作した「Cruel」をリリースしてから3年半、ナイトメアのRUKAがソロ・プロジェクト、The LEGENDARY SIX NINEを再始動させた。今回は前回からの居残りShinobu(G)に加え、THE KIDDIEの揺紗(Vo)、バロックの圭(g)、Sugiya(b)、RUKA(dr)という布陣でバンドを組んだ。10月16日にリリースした新作『BELIAL』ついて、RUKAが揺紗とともに語り尽くす。

◆女性ヴォーカルもいいなと思ったし、打ち込みでやるのもいいなと思ったんだけど、
ここは原点に戻ってバンドでやろうかなって。なら、ヴォーカルは揺紗かなと。(RUKA)


――まず聞きたいのが、今回のソロプロジェクトがなぜバンドなのかってことなんです。RUKAさん覚えてます? RUKAさんね、このソロプロジェクトを最初に始動させたときにBARKSのインタビューで言ってたんですよ。「俺にはナイトメアがあるから2つ目のバンドはねぇ!」って。

RUKA :3人のときでしょ?(その形態じゃあ)まとまんねぇ。3人だとPVもライブもレコーディングもそれぞれメンバーが違う人になるから“あれ、このときは誰だっけ?”って俺が訳わかんなくなる。で、そのときに出た結論が、1回限りのユニットだとしても、せめてメンバーは統一させようと。PV、アー写、レコーディング、ライブは同じメンバーでやろうと。前回そこを大反省でしたね。同じメンツで続けることはないけど、次やるときはメンバーは固定しようと決めてた。

――そこから、今回はバンド形式になっていった。

RUKA:Shinobuさんは前回も参加してもらってたんだけど、1年ぐらい前から次はどうしようかっていうような話を一緒にしてたんですよ。女性ヴォーカルもいいなと思ったし、自分が入らず打ち込みでやるのもいいなと思ったんだけど、まだそういうのは後でいいかなと。それで、1回ここは原点に戻ってバンドでやろうかなってところに落ち着いて。なら、ヴォーカルは揺紗かなと。

――そこはツイッターでもつぶやかれてましたけど、なんで揺紗さんだったんだろう。

RUKA:爽やかな声だったから。俺、視界がすごい狭いから一度思いついちゃうとそれしか考えられなくなるんですよ。だから、揺紗だなと思ったら揺紗しかないんですよ。直感。

――揺紗さんが在籍するTHE KIDDIEのライブは見たことあるんでしたっけ?

RUKA:あるある。CDも聴いてたから。それで、一番最初に見たときに、爽やかとしかいいようがない声だな、爽やかな人ってこういう人のことをいうんだって思った。一番似合う形容詞が爽やかだったんだよね。それで、割と早めに声をかけて。

揺紗:それで、「A.R.」っていう曲が送られてきて。“ちょっと歌ってみて。よろしく”って。いきなり訳分かんないし、そんな仲良かった訳じゃないんですけど(笑)、でも先輩に頼まれたら当然やりますよね?

RUKA:その頃はまだプロジェクト自体が決定ではなかったし、でも何か、やるなら揺紗と、って思っていて。揺紗がTHE KIDDIE以外の曲を歌ったらどうなるのかも知りたくて歌ってもらったんですよ。その曲を持ってスタッフにプレゼンしたらOKが出たので、それから動き出したんです。

◆今回はどうしようもないクズを集めようと思ってたのに、
集まってみたら意外とみんな真面目だったという、最悪の結果。(RUKA)


――そこからメンバーを集めたと。

RUKA:そう。濱田(圭)はバロックと(ナイトメアで)2マンやったときに「何か一緒にやりたいね」って話をしてたこともあったから声をかけた。濱田もソロやっているでしょ? 濱田にドラムで呼ばれると人の曲でドラムを(憶えて)叩かなきゃいけないという俺的に最悪な結果を招くんで、俺が先手を打って「six nine」を弾いてもらった。ライブは全曲やってもらうんだけど。……なんかね、最近濱田君が大人になっててムカつくんだよね(笑)。

――いや、ムカつかないでしょう。そこは(笑)。

RUKA:俺はもっとCRAZYな濱田君を想像してたのに、発言とかもすっごい紳士的になっていて。ギターの機材買ったりしてるし。なんか気に入らないんですよね(笑)。

――いやいや、大人として落ち着いててもいいじゃないですか(笑)。

RUKA:CRAZYなヤツはとことんCRAZYのまんまでいいんですよ。「PVも出てね」とは確かに言ったけど、来ない(バロック時代にあった実話)ぐらいの方が面白かったのに。でも、ちゃんと来ちゃうし。しかも差し入れなんか持ってさ(一同爆笑)。

――では、揺紗さんは一緒にやってみてどうだったんですか?

