【インタビュー】ラルクのyukihiro、時雨の345、モーサムの百々からなるgeek sleep sheep、結成前夜から現在までを語るロングインタビュー「ドラムがやりたかったんですよね」

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■僕個人としては90年代初頭のグランジがハマったんです
■やたら楽しかったのを覚えてる。突破口はそこだと──momo

──バンド始動となった日産スタジアムの楽屋ではどのような話があったんですか?

momo:「カバー曲を持ち寄ってスタジオ入りませんか?」みたいな話だったと思うんです。なので、「喜んで。セッションしましょう」みたいな話をして帰った記憶があります。でも、誘っていただいてるわけだから、何かしらの思惑があるんだろうなっていうのはわかるじゃないですか。だから、スタジオ入りましょう!とは言いながら、すでに緊張感出てましたけどね。“何だろう? 試される感じなのかな”って(笑)。

345:それ、わかります(笑)。

momo:それは結果的に全然違ったんですけど、すごくいろいろ考えましたね。まさかyukihiroさんがほんとに僕とバンド組みたいと思ってるとは、その時点でもまだ考えてないので(笑)。

──momoさんと345さんは、それまで対バンとかで顔を合わせる間柄だったわけですよね?

momo:そうですね。ただそんなに喋ったりは……。

345:そうなんですよ。私、人見知り全開で、打ち上げとかでも全然(笑)。

momo:まだ時雨のライヴも観たことないくらいのときに、街でばったり345ちゃんと会ったことがあって。マネージャーも一緒だったんで、「ちょうど今から飲みに行くけど一緒にどう?」って、345ちゃんが飲めないことを知らずにバーに連れて行って(笑)。

345:私、その時にmomoさんに「345です」って名乗ったんですけど、「あれ? ヒフミちゃんだっけ?」って何回か言われたのをすごく覚えてます(笑)。

──あははは! なんとなく数字の並びで覚えたわけですね。345じゃなくて一二三(ヒフミ)のほうで(笑)。

yukihiro:ははは。そういえば、ふたりは日産スタジアムの前に会ってるんじゃない?

345:はい。バンドが始まる前に。

momo:あぁ! うっすらyukihiroさん側からの打診があったときに、僕も345ちゃんに会っておきたいなって言ったような気がします。何ができるのかと、何をやりたいかと、どういう音楽が好きかっていう話を、それまで345ちゃんとは全然してなかったので。軽い感じで、“どんな音楽聴いてます?”みたいな話をしたいなと。で、345ちゃんからは中島みゆきを聴くという話を聞きましたね。曲とかも作れたらいいねっていう話が日産スタジアムの前になんとなくあって、それで探ってたんだと思うんですけどね。

──水面下のさらにその下で話が着実に進行していたわけですね。で、気になるのは、最初のリハでは、どんな曲をセッションしたんだろうっていうところです。

yukihiro:3曲ずつ持ち寄りましょうという話をして、事前に曲を出し合いました。

momo:僕は何出したんだっけな? ジョイ・ディヴィジョンとキュアーとかか。yukihiroさんからは、スマッシング・パンプキンズとかマンサンとか出してましたよね。で、とりあえずそれぞれが構成覚えてきて、せーのでやってみよう、みたいな感じでしたけど、最初は、緊張したなぁ。

345:スタジオがやたら広かったです。

momo:スタッフもすごい遠くのほうで長椅子に横並びに座ってこっちを凝視してて、それが審査員に見えた(笑)。

──はは。そこで掴んだ音楽的な感触もありましたか?

yukihiro:それはきっかけ作りでしたね。はやくオリジナル曲を作ろうって思ってましたから。

──このセッションをきっかけとして、もう次のステップに頭がいってたということですか?

yukihiro:はい。

momo:おそらくyukihiroさんは先に考えているところがあったんだと思うんですよね。で、そのセッションでひとつポイントがあって。僕個人としては90年代初頭のグランジがハマったんです。あの頃のサウンドは3人でやるのに非常にカタチにしやすいなと。すごい緊張感のあるスタジオの中で、スマッシング・パンプキンズのカバーが、やたら楽しかったんですね。ウワーってなるから(笑)。突破口はそこだと思って。で、そのリハのときくらいに、曲作ろうみたいな話が出た記憶があるんですけど。

345:yukihiroさんのデモが最初ですね。

yukihiro:とりあえず曲を作ってみたほうがいいんじゃないかなと思って。イメージしていた音が見えやすいかなっていう曲を持っていきました。

──このセッションから1~2ヵ月後の2012年8月、<acid android in an alcove vol.5>にシークレット出演することになるわけですが、このステージでは3曲のオリジナルナンバーが披露されました。初セッションからわずか1~2ヵ月で3曲とは、なかなかハイペースですよね。オリジナルを作るにあたってのやり取りはどういうものだったんですか? 

yukihiro:僕の曲以外はスタジオに入ってですね。momoくんが作ってきてくれた2曲を、3人でスタジオに入って合わせながら作っていくっていうことがメインでしたね。

momo:その2曲も、とりあえずリフとかフレーズのネタだけ考えてスタジオに持ち込んで。そこから3人で構成を考えていくという。

──すごくバンドらしい作り方ですね。

momo:そうですね。でもその頃作った曲は、まだ僕がメインヴォーカルのつもりで書いた曲なんですよ。

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