【ライヴレポート】MONORAL、<HALLOWEEN PARTY>で「3年待っててくれてありがとう」

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MONORALが10月31日、渋谷O-WESTにて<HALLOWEEN PARTY>を開催した。2010年のツアー<This Tour Has Not Begun>以降活動を休止していた彼らが約3年間の長い沈黙を破ったこのステージは、MONORAL復活を祝う特別で感動的な一夜となった。

◆MONORAL 拡大画像

バックドロップに巨大な蜘蛛の巣が張り巡らされたステージ上、ドラムセットやアンプの合間にはドクロやカボチャのお化けが所狭しと並べられている。その怖々しいムードを煽るかのような映像が、「彼らを3年間監禁していたが、今宵、解き放つ時が来た」と告げると、いよいよMONORALの登場だ。VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2013>では、赤ずきんなど美脚な女装姿を披露していたヴォーカリストのAnis、その仮装に注目が集まるところでもある。

ベーシストのAliをはじめ、サポートメンバーのアキラ(G)、ヒラマミキオ(G)、松本淳(Dr)がステージに姿を現すと重厚なドラムが響きわたった。復活1曲目は「Everybody's way」だ。Anisによるメロディアスな旋律とアコースティックギターのストロークが描くスペーシーなアンサンブルが超満員の観客の胸を締め付ける。ゆったりと高揚していくオープニングナンバーに続いて、「You」「Perfect Gold」と躍動する強力なビートが客席を高らかに鼓動させ、壮観な景色が眩い。

「ただいま。3年待っててくれてありがとう。僕たちは十数年前から<HALLOWEEN PARTY>をやっているわけだけど、今日は久しぶりなので、長めに。しかもオリジナル曲のみです」

AnisのMC通り、この日のセットリストは新旧の楽曲を交えつつ、盛り上がらずにいられない楽曲のオンパレード。こちらの過剰な期待に応えるように、3年間も待たされたファンの渇望感を潤し、鬱憤を晴らすかのごとく代表曲からレア曲までが繰り出される。中盤に披露された「Nothing more Nothing less」「I like it」をはじめとする初期のナンバーも、「この会場にいるほとんどの人が聴いたことのない曲を」と紹介された最新未発表曲「D.U.I」も、時代的な違和感など皆無に鳴らされ、すべてがMONORALの現在進行形を物語るようで美しい。とりわけ、Aliのベースによる和音やアキラのE-bowを用いたギタープレイが楽曲をドラマティックに盛り立てる「Let me in」は、アレンジに手が加えられて数段スケールアップした印象だ。

客席からの“何の仮装?”という問いかけに、「今日はヴァンパイアの集団を意識してね」と答えるAnis。Aliが銀髪のウィッグから不気味な牙をのぞかせ、Anisはグラスに注がれた鮮血のような赤い液体を口に流し込む。冒頭で触れたとおり、VAMPS主宰<HALLOWEEN PARTY 2013>では女装だったAnisだが、この日は黒いタキシード姿のダンディな粧い。サイドの髪の毛を刈り上げたリーゼントが伊達男な紳士を思わせるが、本人曰く「<HALLOWEEN PARTY 2013>に5日間遊びに行ってたんだけど、氣志團という素晴らしいバンドがいてね。髪型はそれをパロディしてみました(笑)」と、客席の爆笑をさらった。シリアスな楽曲群とゆるくユーモラスなMCのギャップがMONORALの魅力のひとつでもある。

本編後半は怒濤。リフを中心としたアキラのギタープレイと変幻自在なヒラマによるコンビネーションはドライヴ感を演出し、Aliのベースはそこに独特のウネリと疾走感を加える。もちろんMONORAL初ライヴからの付き合いだという松本のドラムは盤石だ。彼らの最新シングル「Origin」が客席をダンスフロアに変貌させ、「Like you」が会場の熱気を加速させる。イントロで悲鳴が上がった初期のナンバー「Weird kind of swings」ではAnisが拡声器を手に持ち、ステージングは一層の激しさを増すばかり。ハードで妖艶、繊細で大胆、軽やかで濃厚、楽曲によってさまざまに表情を変化させながら、本編ラストの「Tangled」まで一気に駆け抜けた。

興奮冷めやらぬアンコールでAnisは長らく待っていてくれたファンへ、改めて感謝の言葉を伝える。「ありがとうございます。みんなが待っていてくれたことが本当に嬉しい。MONORALの充電期間をそっと見守ってくれたことにも感謝しています。ま、先輩のHYDEちゃんだけは唯一「まだやんないの?」ってプレッシャーを(笑)。それもありがたかったんですけどね」と笑顔をのぞかせた。ここでもユーモアを忘れない。

ファンへの誠意を込めたアンコールはダブルアンコールも含めて全6曲と、長尺の恩返し。タテノリのリズムに文字通り会場を揺らした「Sparta」や、ヘヴィなサウンドを轟かせた「Casbah」、客席が大合唱を響かせた1stミニアルバム収録曲「Wash」と、そのどれもが圧巻の名場面だ。ラストナンバーの「Session 9」では涙するファンの姿も見受けられ、2時間を超えるライヴが大盛況のうちに終了した。

現在のところMONORALの今後の予定は発表されていない。が、全21曲の熱演の先に見えたのは、Anisの言葉を借りれば「可能性を感じたね。なにか物事を変えられる気がしてきた。音楽でつながれる。その輪を広げていこうよ」ということ。3年間の沈黙を破って開催された<HALLOWEEN PARTY>は彼らの復活を証明するものであり、未来へ繋がるステージをメンバー自身が喜んでいるような、そんな祝福に溢れたものとなった。

取材・文◎BARKS編集部 梶原靖夫
撮影◎緒車寿一

■<MONORAL HALLOWEEN PARTY 2013>
10月31日(木)@渋谷O-WESTセットリスト
01.Everybody's way
02.You
03.Perfect Gold
04.Pompadour
05.Nothing more Nothing less
06.I like it
07.D.U.I
08.Kiri
09.Let me in
10.So Long
11.Safira
12.Origin
13.Like you
14.Weird kind of swings
15.Tangled
encore
16.Monkey Cage
17.70 Hours
18.Sparta
19.Casbah
encore2
20.Wash
21.Session 9

◆MONORAL オフィシャルサイト
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