RUKA:真面目っすよ。今回はどうしようもないクズを集めようと思ってたのに、集まってみたら意外とみんな真面目だったという、最悪の結果。揺紗も爽やかに見せておいて“じつはクズでしょ?”っていうのを期待してたんだけど、全然普通で。ゾジー(YOMI)さん見てたら(揺紗は)神様に見えますよ!(一同爆笑)。一番のクズは身内にいた。だってね、揺紗は漢字がすらすら読める! それだけでこんなに気持ちいいんだってびっくりしたんです。最近面白がってゾジーさんに漢字にフリガナを書かないで歌詞を渡すんだけど、そしたら、見事に間違うもんね。でも、揺紗は間違えないで歌ってるからすごいな~と思って。驚きでしたね。

揺紗:YOMIさんはラジオとか聞いていてもすごいなと思うんですけど。相当すごいんですね(微笑)。

RUKA:マジすごいんだよ。一緒にバンドやってると思うと赤面するもん。でも、最後解散するときに“実は今までのおバカはすべて演技でした”って言われたら……。

揺紗:カッコいいですよね。

RUKA:それを期待してる。

◆俺、わざわざこのために曲作る時間あったらナイトメアのために曲作る。
これはナイトメアで出したかったけど、様々な事情で選ばれなかった曲たち。(RUKA)


――ではそろそろアルバムの話を(笑)。収録曲は揺紗さんが歌うことを前提に作った曲ですか?

RUKA:ううん。俺、わざわざこのために曲作る時間あったらナイトメアのために曲作る。だから、これはナイトメアで出したかったんだけど、様々な事情で選ばれなかった曲たち。それを出したかったの。

――揺紗さんが歌うということでアレンジを変えたりは?

RUKA:ううん。ほとんどそのまんま。キーは変えたけど。今思えば(ナイトメアで)選ばれなかったということは、最初からこの曲はナイトメアっぽくなかったのかなと。だったらそのまんまやればいいじゃんって感じで。演奏するメンバーが違えば絶対変わるから。

――では実際のレコーディング作業、揺紗さんの歌入れはどんな感じでやっていったんですか?

RUKA:まず揺紗の思い通りに歌ってもらって、その後「ここをこうしてみて」って俺がディレクションしていったんだけど、それで歌うと不自然な感じになってよくなかったの。だから、最後のほうは俺は何も言わなかった。なのに、またこの人が歌いたがるのよ! OKだって言ってんのに「もう1回やらせて下さい」っていうから面倒クセェなと(笑)。

揺紗:はははっ。俺、今回は歌うだけだったんでついつい。いつもは衣装からジャケットから全部やんなきゃいけないけど、今回はレコーディングのときの歌のジャッジまでやってもらえたんで、この環境はすごくいいな~と。新鮮でしたね。

――RUKAさんの曲を実際に歌ってみてどんな感触でした?

揺紗:歌っていてどの曲も楽しかったです。今までTHE KIDDIEではやらなかった“引き出し”が開いた感じ。さっきRUKAさんが言ってくれた“爽やか”というキーワードがあるじゃないですか? そうじゃないものは排除してたんで。今回はそこが自由で。だからこそ、歌い手としては偏った方が面白いだろうなと思って。僕は変なものが作れたらいいなという気持ちでやりました。

RUKA こうやって揺紗の新しい扉を開いて、今までにない揺紗を引っぱりだしたのは俺だからね。THE KIDDIEのファンは俺に感謝して!!

――たしかに。そうして完成した本作。アルバムタイトルの『BELIAL』はどんな意味がありますか?

RUKA:ドラクエのモンスターの名前。ちょっと調べたら悪魔とか書いてあってカッケーなって(笑)。

揺紗:(初回盤ジャケットを指差して)この目、何で作ったんですか? めちゃくちゃカッコいいですよね。

RUKA:俺の目だよ。デザイナーさんが以前俺の目を撮影したときのを持ってみたい。

――お揃いのバックプリントが入った衣装もいいですよね?

RUKA:それぞれ衣装を買ってきてもらって、それを回収してプリントしたの。ちょっとDIYな感じがいいよね。このロゴで物販用のTシャツも作る。

◆インタビュー続きへ
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